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Show and Tell

その4 シルバーイーグルでカラオケマシンを征することは可能か

編集長 JS3CTQ 稲葉浩之

いつも月刊FB NEWSをご愛読いただき、誠にありがとうございます。1月号からスタートさせていただきましたこの連載も4回目となり、編集長に担当が回ってきました。この連載はアマチュア無線にとらわれずに自由に書くという主旨でやっており、当方もそれに則って最近トライした実験について書かせていただきたいと思います。

マイクを持つのが飯より好きだ、というアマチュア無線家は多いと思います。無線機につなぐ高周波発射用マイクではなく、ボーカルマイクを握りしめ、カラオケマシンに向かって夜な夜なシャウトしているハムも少なくないのではないでしょうか。

さて、今回はパイルアップにはめっぽう強いと定評のある、アスタティック社のシルバーイーグル(廃番商品)で、カラオケを熱唱したら、カラオケマシンを征することができるかどうかをテストしてみました。


愛用のシルバーイーグル

実験に使ったこのシルバーイーグルは、当方が本格的にDXハンティングに興味を持った30年以上前に購入したもので、歴戦のパイルアップでその威力を発揮し、このマイク無しではDXCC #1 HRは成し遂げられなかったであろうというほど世話になりました。パイルアップとの戦いが白熱してくると、マイクに向かってがなっても歪むだけで効果が無いことは頭では解ってはいても、金属製のサイドPTTスイッチを思いっきり握りしめ、大声を張り上げていたことを思い出します。

カラオケマシンとの接続

珍局へのパイルアップを征したどうかは、パイルを抜いてQSOが成立したかどうかで判断できます。今回カラオケマシンを征するという定義を、採点で100点満点を出すこととしました。つまりシルバーイーグルでカラオケを歌い100点が出せたら勝ちというわけです。

ただし、カラオケ屋にシルバーイーグルを持って行っても、そのまま歌えるわけではありません。まずはジャックが合わないからです。シルバーイーグルには無線機と接続するための8ピンのメタコン(メタルコネクタ)プラグが付いていますが、カラオケマシンの口は6.5φジャックです。またマシンとマイクはマイクケーブルで接続しますが、マイクケーブルのマイク側のコネクタは3ピンキャノンコネクタです。そのため、まずは8ピンメタコンと3ピンキャノンのジョイント(変換ケーブル)を作成しました。


自作したジョイント

これを使えば、一般的な市販のマイクケーブルを介して、カラオケマシンに接続できます。


自作ジョイントで接続した例

マイクケーブルの6.5φプラグ側をカラオケマシンに接続します。


2個口のジャックのどちらに接続してもOK

なお、カラオケマシンには(株)第一興商のライブダムを使用しました。他社製のマシンには、フロントパネルにマイクジャックが装備されていませんので、マイマイクを使ってカラオケを楽しむ場合は、マイクを容易に接続できるライブダムシリーズで歌うことをおすすめします。


一例 第一興商のLIVE DAM STADIUM STAGE(DAM-XG7000II)
フロントパネル右下に2個口のマイクジャックがある

ちなみに、このジャックにコンデンサマイクを直接接続しても、ファンタム電源が出力されていないため、マシンに音を入れられません。(機器の内部設定でファンタム電源が出力できる可能性はありますが、店の機器を勝手にいじくるのは良くないのでテストしていません) しかし、シルバーイーグル(クリスタルマイク)は本体に電源とマイクアンプを内蔵しているため、マシンへの直接接続は問題ありません。

接続を完了し、実際に歌唱する前にマイクテストを行ってみました。ところが、強烈にハウリングを起こしましたので、マシンのマイク音量を調節してみましたが、最小まで絞ってもまだハウリングしてしまい、上手くいきませんでした。マイク感度が高すぎる様です。そのため歌う以前にギブアップとなりました。ミュージック音量を一杯まで絞ればハウリングは防げますが、それではオケが聞こえなくなりますので話になりません。というわけで初日は戦わずして敗退となりました。

再チャレンジ

では、シルバーイーグルでカラオケを歌うのはどうしたら良いかをじっくり考えたところ、スピーカーではなくヘッドホンでオケを聞けば良いので、それなら、カラオケルームにスピーカーの無いひとりカラオケ専門店に行けば良いという結論に達し、さっそくシルバーイーグルを抱え、電車に乗ってひとりカラオケ専門店に行ってきました。

今回行ったひとりカラオケ専門店は、ヘッドホンをしながらコンデンサマイクで歌えるようになっており、ベリンガーの小型ミキサーも設置されているので、カラオケマシン直結ではなく、ミキサーに自作ジョイントを介してシルバーイーグルを接続しました。マイクテストもOKで、ハウリングも発生しません。ヘッドホンで聞く自分の声はまさにシルバーイーグルそのもので、これなら軽くパイルアップを抜けそうです。

さっそく採点をオンにし、大好きなラルクの楽曲を数曲セットして熱唱してみました。しかしながら、いつもよりスコアが低めに出ます。喉の調子が悪いわけではありません。ヘッドホンから聞こえる声は、パイルアップに強い高音域にピークのある所謂キンキン声で低域があまり出ていません。シルバーイーグルはそのような周波数特性のマイクなのであたりまえではあります。

ヒトカラなので周りを一切気にすることなく、他のアーチストの曲もセットして都合30曲くらい歌ってみました。カラオケマシンの採点(LIVE DAM STADIUMの場合は、精密採点DXG)では、平均して概ね2、3点スコアが低く出るという結果となりました。感触的にこれは100点だろうという内容でも98点程度でした。シルバーイーグルは重いので腕は疲れるし、思い通りのスコアは出ないしで、帰り道の足取りは重かったです。

結論

シルバーイーグルはパイルアップを征することはできても、カラオケマシンには無力。
低音域もしっかり出さないと、採点スコアは伸びない。

(カラオケでいまいち採点スコアが伸びない方へのプチアドバイスは次ページにお進み下さい)


シルバーイーグルだと100点が出ない

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