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第47回 【5万円を無駄にしたくない!】中古業務用ビデオカメラの改造

JP3DOI 正木潤一

2026年6月1日掲載


私はインターネット・オークションをよく利用します。実物を確認できない個人間の取引には多少なりともリスクがあります。もちろん、入札前に出品者に質問をすることができますが、入札時には思いもよらない事柄や、出品物について出品者自身が知らないこともあります。いずれにしても、ある程度のリスクは覚悟したうえで入札する必要があります。

さて、今回は私がネットオークションでやらかした失敗の一つをなんとか解決したDIYをご紹介します。

米軍の放出品を購入

数年前、私は米軍基地内の不要品としてPanasonicの業務用ビデオカメラ「AG-HPX170P」を5万円で落札しました。米軍は独自のTV・ラジオ放送網(AFN: American Forces Network)を持っていて、米軍基地内のミニ放送局で独自のラジオやテレビ番組の制作をしています。基地内外でのイベントの様子や日本の交通ルールの周知、さらに地元の人(People of host nation)の心象への配慮といった啓発ビデオなどを自前で制作して基地内に配信しています。


基地イベントにおける米軍放送局のブース。今では動画撮影に一眼レフカメラが使われている模様

そんな米軍基地が不用品として出品した業務用ビデオカメラと周辺機器のセットを、私は5万円で落札しました。三脚やピンマイクなど周辺機材込みなので、お得だと思いました。


さすが業務用。カッコイイ。使用感も全くなく、ちゃんと動作する

私が特に注目したのは、映像の明るさを切り替える減光フィルター(NDフィルター)です。NDフィルター(Neutral Density Filter)は、発色に影響を与えず、レンズに入る光の量だけを減らす、カメラレンズ用の「サングラス」のようなフィルターです。よくTVのグルメ番組などで、お店に入る出演者を追うカメラの画面が一瞬暗くなり、すぐにパッと明るくなることがあります。これは、明るい外と暗い店内とでNDフィルターを切り替えています。


ロケ現場によって撮影設定を細かく設定できる


有名なライカ製のレンズ

録画ができない

ところが、手元に届いてから知ったのですが、そのビデオカメラには「PS2カード」という、これまた業務用の特殊な記録媒体が必要とのことでした。そのカード自体どころか、データをPCに取り込むためのリーダーも付いていませんでした。オークションでそのPS2カードを探したところ、データ容量に対してとんでもない価格でした。特殊なカメラなので、ストレージも特殊である可能性を私は全く考えていませんでした。

入札前に記録媒体や予備のバッテリーの有無などを確認しておくべきだったと反省しつつ、なんとか活用できないか前向きに考えました。


すでに旧式のPS2カードスロット。現在の業務用カメラはSDカードが使われているらしい

調べたところ、このモデルは2008年製で、購入時点で既に10年前の物でした。それでも画質はHDでレンズはライカ製です。そして、アナログ出力(RCAプラグでおなじみの赤白黄色)に加えていくつかのデジタル映像出力に対応していました。


上部のBNCコネクタ(SDI OUT)がSDI信号出力

SDIをHDMIに変換

出力は「SDI」信号出力にも対応しています。SDI(シリアル・デジタル・インタフェース)信号とは、デジタル映像と音声用の長距離伝送向けの規格で、1本の同軸ケーブルで非圧縮の映像・音声データを最長100メートル伝送できる規格の信号です。SDI信号は、1Fから2Fへの伝送や監視カメラの映像などで家庭用としても使われていて、HDMIへの変換器も比較的安く手に入ることが分かりました。

そこで、私は外部ストレージを別途用意してこの信号を録画することを考えました。SDIをHDMIに変換し、HDMIをMP4形式で外部ストレージに保存する仕組みです。


カメラの映像を録画するための体系図

次ページは「SDI→HDMI→SDカード(mp4)へ」から

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