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おきらくゴク楽自己くんれん

その36 軽トラモバイルシャック九州ツアーで全都道府県移動を達成

JF3LCH 永井博雄

2024年4月1日掲載

皆さんこんにちは。2021年春からスタートしたこの連載も「その36」となりました。始めた当初は半年くらい持てばいいかと思いながら3か月目には書くネタに困りどうしたものかと続けてきましたが、何とか3年もの間、一度も原稿を落とすことなく(笑) 連載を続けることができました。これもひとえに読者のみなさんのおかげです、ありがとうございました。

3年間の連載の中でもかなりネタにしてきました軽トラモバイルシャックですが、これを作ったおかげもあり移動運用をやり始めたころには思いもしていなかった全都道府県での移動運用も達成まであと一歩のところに漕ぎつけることができました。


2023年までの各都道府県移動運用実績

そこで迎えた2024年のお正月。偶然長期の休みを取ることができたので知り合いの局の九州各地の移動運用リクエストに応えながら最後に残った佐賀県と長崎県で移動運用を実施すべく、お正月にもかかわらず家族を家に残し長期移動運用ツアーに出かけました。

高速道路だけを走ることはせずに途中山口県で一般道に降りて移動運用を楽しみました。その後関門トンネルで九州に入り、福岡県2か所で移動運用を楽しんだ後、ローカル局さんに教えてもらった温泉を楽しみました。次の日はいよいよ残された2県での移動運用を実施する予定です。次の運用予定は佐賀県伊万里市だったので、そこにそんなに遠くない所を宿泊地とする考えでした。

1. 九州ツアー2日目の宿泊地が実は・・・

佐賀県伊万里市に遠くない所という事で着いたのは「道の駅大和」でした。ナビで進めたい方向にある適当な道の駅を目的地に指定して走りました。「大和」なんて奈良県みたいな名前だなと思っていました。そして到着してから気が付いたのですがこの道の駅の住所は佐賀県佐賀市(JCC:4101)だったのです。

九州の地理に疎かったこともありますがなんとも間の抜けた話です(笑)。せっかくなのでこの場所で3.5MHzを運用し、あっけなく佐賀県での移動運用を完了してしまいました。

運用終了後、途中のスーパーで購入した半額奉仕品で一人宴会を実施(笑)。夕方温泉に入ったのでお風呂は抜きで就寝となりました。


図らずも佐賀県での移動運用を完了

2. 九州ツアー3日目

夜が明けて運用を予定していた佐賀県伊万里市(JCC:4105)に向けて走ります。夜間の冷え込みは前日ほどではなかったのですが、昨晩も電気ヒーター(200W)を少し使いましたので100Ahのリチウムイオン電池の残量は60%台に落ちていました。伊万里市に行くまでの走行で充電して今晩の暖房用電源を確保します。無線機用に使っている電池(30Ah&50Ah)はこれまでの運用で残量は気にするほど減ってはいませんでした。

これまでアンテナチューナーAH-730は現地に着くたびに付け外ししていたのですが、取付方法は適正で走行しても大丈夫のようなので今日からはつけたまま走ることにしました。走り出した途端に雨の中の走行となってしまいましたが、コネクター部分に防水処置を施した状態で結構な距離を走り目的地に到着したころには雨が止んでいました。


佐賀県伊万里市での移動運用

伊万里市西側の海沿い場所で運用開始後、すぐにリクエスト局とつながりその後は10MHz帯のコンディションを楽しむことができました。

3. 最後になった長崎県に向かう

伊万里市での運用を終えて、いよいよ最後に残った長崎県での移動運用に向かいます。予定地ですが最も近いのは長崎県松浦市(JCC:4208)だったのですが、もう少し足を延ばして橋を渡れば平戸市平戸島(JCC:4207)に行けるため、せっかくなので平戸島で移動運用することにしました。


平戸島から九州方向を臨む

到着がちょうどお昼となりましたので観光駐車場に車を停めて街並みを散策しながら美味しいそうな昼食を取れる場所を探します。


平戸城と趣き深い街並み

丁度お昼の営業を終える前のこぢんまりとした食堂を見つけることができました。中に入るといかにも家族で経営していますという感じがするお店です。評判がいいようなのでチャンポンとおにぎりを注文しました。


素材の味がしっかりしていて美味

出てきたチャンポンは素材の味がしっかりしている手作り感があふれる美味しいチャンポンでした。おにぎりも良いお米と良い海苔が使われているのでしょう、これも大変美味しくいただきました。お腹がいっぱいになったところでいよいよ移動運用を予定している公園に向かいます。


長崎県平戸市での運用風景

主にHFでの運用ですので車さえ停められる場所ならどこでも良かったのですがどうせなら周りに山などのないロケーションがいいと思い、車で5分程の距離の小高い場所にある公園駐車場でアンテナを上げます。CQを出すとすぐに呼んでいただきこれで47都道府県での移動運用が完成したことになりました。感慨にふける間もなく、次から次に呼んでいただきひと段落ついたころにじわっと喜びが湧いてきてここまできて本当に良かったという思いにふけました。

4. 移動運用を終えてのお楽しみは

平戸市での運用を終えて島内で少しドライブしてあちこちをめぐってから次は松浦市へ。ここにはFBな道の駅がありますのでそこでお世話になることにしました。今夜は平戸島の町で購入したおかずなどで一人宴会。3.5MHzで移動運用を楽しもうとバンドを覗くとノイズが多く快適な運用はできない状態でした。しかしながら数局と交信ができてひと段落。

ところがこの時沢山の方から呼ばれていたみたいです。調べてみるとノイズ源は暖房のヒーター(200W)を駆動するために運転していたインバーターからのノイズでした。インバーターを停めるとノイズがウソのように消え、昨夜の佐賀市での運用時のノイズが多かったもこのインバーターが原因だったみたいです。

最近導入したこのインバーターは6mバンド以外ではノイズが思いのほか少なかったので3.5MHzも大丈夫だろうと思い込んでいたのですが、こんなにひどいノイズが出ていたとは完全に確認不足、初歩的なミスでした。


松浦市での移動運用風景

この夜は風が強かったのですが幸いにも風は冷たくはなく、シャック内は暖房なしでも過ごせるくらいでしたので、バッテリー残量の心配もなく快適に眠ることができそうです。


盛大なインバーターからのノイズ

5. 4日目はオール熊本コンテストに参加

あと1日自由な時間が残っていましたが、目的は達成したので帰路について途中の所々で移動運用しながら帰ろうかとも考えましたが1月7日(日)は09:00からオール熊本コンテストが行われます。県内局としてコンテストに参加できる機会などなかなかないでしょうし、せっかくなのでこのコンテストに乗り込みで参加しようと思い立ちました。

マップで調べると、ここから熊本県の北部までは一般道で2時間半ほどかかるとわかり、一瞬コンテストをあきらめかけましたが、朝早起きて9時頃には熊本で電波が出せるようにします。昨日旅の目的を達成してモチベーションが上げにくいので最後までは参加できませんが、賑やかしの為マルチバンドで参加して昼過ぎに撤収して帰路につくことにしました。


熊本県玉名郡でオール熊本コンテストに参加

帰る時間がまだ少し残っています。高速道路を走ればすぐに本州に渡れますがもう少し九州の風景やドライブを楽しみたくて、あえて一般道で関門トンネルを目指し本州に入ってから高速に乗って帰ろうという計画を立てました。

途中道を間違えてしまいうろうろしましたが、夕方になり福岡県内で夕食を買い温泉を見つけてさっぱりします。都会の中でしたのでスーパー銭湯的な感じでしたが、温泉の泉質は良い感じでここは未だ九州に居ることもありいい雰囲気に浸ることができました。


今回はUHF帯の靴箱を選択(笑)

これで一気に帰る元気がでてきました。関門トンネルを通って本州に入り中国自動車道から高速に乗り適度に休みながらゆっくり走り、無事に奈良の自宅に着くことができました。今回も重いシャックとオペレーターを載せた軽トラはよく頑張ってくれました。感謝です。

6. 旅のまとめ

総走行距離は1860kmのロングランとなり消費したガソリンは129.4Lで総合燃費は14.4L/kmとなりました。何だか段々慣れてきて速度を出してしまうからかエンジンがへたってきてるためか、燃費が悪くなっている気がしています。

【くんれんコラム】

今号の原稿執筆中にうれしいものが届きました。届いた荷物に心当たりがなかったのですが差出人は熊本県の方からで「もしや?」思い、JARL熊本県支部のホームページを確認するとこのコンテストでは電子ログ提出順に飛び賞が設定されておりどうやら200番目に当たったようです。規約によると景品は「粗品」とありましたが大変美味しいお菓子で今回の旅の間ずっと留守番をしてくれた家人も「おいしかった」大変喜んでくれました。



FBな飛び賞の景品

結果集計と景品の発送をしていただいたオール熊本コンテスト関係者の皆様には大変素早い対応に感謝いたします。ありがとうございました。

ほぼ思い付きのような形で時間も途中までの賑やかし程度の参加でしたがこのような幸運に恵まれました。

休日はコンテストや移動運用で家を空けることも多い私ですがこれを機会に家庭内SWR値が少し下がってくれるのではないかと期待しています(笑)

今回の旅はB級グルメに温泉、現地でニューイヤーパーティ、ローカルコンテスト参加と移動運用三昧でした。また目標である全都道府県移動の達成と大変印象深い旅となりました。全くの偶然ではありますが連載3年の区切りをつけることもできたように感じています。

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