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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第57回 兵庫県立兵庫工業高等学校 無線研究部(JA3YCP)の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

皆さん、あけましておめでとうございます! 今年もMasacoと、この連載をよろしくおねがいします!! 新しい年、2021年がやってきました♪ いつもと違う静かなお正月ですが、皆さんはいかがお過ごしですか? 私は新年早々、レコーディングです! 歌えること、支えてくれる仲間がいること、新曲楽しみにしてるよ! と背中を押してくれるお客様がいること、これまでの感謝と希望の光を手繰り寄せて歌に注いできますね!

あ! それと、今年から「QSOパーティ」が期間延長になり、1月7日の21時まで行われていますね。“まだお空の友達に新年のあいさつをしていなかったなぁ”という方、まだ間に合いますよ! 活気があふれる年になることを願って私も参加してみようかな!?

そうそう、私の「2021年Masaco卓上カレンダー」は、お正月も絶賛発売中♪ぜひ皆さんシャックに置いてくださいね!

さて今月は12月初旬にお邪魔した、兵庫県神戸市の県立兵庫工業高等学校 無線研究部をご紹介しましょう♪

第57回 兵庫県立兵庫工業高等学校 無線研究部(JA3YCP)の皆さん


今回お邪魔した兵庫県立兵庫工業高等学校は、神戸市兵庫区にあります。すぐ近くには三菱重工業の神戸造船所や川崎重工業の工場、三菱電機の神戸製作所などがあって、朝夕は通勤の人たちでとても混雑するエリアだそうです!

ちょっと意外なんですが、この連載「Masacoのむせんのせかい」で兵庫県の学校・クラブを訪問するのは、第15回の「灘校アマチュア無線研究部」に続いて2回目! 私の出身地、明石に一番近い場所の訪問になりました♪


兵庫県立兵庫工業高校に到着! 同じ敷地内には定時制の神戸工業高校もあります

この高校は1902(明治35)年に「兵庫県立工業学校」として誕生し、2021年で創立119年!! 地元では「県工(けんこう)」という愛称で知名度は抜群! 約35,000名の卒業生が工業技術のあらゆる方面で活躍しているそうです(実は陶芸家である私の叔父も“県工”の卒業生なんです♪)。


フェンスには部活で好成績を収めた皆さんを祝う横断幕が出ていました

学校の校舎やフェンスには、いろいろな大会で好成績を収めた皆さんの横断幕や懸垂幕が出ています。それを眺めながら正門をくぐり、昇降口に着くと、なんと! 無線研究部の皆さんと顧問の後河内(うしろこうち)先生が整列で歓迎してくださいました。わあ~、感動!!


無線研究部の皆さんと顧問の後河内先生が整列で歓迎してくださいました

先生に伺ったところ、現在、兵庫工業高校には8つの学科(建築、機械工学、電気工学、総合理化学、都市環境工学、デザイン、電子工学、情報技術)があって、914名の学生さん(男子707名、女子207名)が学んでいるそうです(電子工学科は2019年入試から募集停止)。

「どれも特徴ある学科なので、ちょっとだけ校内をご案内しましょう」ということで、皆さんと校内見学をさせていただきました。

さまざまな学科を見学

最初に見せていただいたのは、後河内先生が担当している情報技術科です。コンピュータの基礎からメカトロニクス、ネットワーク技術、スマートフォンのアプリケーション開発などの専門技術を学んで、IoT社会に貢献する人材を育成するという学科で114名が学んでいます。見せていただいた実習室には、天井に赤い装置が円を描くように8基付いていました!


天井には8基の赤い装置が取り付けられていました

--この天井の機械はなんですか?

「これはモーションキャプチャーのカメラです。カメラに囲まれた中央のエリアに、全身にマーカーを付けた人が立つと、その動きのデータをコンピュータに取り込むことができます。スポーツ医学の分野やゲーム、映画制作などにもモーションキャプチャーが利用されていますね」

--なんだか楽しそう! 私の動きも記録してほしいです(笑)。


私もモーションキャプチャーのモデルをやってみたいです♪

続いて建築科へ! 設計者に欠かせない製図やCAD・BIMといったソフトウェアの使い方を学び、建築に関する幅広い知識と技術を習得する学科で115名が学んでいて、卒業すると2級建築士の受験資格が得られます。

無線研究部の部長で建築科の山田さんに、授業で作った作品を見せていただきました。3年生は卒業制作としてさまざまな施設やインテリアなどの設計を行うそうです。


建築科の皆さんが授業で作った作品を見学。毎年12月には卒業制作展を公開しているそうです

次はデザイン科へ。ここは女子が圧倒的に多い学科(113名のうち男子は18名)で、1年生はデザインの基礎を勉強して、2年生からは「ビジュアルデザイン」「プロダクトデザイン」「ファッションデザイン」の3コースに分かれて勉強できます。


部員の岡田さんにデザイン科の作品を案内していただきました。企業のデザイン公募などにも応募しているそうです


服飾デザインの作品もいっぱい! 工夫を凝らした衣装にうっとり♪

部員でデザイン科の岡田さんに、企業が募集するデザインコンテストに応募した作品や、服飾デザインの作品などを説明していただきました。文化祭で行うデザイン科のファッションショーはとっても人気が高いんですって! ファッションの街、神戸! とも言いますもんね!! また「選択D教室」という部屋には、本格的な写真や動画の撮影ができるスタジオも設けられていました。ビックリ!


写真や動画の撮影ができるスタジオもありました。カーペット敷きの広いスペースは、お芝居の練習にも使えそうです!

そして都市環境工学科へ。ここでは安全で快適な街作りのために、計画や測量、設計、施工の知識と技術を学んで、人々が生活する都市空間をグローバルな視点で創造、実践できる土木技術者を育成する学科で111名が学んでいます。さまざまな「橋」の模型を見せていただきました。なかなか精密です!


都市環境工学科の皆さんが作った「橋」の模型。工法や強度、耐久性なども考慮したものだそうです


昇降口には都市環境工学科の皆さんが作った神戸空港の模型がありました

総合理化学科は、地球、生命、化学、環境を幅広く学ぶ学科で114名が学んでいます。さまざまな実習や実験を多く取り入れた学習ができるのが特徴で、危険物取扱者(甲種、乙種1~6類)の資格取得にも積極的に取り組んでいるそうで、部員で総合理化学科の大洲さんに精密天秤や実験に欠かせない理化学ガラス類などを見せていただきました。


大洲さんに精密天秤を見せていただきました。フルデジタル式で1台20万円以上するそうです


ビーカー、三角フラスコ、ピペット! 私も高校のときに使ったなあ~

最後は機械工学科。旋盤や溶接といったものづくりの基本から、3D-CADやレーザー加工、作業ロボットの制御など、技術革新に対応した機械工学や電子工学が学べる学科で157名が学んでいます。ここではレーザー加工機や工作旋盤などを見せていただきましたよ♪


機械工学科の実習室は工場のよう。工作旋盤などの機械がたくさんありました


レーザー加工機は厚さ5mmのステンレス鋼鈑の切断・加工ができるそうです

廊下のあちこちには、それぞれの学科が授業や卒業制作で作ったものがたくさん展示されています。掲示板には資格を取得したり、検定に合格した人の名前や人数を掲示。学科ごとの就職内定先も貼り出され、例えば電気工学科は「関西電気保安協会」「川崎重工業」「三菱電機」「住友電気工業」「阪急電鉄」「阪神電気鉄道」「近畿日本鉄道」など、関西の有名な企業名がズラリと並んでいました。

屋上の無線アンテナ

校内見学の最後として、屋上で無線研究部のアンテナを見せていただきました。

屋上には3.5~50MHz帯の6バンドGPアンテナ(CP6S)が立っていました。アンテナケーブルは、普段の活動で使っているプログラミング実習室に引き込まれています。


屋上に設置されている3.5~50MHz帯の6バンドGPアンテナ、第一電波工業のCP6S

「無線研究部に部室はないのですか?」と先生に尋ねたら、「あるのですが、写真部や囲碁将棋部と共用なので、ふだんは使っていません。アンテナケーブルもプログラミング実習室に引き込んだ方が短くて済みますので…」というお話でした。

屋上のロケーションは抜群! 三菱重工の建物がよく見えます。マンションの向こう側には、大きなドームのような建物も!


屋上から三菱重工の大きな建物が間近に見えました


マンションの向こう側の大きなドームが、サッカーやラグビーファンにおなじみの「ノエビアスタジアム神戸」です

「あれは御崎公園にある“ノエビアスタジアム神戸”という全天候型スタジアムです。サッカーJ1のヴィッセル神戸や、ラグビーの神戸製鋼コベルコスティーラーズのホームグラウンドで、FIFAワールドカップやラグビーワールドカップの会場にもなりました」

――ずいぶん大きいですね!

「実は2020年の体育祭は、このスタジアムで11月に開催したんですよ。いつも6月に校庭で行っているのですが、今年は新型コロナウイルスの関係でできなかったんです。そうしたら“想い出プロジェクト”として、特別にスタジアムを貸していただけたんです」

――えー、すごい!! 芝生のピッチで体育祭なんて羨ましいです!


3万人が収容できる広~いスタジアムで開かれた体育祭! まさに「想い出」になったことでしょう♪

ちなみに無線研究部は毎年、体育祭の得点掲示を担当しているそうです。特小トランシーバーが活躍しそうで、部にピッタリの係ですね!

無線研究部の活動は?

屋上からプログラミング実習室に移動して、先生と部員の皆さんに、無線研究部のことを教えていただきました。

兵庫工業高校の無線研究部の社団局コールサインは「JA3YCP」。コールサインからすると昭和40年代初めには発足したようですが、詳しいことはわからないそうです。無線研究部はずっと続いていましたが、一時期はコールサインを切らしてしまい、2017年に復活しました。

現在の部員は7名。1年生が男子1名と女子1名、2年生が男子1名(3アマ)、3年生が男子3名と女子1名(3アマ1名、4アマ3名)です。もうすぐ3年生が卒業すると3名になってしまうので、2021年度は新入部員の獲得に頑張らなくちゃ!! という感じですね。

クラブの活動は毎週木曜日の放課後にプログラミング実習室で行っています。そのほかでは、文化祭での公開運用、ARDF競技への参加、関西アマチュア無線フェスティバルなどのイベント参加を行っています。

--ARDFをやっているんですね! 成績はいかがですか?

「2019年度は、高等学校ARDF関西地区大会のFOX-O競技 女子個人の部で1名が優勝(学校対抗で第3位)、男子19歳以下は兵庫県1・2・3・4位で、どちらも全国大会出場を果たしました。2020年度は、関西地方ARDF競技大会のスプリント競技部門で女子総合W19クラスの第1位になりました。男子はM19クラスで7・8・10位、学校団体対抗でも2位になりました」


奈良県で行われた「2019高等学校ARDF競技大会 関西地区大会」の競技風景です


2019年度「高等学校ARDF関西地区大会」のFOX-O競技 女子個人の部で優勝した山田さん(左)と2020年度「関西地方ARDF競技大会」のスプリント競技部門 女子総合W19クラスで第1位になった岡田さん(右)に賞状を見せていただきました。おめでとうございます!

「新潟の全国大会は、競技エリアが険しい山の中なので大変でした。おまけに猛暑の中で、宿舎にも冷房がなくて、選手はキツかったです」


2020年関西地方本部ARDF競技大会の会場には、アマチュア無線の臨時体験局も設置。まだ4アマ資格を取っていない岡田さん、田尾さんも交信体験ができました

--普段もARDFの練習をしているんですか?

「受信機の操作に慣れる程度です。144MHz帯のFOX探しはマスターできますが、3.5MHz帯は難しいです…。でも全国大会出場が決まったときは、校舎に懸垂幕が出て祝ってもらいました」


高等学校ARDF全国大会への出場が決まったとき、校舎の懸垂幕で祝ってもらいました

--大きな幕が出ていると“頑張っている選手がいるんだな”って、学校中はもちろん地元の人たちにも伝わりますよね♪ ほかにも参加している大会はありますか?

「大阪の舞洲で毎年開かれているJARL関西地方本部のフィールドミーティングに参加しています。会場のミニFOXハンティングでは、2019年は1名が1位になって団体総合3位、2020年は3名がそれぞれ1位、4位、5位に入賞しました」

--あ、そういえば、フィールドミーティングの会場でお会いしましたね♪

「はい、Masacoさんと記念写真を撮らせていただきました!」


2020年のJARL関西地方本部フィールドミーティング会場で、無線研究部の皆さんとアイボール♪ 記念写真も撮っていただきました!

神戸空港のATISアナウンスを書き取り!?

プログラミング実習室にはパソコンがズラリ! その窓側の一番後の机に無線機が並んでいました。アイコムのIC-726S(HF~50MHz帯)のほか、IC-200、TR-751、RJX-751など、クラブの歴史を感じるリグが並んでいました。屋上のロケーションが良いためか、7MHz帯がとてもよく聞こえました♪


プログラミング実習室の一角にクラブシャックが設置されています。懐かしいリグもありますね♪


JA3YCPのQSLカード。2019年度「高等学校ARDF関西地区大会」の会場になったアイコムならやま研究所で撮影したものです

気が付くとラックに置かれたハンディ機から、何やら英語のアナウンスが…。“Kobe Airport information Kilo”とか言っているようです。


ハンディ機から神戸空港のATISが聞こえてきました。この気象情報を聞き取って、日誌に書き込むのがクラブの日課だそうです

--この無線はなんですか? ずっと同じ内容を繰り返しているみたい…。

「神戸空港から離着陸機に向けて空港周辺の気象情報を流していている“ATIS(Automatic Terminal Information Service)”の電波です。通常は1時間おきに情報が更新されるんです」(Wikipediaの「ATIS」の説明が参考になります https://ja.wikipedia.org/wiki/ATIS)

--ATIS! 初めて聞きました!

「伊丹とか関空とか羽田とか、全国の規模の大きな空港は同じようにATISを送信していますよ。だいたいが128MHz帯のAMモードです」

--ところで、この電波を聞いているのはどうして!?

「無線研究部の日誌には、昔から“今日のATIS情報”を書く欄があって、活動のたびに書き込まないといけないんです。英語の通信に慣れて、ヒアリング能力を高めるという目的で始まったらしいです。部活の最後には必ず聞いています」

--ナルホド!!

ここで後河内先生から「じゃあMasacoさん、今流れているATISを解読して、日誌に書き込んでください」という指令(!?)がありました。

--ええーっ! これをですか!?

ということで、今回のMasacoチャレンジは「ATISのヒアリング!!!」(汗)。日誌に書くのは、ATISで流れた「何時現在の情報か(TIME)」「使用滑走路(USING RUNWAY)」「風向と風速(WIND)」「視程(VISIBILITY)」「気温(TEMPERATURE)」「露点温度(DEWPOINT)」「高度計の規正値(QNH)」「備考(REMARKS)」の8項目だそうです。一度聞き逃すと次のアナウンスが出るまでしばらく待たないといけないので全集中!!

「ええっと…時間は“ゼロセブンゼロゼロ”で7時00分(UTC)ですよね!? 次の“ゼロナイナー”って何のこと!?」


部員の皆さんに手伝ってもらって、必死で英語のアナウンスを聞き取りました(汗)

突然の英語ヒアリング、しかも航空無線用語で悪戦苦闘!! 途中から部員の皆さんも一緒になって、何度も聴き直して「WINDは270って言ってない?」「気温は13度です!」と、少しずつ項目を埋めていきました。ご協力ありがとう!!(汗)。


はい、今日の活動日誌のATIS欄を書き終えました!

部員の皆さんにミニインタビュー

最後に、集まってくださった部員の皆さんにミニインタビューをしました。お話を聞いているときも、まわりからいろいろとツッコミが入ったり、笑いが絶えませんでした。

●部長 山田さん(建築科 3年) 4アマ、2陸特
すぐ近所に自宅があり、しかも就職に最適な学校なのでここを選びました。無線研究部は友人(渡海さん)に誘われ、新しいことに挑戦したかったので入部を決めました。みんなフレンドリーで、友情が深まりました。

アマチュア無線の資格は、2年生の春に講習会で4アマを取得しましたが、まだクラブ局から運用したことがありません(笑)。2019年はARDF関西地区大会の女子個人の部で優勝しました。進路は神戸市内の飲料会社に決まりました。

●田尾さん(電気工学科 1年)
この学校は就職率が良いと聞いていたので選びました。最初は部活に入るつもりはなかったのですが“入った方が就職に有利じゃない?”と言われて、名前的に一番面白そうだった無線研究部に入りました。入ったらメッチャ面白かったです!

初参加のARDFは7位入賞でした。たくさん走ったらTXを5つ発見できてラッキーでした。将来のことはまだ詳しく決めていないけれど、じっくりと就職先を決めたいですね。

●岡田さん(デザイン科 1年)
中学の先生に「絵が上手だから、兵庫工業高校のデザイン科がいいんじゃない?」と進められたのが入学のきっかけです。

中3のときに学校見学に来たら、無線研究部の懸垂幕が出ていて「“無線部”って何!?」ってすごく気になりました。実は大好きなミュージシャンの曲(sasakure.UKの「ハロー、プラネット」)の中にモールス信号が入っていて、夏休み中かけて1文字ずつ解読したことがあります。“無線部ってモールスだよね。だったら入りたい!”と思ったのが入部のきっかけでした。

写真部と兼部していますが、無線研究部はとっても楽しくて、先輩は面白すぎて過呼吸になるほどです(笑)。今年はコロナのため4アマの試験が受験できなかったので、来年は受けたいと思っています。

今年の関西地方ARDF競技大会は、ぶっつけ本番で参加したら1位になれました。家に帰って親に賞状を見せたら、お祝いに焼肉に連れて行ってくれました(笑)。万年筆を使って精細な絵を書くのが好きなので、卒業後は専門学校などに進みたいです。


1年生の岡田さん(左)、1年生の田尾さん(中央)、部長で3年生の山田さん(右)

●渡海さん(電気工学科 3年) 4アマ
もともと電気関係が好きで、中学生のときに先生に「兵庫工業高校がいいよ」と教えてもらって、オープンハイスクールにも参加しました。無線研究部があるのも知っていました。

小学生の頃からラジオに興味があってずっと聞いていました。アマチュア無線は中2のときに講習会で4アマを取得し、ハンディ機を買ってJP3UJRのコールサインで開局しました。クラブからは7MHz帯にオンエアしています。アンテナの地上高も高いので結構よく聞こえますよ。就職は鉄道会社系に決まりました。

●橋本さん(電気工学科 3年) 4アマ
この学校は自転車通学できるのが魅力的で選びました。電気工学科では第2種電気工事士の資格を全員取得するのが目標ですが、実技試験が結構難しくて何度も落ちました(笑)。授業も結構ハードな科目がありますし、遅刻者には厳しいですね。

このクラブへは友人(渡海さん)に誘われて入部して、講習会で4アマを取得しましたが、まだ一度も交信はしていないです。春から自動車系企業に就職します。

●大洲さん(総合理化学科 2年) 3アマ、2陸特
小学生のときから実験が好きで、この学校は実験に週7時間も割いていると聞いて決めました。危険物の製造に興味があって、危険物取扱者 乙種4類の資格を取りました。卒業したら毒劇物取扱責任者も取得できます。将来は製薬会社に勤めたいですね。

中学のときから、この学校に無線研究部があると知っていたので、入学後は迷わず入部しました。アマチュア無線の資格は2017年に4アマを講習会で取得して、2018年に国試で3アマ、2019年に国試で2陸特を取りました。「JP3SWL」という個人コールサインをもらって、一時期は自宅からHFにアクティブに出ていました。昔からBCLにも興味があってラジオも結構聞いています。

2017年からは「関西アマチュア無線フェスティバル」と東京の「ハムフェア」にも参加しています。高等学校ARDF選手権で行われるハンダ付けコンテストで上位入賞すると、ハムフェアで行われる表彰式に学校の費用で行けるらしいので、そっちもARDFも頑張りたいと思います(笑)。


2年生の大洲さん(左)、3年生の橋本さん(中央)、3年生の渡海さん(右)

兵庫工業高等学校 無線研究部の皆さん、顧問の後河内先生、ありがとうございました♪ 自由で和気あいあいとした雰囲気! そして部員のお一人が「ARDFも楽しいけれど、部室でおしゃべりしている!ただそれだけで楽しいです」と・・。その言葉に全てが詰まっていて、皆さんの仲の良さは、これまで訪問した学校の中でもトップレベル!!! 学科や学年を超えて「友情が深まりました!」と、サラリと言えるかっこよさ! 3年間の絆だなぁって・・・。後河内先生の何気ない生徒との会話の中にも愛情があって、そういうのは自然と伝わっていくんだろうなぁ。


兵庫工業高校 無線研究部の皆さん、ありがとうございました!

3年生の皆さんはもうすぐ卒業です。道はそれぞれでも、部活動を通して、いつでも「ただいま!」って帰れる心の場所があるって、なんて素晴らしいんだろう・・・。やっぱりね、泣いても笑っても、いつどんな時でも、最後は人に救われて、人に支えられて、繋がりの人生なんだよね・・・。仲間って最強だよ!

就職先でも“県工スピリット”で頑張ってください♪ そして2年生、1年生の皆さんは新入部員を獲得して、この素敵な雰囲気を受け継いでいってくださいね。また関西の無線イベントでお会いしましょう!! この集合写真! みんな、めっちゃいい笑顔やん!

(JH1CBX Masaco)

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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