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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第31回 朝日音響株式会社(JA5ZDT)の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

みなさんこんにちは、Masacoです! いつもの年よりずーーっと暑い夏!! 皆さんはどのようにお過ごしでしたか? 私も各地の夏祭りやステージイベント、ラジオ大阪の番組出演、そしてハムフェアと、パワー全開で駆け抜けましたよ~♪

そして今は、9月3日に東京・南青山MANDALAで行われるライブの準備で大忙し。夏の陽射しをタップリ浴びたお肌のお手入れもしなくちゃ~! だって、南国に行ったと間違われるくらいコンガリなんです・・・(笑)

さて今月は、“正社員全員がアマチュア無線家”という、徳島県にある産業用無線機器の会社を訪問させていただきました♪

第31回 朝日音響株式会社(JA5ZDT)の皆さん

今回お邪魔したのは徳島県の北東部、上板町(かみいたちょう)にある朝日音響株式会社という会社です。この連載では初めての四国、初めての徳島です! 四国を代表する一級河川の「吉野川」を渡り、JRの駅に貼ってある「四国八十八箇所霊場巡り」のポスターや、道路沿いにあるお遍路さんが泊まる宿などを物珍しげに見ながら、会社に到着しました。

今年の5月に新築したばかりという建物はとてもきれいで、スッキリ、広々としていました。


真夏のすばらしいお天気の中、朝日音響に到着!

「Masacoさん、よくいらっしゃいました」と、代表取締役社長の河野(かわの)繁美さん(JA5CLB)が迎えてくださいました!

朝日音響は1972年の創業で、工場で使われるクレーンやチェーンブロックをはじめとする産業用機器の無線操縦装置で大きなシェアがある会社です。前身となる会社(朝日音響機器)がカラオケ用のボイスチェンジャー(レコードから歌手の声だけ消せる装置)を開発していて、その会社を引き継いだことから、会社名に「音響」の文字が残っているそうです。


現在の主力は、工場で使われる産業用機器の無線操縦(リモコン)装置。微弱電波や特定小電力無線などを使用したもので、たくさんの製品が日本中の工場で活躍しています


分厚い金属ケースを使い、危険場所での遠隔操作に使える「防爆形」の無線操縦装置は朝日音響だけの製品だそうです♪

そして、とてもビックリしたのは、50人以上いらっしゃる正社員の全員が、アマチュア無線技士の資格を持っていること。河野さんは「当社は、アマチュア無線技士の資格を取得することが正社員の条件なんです」と教えてくださいました!!!

ちょうど到着した時間は、会社のお昼休み直前。食堂に集まってきた社員の皆さんに、河野さんが「はい、4アマの人、手を上げてください!」「次は3アマの人!」と、次々に呼びかけたら、あちこちから手が上がる上がる!! 中には「第1級陸上無線技術士」「第2級総合通信士」といったプロの資格をお持ちの方もいらっしゃるそうです♪


お昼休み、社員食堂で休憩する皆さん。なんと正社員の方はすべてアマチュア無線技士の有資格者で、作業着の胸にはコールサインが刺繍されています

そして気付いたのですが、社員の方が着ている作業着には、名前ではなく、その方の個人コールサインが刺繍されているのです!! そして社内では「○○さん」といった名字ではなく「CLBさん」「PXSさん」といったように、コールサイン(サフィックス)で呼び合っているのだそうです。メッチャ素敵ですね!

ちなみに、今年11月4日(日)にJARL徳島県支部が開催する「ハムの集い」も、この朝日音響の社員食堂を会場に開かれる予定なんですって! 「実は19年か20年ぐらい前にも朝日音響の社屋でJARL徳島県支部大会が開かれたのですが、その時に会社を訪れたことがきっかけで、当社に入社した人もいたんですよ」というお話でした。なんだか、アマチュア無線と良いご縁がたくさんある会社のようです♪


2014年の「JARL徳島県支部大会」も朝日音響(旧社屋)で開催されました。その際の記念写真。中央が河野さんです

河野さんの高校時代、そして創業当時の思い出

河野さんがアマチュア無線を始めた当時のお話を伺いました。


河野さんは2008年に「教える側も知らなかった電波と電気の怪説」という書籍も刊行。電波や混信、アンテナや電池などを楽しく、わかりやすく解説しています

河野さんは昭和25(1950)年生まれ。無線に本格的な興味を持ったのは徳島県内の公立高校に通っていたとき、“近所の友だち数名との連絡手段に使いたい”と考えたのがきっかけだったそうです。

「最初は電池で動く真空管(3A5)を使って、27MHz帯の超再生式受信部を持つ無線機を作ろうとしました。ところが測定器はテスターだけ、工具も少なかったこともあって、うまく作れず、肝心のクエンチング発振がしなかったんです。それでアマチュア無線をやっていた叔父さんに話を聞いたりして、次第にハムに興味を持つようになりました」

そして大阪で電話級アマチュア無線技士の国家試験を受けて合格。さらに電信級にも合格しました。それを機に、もらい物の中古真空管を使って3.5MHz帯の送信機を作ったそうです。

「メーカー製の受信機(9R59)を買った友人がいたので、毎日時間を示し合わせて、私が送信する電波を受信してもらいました。時間になると送信機でモールス符号で“K”を何度も打って、翌日に学校へ向かう列車の中で友人に“おい、きのうは聞こえたか?”と尋ねる毎日でした(笑)。ある日、“聞こえたよ!”と言われたときはうれしかったですね」

ちなみに、このときの友人が、後に朝日音響の専務を務めた方(現在は退職)で「作業服にコールサインを入れよう」と提案した張本人なのだそうです♪


高校でアマチュア無線を運用する河野さん。文化祭でのスナップ

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