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日本全国・移動運用記

第43回 兵庫県篠山市移動

JO2ASQ 清水祐樹

兵庫県篠山(ささやま)市は、2019年5月1日に丹波篠山市へと名称変更されます(写真1)。アマチュア無線のアワードでは、同日をもって篠山市は消滅、丹波篠山市は新設の扱いになることが決まりました。5月1日には、丹波篠山市で多くの移動局が運用すると予想されます。さっそく、篠山市で移動運用を行い、現地の様子を調べてみました。


写真1 篠山市役所

丹波篠山市での運用に向けて、移動運用の設備をIC-9700とIC-7300の組み合わせにリニューアルしました。今回はその様子もご紹介します。

IC-9700とIC-7300を組み合わせた移動運用シャックはこちらから

JCC2731丹波篠山市が誕生、突然の発表に驚き

篠山市から丹波篠山市への名称変更は、2018年12月25日に官報に告示され、2019年5月1日に施行されます。市域の変更を伴わない名称変更であり、アマチュア無線のJCCアワードでは、篠山市の市番号2722は丹波篠山市に継承されると、筆者をはじめ多くのアマチュア無線家が予想していました。

ところが、2019年2月5日のJARLメールマガジンで、丹波篠山市JCC2731が誕生、篠山市JCC2722の消滅と、突然の発表がありました。アワード規約が改訂されたとのことです。これには驚きました。今後、人口が5万人以上に増えて市制施行する町や村が現れる可能性は非常に低いと考えられ、新しい市の誕生は福岡県那珂川市が最後かもしれない、とも思っていました。

篠山市での運用場所探し

これまでの市制施行では、1~2年前から報道があったため、電波伝搬の状態が良い5~7月を狙って、消滅する市町村での移動運用を実施したこともありました。しかし、丹波篠山市は2月に発表、同年5月に施行のため、消滅する篠山市での運用は、電波伝搬の状態が悪い時期にしか実施できません。日によっては7MHz帯で近距離と交信することさえ難しく、10~50MHz帯の各周波数で、電離層反射で国内が強力に入感する確率は非常に低いと思われます。

ともあれ、千に一つかもしれないEスポ(スポラディックE層)発生の可能性に賭けて、運用してみないことには始まりません。2月の寒空の下、福井県から舞鶴若狭道経由で篠山市に向かいました。

雨の中、地図や航空写真で探しておいた運用場所の候補地をいくつか回りました。篠山市は観光地や公園が多く、行楽シーズンには人通りが多そうな場所もあります。周囲がそれなりに開けていて静かな場所を探してみると、周囲に建物が無く、人通りの少ない平地を発見しました(写真2)。


写真2 篠山市の運用場所の様子

運用を開始するも、伝搬の状態はかなり悪そう…

この日は朝から弱い雨が断続的に降っており、強い風も時々吹いていました。強風でアンテナが地面から浮き上がるような揺れ方をして、SWRが大きく変動しました。アンテナの途中に重りをぶら下げて、アンテナが揺れないように固定しました(写真3)。


写真3 アンテナが強風で揺れないようにするための重り

まずは7MHz CWから開始しました。ところが伝搬のコンディションは悪く、近距離がスキップする状態で、聞こえる局は6・7・8エリアばかりでした。そこで、通常は夜間に国内が入感する3.5MHz帯を、午前11時台から運用すると、1・2エリアはまずまずの強さで聞こえていました。この時間に3.5MHz帯を聞いている局は少なく、パイルアップが収まってからは応答が無くなりました。

続いてRTTYの運用を開始しました。CWでも信号が弱くて交信に苦労している状況であり、RTTYで交信できる可能性は、さらに低いと思われます。それでも、篠山市が未交信の皆さんのために、運用することが今回の目的です。12時過ぎになって、突然7MHz帯の近距離が聞こえるようになり、多くの局から呼ばれ始めました。それも短時間の出来事で、数10分後には7MHz帯も静かになりました。

伝搬の状況が相変わらず悪く、7MHz帯で粘っていると時々近距離が聞こえる程度でした。50MHz帯のSSBやAMで出てみたらどうだろう?と考えてみたものの、悪天候で移動局が見当たらず、強風で本格的なアンテナが設置できなかったこともあって、バンド内は静かでした。

3.5MHz帯で聞こえる局は一通り交信できてしまい、14時台に早くも1.9MHz帯で交信できました。相変わらず風が強く、ノイズレベルも高い状況でした。結局、午後からは3.5MHz帯の運用が中心になり、17時頃に1.9MHz帯の信号が強くなってきたものの、当日中に帰るため、ここで終了宣言。消滅する篠山市での運用は、伝搬のコンディションに恵まれず、交信数が少ないバンドをたくさん残したまま終わってしまいました。

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