アパマンハムのムセンと車
2024年3月15日掲載
連載18回目となります。春一番も吹いて、いよいよ暖かくなってくるなと思っていましたが、天気予報では大雪の予報が出ています。
こりゃまだまだかな? なんて思ったりしていますが、お空の上もサイクルのピークとはほど遠い感じが・・・。ローバンドのコンディションがなかなかFBだったりするので、ハイバンドが縁遠くなってしまっています。皆さんはいかがでしょうか?
大雪の影響。今回はいかがでしたか?
では、今月も話を進めていきましょう。
ダイヤモンドアンテナで有名な第一電波工業さんから新製品の案内がありました。中でも私が興味を持ったのは「CPATU」です。
CPATU全景
屋外型ATUと組み合わせて使用するアンテナですが、各バンドに共振させている点が特徴です。イメージとしては、10mのエレメント(これで7MHzの1/4λになります)にATUを介して給電する、といった感じでしょうか。
共振させることでどういう効果があるのか、興味をそそられました。今まで、この連載記事で1/4λ長のエレメントにATUなしで直接給電させたアンテナをご紹介してきました。新たに共振させたアンテナをATUで給電する点は、一度実験してみたいと思いました。実際に自宅ベランダでも使用してみたいですね。
今までのような任意のエレメントですと、バンドによってはどうしてもSWRが下がりきらないことがありましたが、それが解消されるなら嬉しいです。限定販売とのことで、興味のある方はぜひどうぞ。
車で移動運用する際に、アンテナマスト等を支えるのに便利なタイヤベースです。市販品もあれば自作されている方もいらっしゃいます。
市販の例: 移動用タイヤ乗り上げ型簡易マストベース「TMB」(第一電波工業Webサイトより引用)
市販品は便利ですし、ガッチリと作られていますので、安心して使用できます。その分、お値段もよろしいことになっていますhi 今回は10mのマストを建てて、7MHzの1/4λフルサイズを建てられればいい、と割り切って作った、シンプルなタイヤベースです。材料もホームセンターで揃えられるものばかりです。
タイヤベースの骨格はホームセンターで端材として売られている角材を、そのまま使用しています。ポイントは、垂直を出すために、自分で切り落とした面を合わせない点です。特に手動のこぎりなどでカットした面は、垂直が出にくいので、アンテナがまっすぐ立ちません。アンテナマストは塩ビパイプに入れて使います。塩ビパイプはサドルバンドで木材に固定します。今回の試作では、サドルバンドの幅と木材の幅が合っていません。もう少し木材の幅を広いものにすればよかったのですが・・・。
タイヤベースはタイヤで踏んでいません。というのも、踏むためには斜めにカットして、タイヤを乗り上げやすくする必要があります。この加工は工具がないと難しいので、今回は省略しています。タイヤベースとタイヤの固定は、屋内配線に使うVVFケーブルの被覆を剝ぎIV電線の単線にして使っています。写真のとおりホイールのスポークとの間に2箇所縛っていますが、これで通常の天候では十分な強度が取れています。写真の塩ビパイプに緑色のテープが巻いてありますが、これは単なる気休めの補強ですhi
※注意 このタイヤベースとタイヤとの固定の際には、確実にタイヤベースがホイールに取り付けられていることを確認してください。またタイヤベースをホイールキャップのみに縛り付けることは絶対に行わないでください。ホイールキャップが外れ、倒壊の恐れがあります。
竿の長さは約10mです。これに導線を這わせて7MHzの1/4λフルサイズとしています。同調点の調整は144MHzの1/4λモービルホイップを利用し、可変できるようにしています。
給電部とスライド機構の様子。アース側は車両のボディアースを使用
1/4λですので、ラジアルもしくはそれに代わるものが必要ですが、こちらは車両のボディアースを使っています。こちらの車は普通車の日産 セレナですが、軽自動車のダイハツ ミラであっても、経験上ボディアースとして十分機能します。もちろん大きなボディあることが有利なのは間違いないですがhi
今回の試作の問題点ですが、骨格とタイヤの間に隙間が出来ています。現状はこのままでもしっかりと建てることが出来ますが、風が吹いた時に、竿とフロントフェンダーが接触する恐れがあります。それを防止するために、骨格の裏側でタイヤに当たる部分に、かまぼこ板状のものをつけて、タイヤで支えるようにすれば、もっと良いと思います。
今回はローコストで移動運用用のマストを建てるアイデアを披露させていただきました。
7MHzの移動運用中! コールお待ちしてます!
なおご意見、ご感想、ご質問等については、筆者である私宛(jf1kktアットマークgmail.com)へご連絡頂けますと幸いです。
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