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子供たちが南極・昭和基地との交信に挑戦!!

JARL(一般社団法人 日本アマチュア無線連盟)は日本から約14,000km離れた南極・昭和基地内に社団局の「8J1RL」を開設、ここで活動している南極地域観測隊のメンバー(現在は第60次南極地域観測隊の越冬隊が滞在中)が空き時間に7~28MHz帯で運用を行っている。


「こどもの日特別運用」が行われた2019年5月5日に撮影された南極・昭和基地の風景。左に見えているのがJARL局8J1RLのアマチュア無線用アンテナ。(写真提供:第60次南極地域観測隊、JARL)

8J1RLは毎年、5月5日の「こどもの日」の前後に、日本の小・中・高校生と優先的に交信する「こどもの日特別運用」を21MHz帯のSSBで行っている。これに合わせてJARLでは、東京都豊島区のJARL事務局に設置された中央局「JA1RL」の無線設備を使って、アマチュア無線技士の資格を持つ子供たちが昭和基地との交信に挑戦するイベントを実施している。


公募で選ばれた9名の子供たちと保護者、関係者による記念写真

今年は公募で選ばれた9名の子供たち(小2=1名、小5=3名、中1=4名、高1=1名。資格は4アマ=2名、3アマ=7名)と保護者が、5月5日の16時にJARL事務局へ集まった。

最初にJG1KTC 髙尾JARL会長(JA1RL運用委員長)があいさつし、集まったメンバーの紹介があり、続いて「南極OB会アマチュア無線クラブ」のJH7JCX 氏家氏が昭和基地での生活と仕事や8J1RLの運用に関する話を披露。さらにJA1RL運用委員会の7K2GMJ 新谷氏が南極の電波が日本に届く伝搬の仕組みや実際の交信方法についてわかりやすく説明した。


「南極OB会アマチュア無線クラブ」のJH7JCX 氏家氏が昭和基地での生活と仕事や8J1RLの運用に関する話を披露した

その後、会議室に設置したJA1RLの無線機器を使って、17時ちょうどからJA1RL運用委員会のJO1LDY 黒木氏が21.217MHzで8J1RLの呼び出しを開始した。当初はノイズレベルが高く、昭和基地の信号はまったく確認できなかったが、17時25分頃から少しずつ聞こえ始め、時間経過と共に信号が強くなり、意思疎通ができるようになってきた。


会議室に設置されたJA1RLの無線機器を使って、運用委員のJO1LDY 黒木氏が8J1RLへの呼び出しを開始

そこで最初に3アマの7名が50W機で交信を行うことにし、17時37分に最初の参加者がマイクを握った。交信内容はRSリポートとお互いのオペレーター名の交換だが、昭和基地側もアマチュア無線資格のある複数の隊員が交代でマイクを握るため、子供たちは自分の交信の相手をしてくれた隊員の氏名を確認するのに真剣そのものだった。


子供たちは交代で8J1RLと交信し、信号リポートとオペレーター名の交換を行った

8J1RLの信号は3人目の交信が行われていた17時45分頃をピークに、その後は下がり始め、7人目の交信が行われた17時55分頃はノイズの中で浮き沈みする状態になってしまった。

続いて4アマの2人が交信する運びとなったが、黒木氏が10Wに切り替えて8J1RLを呼ぶも応答がなく、次第に重苦しい雰囲気になっていった。しかし諦めずに呼び続けていたところ、18時15分頃からコンディションが回復し8J1RLから応答があり、無事に4アマの2人も交信を済ませることができた。この後8J1RLは待機していたJA各局からパイルアップを受け、小・中・高校生の個人局やクラブ局が次々に交信を行った。


髙尾JARL会長が、子供たち1人ずつに「交信記念証」を手渡して交信成功を祝福

JARL会議室では、交信に成功した子供たち1人ずつに、髙尾JARL会長が「交信記念証」を手渡し、8J1RLからのQSLカードは、第60次南極地域観測隊が帰国する来年の春以降にJARLで受け取り、それぞれの参加者に郵送することを説明。最後に「きょうの感動を忘れないで、これからもアマチュア無線のいろいろな楽しみに挑戦してください」とあいさつしてイベントを終了した。

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