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日本無線協会、4資格でCBT方式試験を実施予定

無線従事者国家試験を実施している公益財団法人 日本無線協会は、令和4年(2022年)2月1日からの「第3級アマチュア無線技士(3アマ)」「第4級アマチュア無線技士(4アマ)」「第2級陸上特殊無線技士(2陸特)」「第3級陸上特殊無線技士(3陸特)」国家試験を、従来のマークシート方式からCBT方式に全面移行すると発表した。受験申し込みは2021年12月15日からを予定している。


日本無線協会の公式サイトに掲載された、CBT方式による試験実施の告知より

CBTは「Computer Based Testing」、コンピュータの画面上で出題・解答を行う試験方式で、日本無線協会では試験会場・システム運営等を専門の事業者(CBTソリューションズ)に委託して実施する計画だ。すでに本格導入に先駆け、今年夏に4アマ国家試験が東京・東銀座にあるCBTソリューションズが運営するテストセンターで試行された。

CBTソリューションズは全国300か所以上に「テストセンター」を設けており、日本漢字能力検定(漢検)、日商簿記、秘書技能検定、日本酒検定、家庭料理検定などさまざまな資格・検定試験をCBT方式などで受託している。このうち無線関係では、JARD(一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会)が行う2アマ・3アマeラーニング養成課程の修了試験、QCQ企画が行う4アマ養成課程eラーニングの修了試験、その他、複数の企業が実施している特殊無線技士のeラーニング養成課程の修了試験を受託している。


CBTソリューションズの公式サイトより。さまざまな資格試験や検定のCBT試験を受託している

なお日本無線協会は、このCBT試験とは別に、すでに試験日程を発表している2022年3月までの上記4資格の国家試験(3アマ・4アマは2月5日の那覇市、2月6日の熊本市、2月20日の名古屋市、3月5日の大阪市、3月6日の徳島市・金沢市、3月13日の北九州市、3月20日の名古屋市、3月27日の岡山市、3月29日の東京都で実施)は、従来どおりのマークシート方式で実施する予定だ。ただし1月30日と2月20日に東京の日本無線協会本部で予定していた3アマ・4アマの当日受付試験は中止するという。

日本無線協会の発表から、一部抜粋で紹介する。



CBT方式による試験の実施について

令和4年2月から4つの資格についてCBT方式の試験を実施します。

当協会では、デジタル化の進展等を踏まえ、無線従事者国家試験の受験者の皆様の利便性の向上の取り組みとして、試験日程や試験場所を大幅に拡大することを目的に、CBT(コンピュータ利用試験)方式による試験を導入することとし、本年8月に第四級アマチュア無線技士資格を対象とした限定試験を実施したところです。

CBT方式の国家試験については、既に、令和4年4月から開始する予定である旨を協会ホームページでお知らせしているところですが、今般、全国規模での実施のための基本的な準備が整ったことから、令和4年2月から先行実施することとし、本年12月から受付を開始することといたしましたのでお知らせします。

CBT方式の試験の対象は下記1のとおり4資格となりますが、これら4資格については、CBT方式の国家試験に全面移行することとして、従来のマークシート方式の試験は行わないこととしますのでご理解いただきますようお願いいたします。

なお、令和3年度内(令和4年3月まで)のマークシート方式の国家試験は予定どおり実施いたしますが、令和4年1月30日(日)及び2月20日(日)に東京本部で実施を予定していた第三級及び第四級アマチュア無線技士の試験(当日受付の特例試験)については中止させていただきます。

●対象の資格
第二級陸上特殊無線技士
第三級陸上特殊無線技士
第三級アマチュア無線技士
第四級アマチュア無線技士

●実施時期
令和4年2月1日(火)から
(試験の申請受付は、令和3年12月15日(水)から)

●注意点など
①CBT方式の試験は、コンピュータの画面上で出題・解答を行う試験であり、試験会場・システムの運営等について専門の事業者に委託して実施するものです。試験会場及び日程は、協会の基準にもとづいて設定された全国の会場から受験者が選択することができます。(委託先事業者の公表する会場であっても無線従事者国家試験を実施しない場合があるほか、無線従事者試験以外の試験も同時に実施されるため、それらを含めた予約状況によっては選択できない場合があります。また、申請はインターネットに限る等、受験には一部条件があります)

②令和4年2月1日から3月31日までの間は先行実施として、次のような点にご理解をお願いいたします。
・試験結果通知までに時間を要する場合があります(最大1か月程度)
・試験会場、日程等を特に限定する場合があります(各都道府県において少なくとも1か所の試験会場を設ける予定です)。

③身体に障がいがある等によりCBT試験の受験が困難な方に対する令和4年度以降の試験の予定については別途お知らせいたします。



CBT方式試験の導入により、従来の3・4アマ国家試験と比較し、次のような点が変わると見られている。

①試験会場が大幅に増える(各都道府県において少なくとも1か所以上で実施)
②希望する受験日と受験時刻、受験会場がある程度の範囲で選択できるようになる
③試験はCBTテストセンターで行われ、パソコン画面に出題される問題に解答する形式となる
④受験申請はインターネットのみとなる

これまで3・4アマの国家試験は全国23か所で、年1回~年12回程度(地域によって異なる)の開催だった。そのため受験希望者から「資格を取りたいが試験日程が合わない」「試験会場が遠すぎる」といった意見も出ていた。今回のCBT方式の導入で、受験機会は大きく拡大することになり、入門者の増加が期待されるところだ。

なお現在、総務省では「無線従事者国家試験の方法として、筆記によるもののほか、CBTによるものも採れる旨を省令に明記する」ことに関する、総務省令改正案の意見募集を実施している。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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