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広げよう“IOTA”の輪 ~ONE PIECE of IOTA~

その4 私のIOTAハンティング (JA3UCO細川氏より)

JP3AYQ 眞田真由美

こんにちは、JP3AYQ眞田真由美(Mami)です。ご縁あって月刊FBニュースにIOTA関連の記事を連載させて頂きまして、今回で第四回目となりました。少しでも多くの方に、IOTAの魅力や楽しみ方を知って頂けるように、古くからIOTAを楽しまれている局長さん、新人IOTAチェイサーの方、IOTAペディショナーの方からIOTAチェイシングのノウハウから、体験談や苦労話、移動レポートなどIOTAの魅力たっぷりなレポートを頂いて繋げて行きたいと思います。

さて、前回はJR2NMA森本YLさんに「IOTAを始めてみませんか?」と言うコンセプトでお話を伺いました。YL二人の対談は如何だったでしょうか?IOTAに興味を持って頂ける方が一人でも増えると嬉しいです。さて、今月は長くIOTAを楽しまれていますJA3UCO細川さんに、IOTAを始めたきっかけやチェイシングの苦労話、ヒントなどレアIOTAのQSLカードなどを交えながら、ノウハウをレポート頂きました。どうぞお楽しみ下さい。

私のIOTAハンティング

JA3UCO 細川高志

私がIOTAハンティングを始めたきっかけは、1993年頃に遡ります。5Band DXCCを完成しDXCCも頭打ちになり、かといって読売世界1万局はハードルが高すぎる、当時全盛期であった「町村AWARD」で今更7MHz SSBに参戦する勇気もないし・・・と思っていた時にJAG(Japan Award Hunters Group)会報でJA1CKE星野さんがIOTA-AWARDを紹介していました。「よし、これなら今からでも挑戦出来る」と思いIOTA-programに挑戦することにしたわけです。その顛末をNDXA(Nara DX Association)(*1)1995年4月会報に投稿しましたところ、同じNDXA会員で当時はGW0RTAで活躍されておられた現JA3AER荒川さんから「IOTA-Directory 1997-日本語版を出版するので君の記事を掲載したいが良いか」との打診があり快諾させて戴きました。後日この「IOTA-Directory1997日本語版」の私の記事をご覧になってIOTA-Programに参戦された方々が多くおられたと聴き、少しでも社会貢献をしたのかなと思っております。

IOTA-Programは非常に奥深く品格があるものだと思っています。DXCCなら339のエンティティとの交信で完了します。しかしIOTAでは登録されている島の数が1100を超え、そこには数十年以上運用がないところやまだ一度も運用実績のない無人島なども含まれています。そこでIOTA-Programの奥深い一端をご紹介します。

[OC-216 VK4ALF/VK9]は1996年8月に運用されましたが21年経った今でも再運用はされていません。速報としてVK5CEが2017年11月にこの島より運用する予定です。
https://ashmorereef.wordpress.com/ashmore-reef/
[NA-238 W5BOS/AL0]は2006年10月に運用されましたがここからもその後の運用はありません

IOTAは島で運用する局と交信してQSL-CARDを受領し、IOTA委員会に申請する事でCreditが得られます。この単純なことが時として非常に難しい事態に遭遇します。例えば、[AF-097 7T50I/P]は2012年アルジェリア無線連盟によって運用され、その運用の様子がYouTubeでも公開されましたが、なぜかIOTA委員会はこの運用は島からの運用ではないとしてCreditを認めませんでした。ドパイルの合間を縫ってなんとかQSOし、QSL-CARDもCFMしていざ申請してもCreditが得られず大変失望した事を覚えています。こういうケースはたまにあります。例え、その国を代表するアマチュア無線連盟が行った移動運用でも該当条件を満たしていなければダメなものはダメという断固とした姿勢。ここがIOTA-Programの厳格さだと思っています。逆のケースでは[AS-035 Abu-Ail A15AA]です。Abu-Ail島がDXCC上Deleteされたので連動してIOTAでもCreditがDeleteされてしまいましたが、その後AS-009に統合されて再Creditされました。島は存在していますので、現実に即した対応を行った結果でした。この島には定期的に灯台メンテナンスのために技術者達が上陸しているようですが、最近ここからの電波は聴こえて来ません。仮に運用されてもDXCC上のエンティティは7OイエメンになりそうなのでDog-Pile必定でしょう。

最近のIOTA移動局はBeam + AMPで運用する局が増えて来ましたが、それでも多くの移動局は車載アンテナクラスにベアフット局が主流を占めています。また、バカンス移動の局が多く、運用時間も気まぐれです。電力の問題もあります。ソーラーパネルを持ち込んで運用したり、島にある車でバッテリー運用するケースもありましたが、運用中に電力不足で突然電波が止まりそのまま離島してしまうケースが多々あります。見つけたら先ずQSOが必須条件です。

NA-070キスカ島から運用したK6UMO/KL7はツアー船の停泊時間中に砂浜から10ワットとご覧のアンテナで運用しました。非常に電波も弱く何とかQSOが出来ましたが、後でQSL-CARDを見て電波の弱さを納得しました。ここが無線の面白さと実感しました。OC-080 ZK1XYを運用した山上さんはJA-YL-Opでした。この島以外にも数か所移動運用されていました。このあと、後述するKM9DとKF4TUGが運用するまでこの島からは永らく運用がありませんでした。

KM9D MikeとKF4TUG Janetは自前のヨットを駆って2002年から2008年にかけてほぼ毎年太平洋の島々を回ってくれました。太平洋の島々を移動するペディショナーはやはり交通手段の確保に苦労されるようです。

今年6月にはJA3FGJ平林さんJA3KGF森田さんJP3AYQ眞田さんがOC-226から運用される予定です。御多分に漏れず船便スケジュールが不安定の為、運用日程の変更を余儀なくされました。このお三方は我がNDXA(Nara DX Association)(*1)のメンバーですのでクラブ一丸となってサポート体制を構築したく思います。今回のOC-226は14年ぶりの運用となりますので全世界のIOTAファンからのDog Pileが予想されます。直近の14年前に運用されたV63ZRのQSL-Cardです。

IOTAをこれから楽しむならば、西川きよし師匠の「小さなことからこつこつと」がKey-Wordになると思います。まず日本・アジア・太平洋・ヨーロッパ地域のIOTAを確実にゲットしていき、Credit数を増やして行く。カリブ・アフリカ・南極・北極地域攻略にはそこそこの設備構築やIOTA情報入手、それといつでも運用出来る時間・設備を持つ事が必要ではないでしょうか。週末集中型の移動運用局は得てしてDog-Pile化してなかなかQSO出来ない場合が多いです。CWも相手が何を打っているかを理解出来る技術が必要です。ただ闇雲に無線機の送信ボタンを押すだけでは、他局の顰蹙を買うだけでしょう。ご自分のライフスタイルに沿ったIOTA-ハンティングを楽しまれることです。

NDXA(Nara DX Association)(*1)が2016年10月に実施しましたAS-200(小豆島)移動運用に自分なりにIOTA-Programに貢献出来ればとの思いから参加しました。AS-200は日本に割り当てられた最新のIOTAです。すでに多くの局がAS-200から運用されていて、今さら運用してもあまり呼ばれる事もないだろうと思っていましたが、セミプロ級のクラブ員が制作したVDAアンテナの威力もありEU/NA局から多くのPileを受けました。途中ドラゴン・ノイズが出てきて中断はしましたがAS-200はまだまだ需要が多いとの感触を得ました。

2015年に運用された【K1N】でDXCC 339エンティティ全QSOが完了しましたが、本業が忙しくてここ4~5年まともに電波が出せず悔しい思いをしています。DXCCやIOTAはひとたび足を突っ込んでしまうとなかなか足抜けが出来ない不思議な魅力があります。DXCCやIOTAには、そういう不思議な魅力が十二分にあるからこそ多くのハムの心に響き、途切れぬ人気を保っているものと思います。IOTA Programでは各種アワードも用意しています。さあ、さっそくIOTAハンティングを始めてみませんか。

IOTAプログラムでは各種様々なアワードも用意されています。

以上、今月はJA3UCO 細川さんにIOTAハンティングのお話を交えながらレポートして頂きました。長くIOTAハンティングをされておられるので、私のような新人IOTAファンには細川さんのレポートに長い歴史を感じました。OC-226が14年ぶりのQRVだと聞いて驚きました。ぜひ今年こそはQRVにこぎつけたいと思います。素敵なお話をありがとうございました。

来月は、先月行われました、西日本ハムフェアで「IOTAの魅力」を講演して頂きました、JN6RZM山本さんに講演内容を中心にレポートして頂く予定です。西ハムに行きたかったけど、残念ながら行けなかった方の為に特別に執筆して頂きます。どうぞお楽しみに!

IOTA申請に関する情報は、IOTA CP JAのJA9IFF中嶋さんが日本語でHPを開設しています。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ja9iff/iota.html

(*1)NDXA(Nara DX Association)
クラブコール JK3ZXK https://www.qrz.com/db/jk3zxk
NDXA HP http://ndxa.kpnj.net/

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次号「月刊FBニュース2017年10月号」は 10月2日(月)と16日(月)に公開予定

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