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今月のハム

JI8KXC 塚原昌子さん

札幌市から和文電信にアクティブなJI8KXC塚原さん。塚原さんはご主人(JI8FXA)がアマチュア無線を始めたのをきっかけに、4アマを取得した。ただし特に興味があった訳ではなく従免取得後に開局申請は行わずにいた。ところが、1991年の誕生日、サプライズプレゼントとしてご主人からJI8KXCの免許状を手渡された。ご主人が本人に内緒で開局申請を行っていたのであった。しかし、「誕生日プレゼントが無線局の免許か」とその時はがっかりしましたと話す。それでも「せっかくなので」と、それを機に塚原さんはアマチュア無線の運用を始めた。

その頃はアマチュア無線人口がピークの時代であり、144MHz FMでCQを出せば次々に呼ばれるので楽しかった。開局から1年くらいはFMやSSBの電話モードで運用したが、ご主人が電信を運用しているのを見て面白そうだなと思い、翌1992年に3アマを取得した。「電話は一度声を出すと次から次へと呼ばれて引っ込めなくなりますが、電信だとそうでも無いので、子供も小さかったこともあり、自然に電信がメインになりました」と塚原さんは話す。

電信を始めるとますますアマチュア無線にはまっていき、2アマも取得してコンテストにも参加するなど、よりアクティブになった。その頃には、ご主人が楽しそうに和文電信でQSOするのを見て和文電信に興味を持ち、同時に1アマの受験を決意した。

和文の習得には本当に苦労したというが、幸いにも近所に住む和文電信が得意な先輩局が、毎晩20時にSSBも使って和文電信の符号から指導をしてくれた。「オンエアだったので、たぶんすごく多くの局に聞かれていたと思います」と塚原さん話す。これなら行けると自信がついてから1アマを受験、無事に合格した。そして徐々に和文電信でのQSOも行うようになった。

しかし、この和文電信での交信にも苦労したという。一番の苦労は相手の癖のある符号を正確に受信することだった。それでも諦めずに交信経験を積むことで、徐々に慣れていった。練習も兼ねて日々、144MHz CWで職場からの帰宅中にモービルから運用するご主人と、和文電信で交信した。「和文電信だとその電波をキャッチしても内容を理解できる局は少ないので、意外と気軽に好きなことを打つことができました」、「今では和文電信での交信が一番楽しいです。習得には苦労したけどやって良かったです」と話す。

今では、欧文電信はコンテストの時くらいしか打たないという。またマイクを持つ頻度も非常に少なく、144MHz SSBのオンエアミーティングと、毎年ご主人と参加している430MHz SSBの全国一斉移動の時くらいになっている。

アマチュア無線を始めるまでの塚原さんの趣味は、身体を動かすことばかりだったが、アマチュア無線は年齢を重ねて体力が落ちても続けられる趣味ということもあり、長く続けられるこの趣味に出会えたこと、さらに、アマチュア無線をやっていなかったら絶対に交流など生まれなかったであろう全国各地のハムと知り合いになれたことを、アマチュア無線を始めて良かったことと話す。

昨年2018年9月に発生した大地震(北海道胆振東部地震)で北海道全域がブラックアウト、大停電に見舞われ、スーパーやコンビニから食料が消えてしまったときに、即座に道外の複数のハムから女性ならではの気配りの品がぎっしり詰まった物資が届き、そのときのうれしさは今でも忘れないと話す。


塚原さん宅の現在のアンテナ群
塚原さんが主に使用しているのは、ナガラの7/21MHz 2エレデュアルバンド八木

塚原さんが現在一番力を入れているのは、電信でのオンエアミーティングへの参加である。まずは、「和文女子トンツー倶楽部」。これは、毎週火曜日21時から1時間程度、7.020.5MHz付近にて開催されているものだが、全国各地の女性局だけで和文電信のスケジュールQSOを行っている。「女性であればどなたでも参加大歓迎です。一緒に和文電信でお話しませんか、お待ちしております」、と呼びかけている。

次は、塚原さんが1週間おきにキー局を担当している「北海道無線電信愛好会」のロールコールミーティング。これは毎週日曜日の開催で、初心者でも参加しやすいようにチェックインはSSBも併用して行っているもので、昨年2018年11月には開催2000回を超えた歴史のあるミーティングである。このロールコールミーティングは和文だけではなく欧文もOKとなっている。

もうひとつは、37年目に入っている「北海道和文電信の集い」。これは年1回、参加メンバーが温泉地に集まって和文談義をするのが楽しいと話す。かつては道内全域を順番に回っていたが、現在では北湯沢温泉の固定になったものの継続して開催されており、毎回20名位の参加があるという。この「北海道和文電信の集い」では、毎週土曜日の朝8時より7MHzでスケジュールも行っている。

オンエアミーティング以外には、コンテストへの参加をあげる。エントリーは電信部門ばかりだが、JARL 4大はもちろん、地方コンテストにも参加している。コンテストへの参加においては、家族の理解もあり、かつては食事をあらかじめ3食分用意しておき、フル参戦したこともあったが、最近では体力的に24時間戦うのは厳しくなってきた。それでもコンテスト参加中は、ご主人も息子さんも、塚原さんをコールしてポイントを提供してくれる様な協力状況だと話す。

5、6年前からはARDFの競技会にも参加している。試しにやってみたら予想以上に面白かったため、その後も参加している。ARDFは体力勝負なので、競技の数ヶ月前から近所をジョギングするなどして対応している。冬場は積雪のために散歩ができないが、除雪作業があり、ジョギング以上に体力を使うので問題ないと話す。

またJLRSの役員として、アワードやコンテストの普及活動にも熱心である。現在JLRSでは、交信期間限定のアワード「JA1YWM 55アワード」を発行に向けて、全国各地からメンバーが精力的な運用を行っている。詳しくは、2月号を参照していただきたい。

塚原さんは、将来のハムを増やすため、アマチュア無線技士養成課程講習会の講師をもう13年間も担当しているが、その後開局した受講生たちと交信できる機会も多くなり、それが何よりうれしいと話す。それら受講生が、楽しく、正しく、長く運用を続けて行くことを願いつつ、同じハム仲間として、今後も一緒に運用していけることを願っている。

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