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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第24回 電子情報通信学会創立100周年記念特別局「8J100EIC」運営委員会の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

こんにちは、Masacoです! ちょっと遅くなりましたが、新年おめでとうございます!! 今年も歌に! 無線に!! ARDFに!!? あと、必死で習得してる(汗)英語も生かして海外との交信に?! 頑張りますので応援してくださいね。この連載「むせんのせかい~アイボールの旅~」も第1回目の「奈良育英学園」から、どんどんバトンが繋がって、いよいよ3年目に突入! これからも子供たちから諸先輩方までアマチュア無線を楽しんでいる皆さんを紹介していきますね♪ そしてこのご縁がもっともっと“円”になっていくように各地へ会いに行きますよ~♪ よろしくおねがいいたします♡

さて、今回の『Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~』は、電子情報通信学会創立100周年記念特別局(8J100EIC)を訪問しました。

第24回 電子情報通信学会創立100周年記念特別局「8J100EIC」運営委員会の皆さん

12月のある日、私が訪れたのは東京都武蔵野市。日本有数の繁華街とオフィス街がある「新宿」から西へ10km、面積わずか10.98k㎡という全国で11番目に小さな市なんですが、関東の“住みたい町ランキング”で総合1位の「吉祥寺」もあり、人口密度は日本第2位! でも広い公園があったり、美しい並木道があったり、おしゃれなカフェや雑貨屋さん・・武蔵野の風情を感じることができる素敵な町なんですよ。

電子情報通信学会100周年記念特別局の「8J100EIC」は、この武蔵野市にある「NTT武蔵野研究開発センタ」という施設内に設置されています。NTTグループがまだ日本電信電話公社(電電公社)だった時代から、先端開発拠点になっている重要な施設です。すぐお隣には日本電信電話公社発足以降の半世紀を中心に、NTTグループの電気通信における技術開発の歴史的資産を集大成した「NTT技術史料館」があり、毎週木・金曜日の午後に一般公開されています。


東京都武蔵野市にある「NTT武蔵野研究開発センタ」に到着!!

「Masacoさん、お待ちしていました!」

今日ご案内してくださる、8J100EICの運営委員会代表である三木哲也先生(JA1CIN)と、副代表の高橋真之さん(JR7GDU)が入口で待っていてくださいました。三木先生は国立大学法人 電気通信大学の名誉教授で、アマチュア無線界ではJARD(一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会)の会長としても著名な方ですが、元々はNTTにお勤めで、この施設でお仕事をされた経験もあるそうです。


三木先生と高橋さんのご案内で建物に向かいます!

厳重な入館手続きを受けた後、「今日は8J100EICをこの常置場所から運用する日なので、まずはシャックの様子を見てください」と、エレベーターで12階建て本館内のシャックへ向かいました。その途中で電子情報通信学会のことを伺いましたよ。


NTT武蔵野研究開発センタ本館の屋上に8J100EICのアンテナが設置されています

一般社団法人 電子情報通信学会(IEICE)は、電子・情報・通信に関する学問、技術の分野で、研究開発の促進、知識の普及および人材育成を目的とする学会で会員数はなんと3万人!!! そのルーツは1917(大正6)年に創立した「電信電話学会」で、発足からちょうど100周年を迎えたことから、アマチュア無線家の会員有志が運営委員会を結成して、100周年記念事業のひとつとして、記念局(JARL特別局)を開設したそうです!

ちなみに運営委員会には、国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)電波研クラブのほか、東北大学、東京大学、東京工業大学といった大学のアマチュア無線クラブ、NTTやNTTドコモ、KDDI、NEC、富士通、三菱電機、日立製作所など著名企業のアマチュア無線クラブの方々がメンバーになっています。凄い顔ぶれ!! 運用は2017年7月7日から始まり、開局記念式典にはJARLの髙尾会長をはじめ、さまざまな来賓の方が出席されたそうですよ。


「電子情報通信学会創立100周年記念JARL特別局運営委員会」の構成図。さまざまな大学や団体、企業の無線クラブが参加しています

8J100EICのシャックを訪問!!

8J100EICのシャックは本館の会議室の中にありました。


8J100EICは本館の会議室に設置されています

「いつもは普通の会議室として使っていますが、屋上にあるアンテナからのケーブルがこの部屋に引き込まれているので、無線の運用を行うときだけシャックに変身します」ということでした。

無線機が並び、皆さん方が交信を行っていらっしゃるところから、少し離れた窓側にIC-7300Mとパソコンがラックに入って置かれているのを発見!!


これが8J100EICのリモート局の無線機です!!

--あれ、高橋さん、このラックは?

「はい、これが8J100EICのリモート局の無線設備です。この記念局はインターネットにつながったパソコンを使って、遠隔操作で運用ができるんですよ」

--へえ~、遠隔操作ですか!

「はい、この記念局のコンセプトは“電子情報通信学会らしい、技術的特徴のある試みとして、インターネット経由でどこからでも無線設備を遠隔操作できるリモート運用を取り入れる”というものです。これまでにも宮城県で行われた“学都仙台サイエンスデイ”や、兵庫県の“NICTオープンハウス2017 in 神戸”、東京での“ハムフェア2017”や“アマチュア無線フェスタ JARD in 秋葉原”などのイベントにパソコンを持ち込んで、リモートでの公開運用を行いました」

--そうなんですか! そうすると宮城県で公開運用していても、電波はここ(武蔵野市)から出るんですね!?

「はい、そうです」

--ちょっと不思議な感じだけど面白そう!! でも、インターネット経由で音声の遅延はないんですか?

「遅延は全然気になりません。アイコムさんのRS-BA1というシステムですが、とても快適で、目の前に無線機があるのとほぼ変わらない感じで交信できますよ」

というわけで、しばらくリモート運用のパソコンや無線機を見学。このシステムがどこかにあれば、私もアンテナのない自宅からDXがバンバンできちゃうんですね~♪ すごーい!!


高橋さんがRS-BA1をインストールしたパソコンで8J100EICのリモート運用を実演してくださいました。右側にあるのがリモートエンコーダーのRC-28。周波数変更や送受信の切り替えなどの主要操作を行うことができます


8J100EICで使用しているIC-970D。144/430/1200/2400MHz帯での運用が可能です

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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