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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第50回 福井高専アマチュア無線研究会(JA9YDB)の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

こんにちは、Masacoです! ぽかぽか暖かい日が続き、優しく包み込んでくれる桜がこんなにも心を穏やかにしてくれるんやなぁとエネルギーを感じます! 新型コロナウィルスの猛威が止まらず、イベントも次々と中止になっていますが、少しでも早く終息することを願い、たくさんの皆さんの笑顔に触れることができる日を念じています。今はじっと根を張り、おかれている環境にしっかりと意識を持ち、踏ん張り時ですね。

さて! 毎月お読みいただいている「むせんのせかい」も、今回でついに! 連載50回を迎えました!! 新しい記事が公開になると、自分のFacebookに「むせんのせかい、今日公開されました!」とアップするのですが、すぐにたくさんの方から「いいね!」や、「見ましたよ~!」と、心温まるコメントの数々…。「来月はどんな出会いがあるかなぁ」と、パワーになっています☆ これからも連載100回(4年後!)、連載500回(37年後!!)目指して頑張りますのでずーーっと応援してくださいね~♪ あ、37年後!!? は「Masacoおばあちゃんのむせんのせかい」ってことでよろしくおねがいしますっ! 笑

今回の『Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~』は、独立行政法人 国立高等専門学校機構 福井工業高等専門学校の「福井高専アマチュア無線研究会」にお邪魔しましたよ~!

第50回 福井高専アマチュア無線研究会(JA9YDB)の皆さん


連載50回目を迎えた「むせんのせかい」。実はもう1つ嬉しいことがあります! 今回福井県にお邪魔したことで「訪問した学校・クラブのAJD」が完成したんです! 数えてみたらこれまでに、北海道から鹿児島まで全国21都道府県にお邪魔したことがわかりました。次はまずWAJA達成が目標かな!?

さて福井工業高等専門学校は、日本のメガネの9割を生産している「メガネの町」、福井県鯖江市にあります。北陸本線の鯖江駅前には「めがねのまちさばえ」と書かれた、大きな丸いメガネのモニュメントがあるんですよ!


鯖江市はメガネの生産数が日本一! 駅前にはこのようなモニュメントがあります(写真: PIXTA)

その鯖江駅からタクシーに乗って約10分で学校に到着。とっても広い敷地で、体育館は2つ、学生寮がいくつもありました。受付はどこかしら…と案内板を眺めていたら、教授でアマチュア無線研究会顧問の東(あずま)先生(JF9PSA)がニコニコ手を振りながら「Masacoさん、はじめまして! お待ちしていました」と駆けつけてくださいました。


福井工業高等専門学校の正門に到着!! とっても広い敷地です!

部活動の開始まで少し時間があるので、会議室で東先生、学校の技術職員でアマチュア無線研究会の内部コーチを務める久保さん、この学校の名誉教授で外部コーチを務める前川先生(JA9BOH)に、福井工業高等専門学校のことをいろいろと伺いました。

福井工業高等専門学校は、中学校卒業者を対象に5年間の専門技術者教育を行う国立の高等専門学校(高専)として1965(昭和40)年に開校しました。5年制の本科には「機械工学科」「電気電子工学科」「電子情報工学科」「物質工学科」「環境都市工学科」という5つの学科があり、さらに2年制の専攻科として「生産システム工学専攻」「環境システム工学専攻」という2つがあり、合計で1,056名が学んでいるそうです。

高校3年次の大学受験がないことから、一般教育科目でも普通の高校では学べないような高度な勉強ができるのも特徴で、卒業後は約4割が4年生大学の3年次への編入や2年間の高専専攻科といった進学を選び、6割が就職を希望するそうです。ちなみに平成30年度、卒業生の就職希望者の求人倍率は約40倍! 1人に対して約40社から求人が来る!!という、ビックリするような人気ぶりだったそうですよ!!! すごーい!!!


左: 学校の名誉教授で外部コーチを務める前川先生(JA9BOH)、中央: 顧問の東先生(JF9PSA)、右:職員で内部コーチの久保さん


外部コーチの前川先生はEME(月面反射通信)でも活躍。1.9MHz帯から430MHz帯まで12バンドのWACアワード(6大陸交信賞)を見せてくださいました!!

そしてアマチュア無線研究会ですが、2016年に結成された学校公認の同好会で、コールサインの「JA9YDB」は前身である福井高専電波同好会に免許されていたものを継承したそうです。現在の部員数は1年生から5年生まで15名(うち女子5名)で、全員が3アマ以上の資格を持っているそうです。

活動は月4回程度、放課後の16時30分から2時間程度、校内のフリースタジオという建物で無線交信などを行っています。そのほかコンテストへの参加や地域イベントへのブース出展、ARDF競技大会の出場といった活動もあるそうです!

「クラブ活動の詳しいことは、部員が集まったところで聞いていただくとして、少し校内をご案内しましょうか」

--はい、ぜひお願いします!!

ということで、校内のあちこちを見せていただきました。

広い校内を見学! 学校のお宝も登場!?

まずは、アマチュア無線研究会のアンテナを見学。校舎の屋上に50MHz帯の2エレ八木や3.5/7MHz帯のダイポール、18MHz帯のグランドプレーン、そして53.750MHzで流星観測用のビーコン電波が出ていた(現在は福井県立大学 JH9YYAから53.755MHzで発射中)ターンスタイルなどがありました。

そのほかフリースタジオ横には14/18/21/28MHz帯のダイポールに加え、プールの手すりを使って、7MHz帯と3.5MHz帯のフルサイズダイポールアンテナが張られています。これは電波が飛びそうです!


校舎の上には50MHz帯の2エレ八木、3.5/7MHz帯のダイポール、18MHz帯のグランドプレーン、流星観測用ビーコン電波で使っていたターンスタイルアンテナがありました


フリースタジオ横には、14/18/21/28MHz帯のダイポールに加え、プールの手すりを使って7MHz帯と3.5MHz帯のフルサイズダイポールを張っています

校内の廊下には、いろいろな賞状やトロフィー、楯などが飾られています。テニスやサッカー関係の賞状、北陸地区の高専体育大会の優勝カップのほか、自作ロボットで各高専のチームが得点を競う「高専ロボコン」の楯もありました!


廊下にはいろいろな大会での賞状やトロフィー、楯を展示。野球やサッカーも強いそうです

--高専ロボコンの楯もありますね!

「はい、高専ロボコンはロボット部が中心になって頑張っています。ロボットはこちらに展示してありますよ」

--あ、すご~い!!

2018年の高専ロボコン東海北陸地区大会で技術賞と特別賞を受賞した「めいどいんふくい」のゾウさんと、2019年の高専ロボコン全国大会に進出した「ウォッシング.O.G.3」などが展示! 動く部分はものすごく精密で、ロボットの動かすときの細かいチェックリストが貼ってあって、見ているだけでも作った皆さんの情熱が伝わってきます。


2018年の高専ロボコン東海北陸地区大会で技術賞と特別賞を受賞した「めいどいんふくい」のゾウさん


2019年の高専ロボコン全国大会に進出した「ウォッシング.O.G.3」(左)なども展示♪

もう1つビックリしたのは、湯川秀樹、朝永振一郎、江崎玲於奈、福井謙一といったノーベル賞受賞者や、化学者で第一次南極観測隊の副隊長兼越冬隊長を務めた西堀栄三郎、物理学者で福井高専校長も務めた木村毅一といった著名な先生方の直筆の色紙が何枚も飾られていること。これは貴重です! 福井高専の“お宝”ではないでしょうか!? お宝鑑定団に出してみたい!!


湯川秀樹、朝永振一郎、江崎玲於奈、福井謙一といったノーベル賞受賞者など、著名な先生方の直筆色紙を展示!!

続いて電気電子工学科の実習室へ! オシロスコープ、低周波発振器、デジタルマルチメーターなど測定器がズラリ! 電子部品が入ったパーツ棚もたくさんあって、なんだか落ち着く雰囲気だなあ~。ホワイトボードには実験レポートの宿題が書かれていて、学生時代のことを思い出しました♪


電気電子工学科の実習室は測定器やパーツ棚がズラリ!!


皆さん、これが今日の実験レポートの宿題ですよ。締め切りまでに提出してね(笑)

ちなみに校舎の中には、売店や食堂もあります! うどん・そば260円、カレーライス300円、日替わりランチ400円! 安くて美味しいのでお昼はとっても混雑するそうです。


校舎の中には売店と食堂もあります。お昼時は長い行列が!

部員の皆さんがフリースタジオに集合!!

16時30分、活動の拠点になっているフリースタジオに、アマチュア無線研究会の皆さんが集まってくださいました。


アマチュア無線研究会の活動拠点になっているフリースタジオに到着!

部屋に入ると、2つの机に無線機を設置して交信が行われていました。大きな机に置かれているIC-7400Mの前に1年生の山内さんが座って3.5MHz帯のSSBを運用。1局交信を終えたら今度は2年生の武村さんに交代。隣に座った1年生の皿山さんが運用をサポートし、パソコンでログを記入…といったチームプレーです。


IC-7400Mを使って、皆さんが3.5MHz帯で交信中でした

お次は「つい最近、3アマの資格を取りました」という1年生の小田さんが、山内さんと皿山さんのサポートを受けながら交信。ほとんど初めての交信だったそうですが、あがったり戸惑ったりしないでスムーズに交信していたのにビックリしました!


「つい最近、3アマの資格を取りました」という1年生の小田さんがサポートを受けながら交信中。初心者とは思えないほど上手です!


新人用にラバースタンプ用のペーパーが用意されています

もう1つの机にはIC-7000Mが置かれ、18MHz帯のFT8で運用中。パソコンに向かってパタパタと文字を打ったら、あっという間にロシアとの交信に成功しましたよ!


18MHz帯のFT8で交信中。ロシアを含む5局と、あっという間に交信成功!


JA9YDBのQSLカードは校内の日本現代視覚文化同好会にイラストを描いてもらったそうです

ちなみにアマチュア無線研究会では、コンテスト以外の部活動で行う交信のことを「定例交信」と呼んでいて、この日の交信は「第95回定例交信」だったそうです♪ 交信の成果は研究会のFacebookページで報告されています。

部長の原松さん(4年生)に伺ったら、この研究会ではSSBやCWだけでなく、デジタルモードのFT8、同じくデジタルモードのMSK144を使ったMS(流星散乱通信)通信などを行ったり、福井市の中学校で行われた「ARISSスクールコンタクト」に外部コーチの前川先生と協力して、特別局の8J9MO/9をオペレートしたりと、幅広い楽しみ方を実践しているのが特徴というお話でした。


2020年1月に福井市の森田中学校で行われたARISSスクールコンタクト(8J9MO)にも協力しました

最近の自慢は、ARDF大会への参加だそうです! 中学校でARDFをやっていて世界選手権大会の出場経験もある根本さんが入部した2018年から、「みんなでARDFを頑張ろう!」というムードが高まり、この年は「北陸地方ARDF競技大会2018福井」のM19クラスで総合2位、W19クラスで総合1位、「2018関西地方ARDF競技大会」のM19クラスで総合2位になりました!

そして去年は「北陸地方ARDF競技大会2019富山」のM19クラスとW19クラスで総合1位、「2019全日本ARDF競技大会」のクラシック競技W19クラスとM21クラスで2位、スプリント競技M19クラスで優勝、W19クラスで2位という好成績を収め、ついに“世界選手権大会の日本代表メンバーに選考されるかも!?”というところまで来たそうです♪


「北陸地方ARDF競技大会2019富山」の参加メンバー。M19クラスとW19クラスで総合1位になりました。左から2番目が中学校からARDFをやっていたという根本さんです


「2019全日本ARDF競技大会」の参加風景。このときも好成績を収めました

そのほか、2019年の「全国高等学校アマチュア無線コンテスト」ではマルチオペ・7MHz部門で優勝! 「JA9コンテスト2019VU」のマルチオペ部門、HF電話(マルチオペ部門)、HF電信(マルチオペ部門)でそれぞれ1位になりました!

こうした成果で、アマチュア無線研究会は福井高専の「校長特別賞」を2年連続で受賞。ARDFで好成績を収めた個人3名も2019年の校長特別賞に輝きました! そしてついに2020年4月、同好会から「部」への昇格が決まりました! おめでとうございます!!!


コンテスト参加風景

それにしても、この部活に「ARDF」という、メッチャいい感じの風を吹かせた根本さん! 中学校からARDFをやっていたって、凄いですよね!! えっと、根本さんはどなた!?

「Masacoさん、僕が根本です! 茨城県の茗溪学園中学校の科学部無線工学班でARDFをやっていました」

--えっ、茗溪学園の無線工学班!? 私、4年前に“むせんのせかい”でお邪魔しましたよね!?

「はい、その取材のときも僕はいました。お会いするのは2度目です(笑)」

--うわ~! 2回も“むせんのせかい”で会えるなんてビックリ! そういえば茗溪学園もARDFが盛んだったものね。

なんか、久しぶりに会った親戚の子が立派に成長していたような気持ちになって、ちょっとウルウルしちゃいました。根本さん、これからも頑張って、社会人になったらどこかの無線クラブに入ってね。そうしたら3度目の“むせんのせかい”取材があるかも!?(笑)

ところで、このフリースタジオに入ったときから、木製の台車にバッテリーやソーラーパネルがついたものが置いてあるのが気になっていました。東先生、これは何ですか?

「はい。本校では学生から広くアイデアを募集して、良い提案には実現のための支援を行う“キャンパスプロジェクト”というプログラムを行っています。2019年度はうちのメンバーが提案した“災害時非常通信のための移動型太陽光電源システム”が採択されました。それで支援を受けて作った装置がこれなんです。ソーラーパネルで発電した電気をバッテリーに貯めることで、屋外でのアマチュア無線運用に使えますし、AC100Vが取り出せますから災害時にも役立ちます」


キャンパスプロジェクトで採択された「災害時非常通信のための移動型太陽光電源システム」と、製作者の1人、電気電子工学科5年の杉本さんです!

--へえ、凄いですね! メッチャよくできています。

この「災害時非常通信のための移動型太陽光電源システム」を提案し、実際に作ったのは電気電子工学科5年の杉本さんと機械工学科2年の武村さん。木製の台車はすごく頑丈で丁寧に仕上げてあるし、メーターやディスプレイは見やすくて実用的! 杉本さんは「機械工学科と電気電子工学科の融合です」と笑っていましたけど、こういうコラボレーションができるのも高専の魅力ですよね!!

皆さんにミニインタビュー!!

続いて、集まってくださった13名の部員の皆さんへのミニインタビューです(皆さんの学年と所属、役割は、私が訪問した2月下旬現在のものです)。


恒例のミニインタビューのスタートです♪

★現部長 原松さん(電気電子工学科 4年)
地元の鯖江市出身です。元々無線が好きで鉄道無線や航空無線を聞いていました。1年生のときの担任が東先生で「アマチュア無線をやっている」と伺い、しばらくして“同好会を作るから入らないか?”と誘われたのがきっかけです。ハムの資格を持っていなければ絶対に出会えない人と話せるのがいいですね。144MHz帯のFMが好きで、近くのオジサンとずっとおしゃべりしています。将来は鉄道関係に就職したいです。

★酒井さん(環境都市工学科 4年)
福井市出身です。2年生のときに友人に「同好会を作るから人が足りないから入って欲しい」と言われて加わってから、楽しくてずっと続けています。この前、福井市の森田中学校でARISSスクールコンタクトがあり、国際宇宙ステーションとも交信できたのは見ていて楽しいなと感じました。去年10月、ARDFの全日本大会で2位になったので世界大会に選考されるといいなと思っています。

★杉本さん(電気電子工学科 5年)
福井市出身です。親が何かの無線の資格を持っていたのと、スタジオジブリの映画で無線を使っているシーンを見てアマチュア無線に興味を持ち、3年生のときに入りました。アマチュア無線は奥が深く、さまざまな楽しみ方があるのがいいですね。いろいろな人とおしゃべりできるSSBと、世界と繋がるFT8に面白さを感じています。就職先はパナソニックに決まりました。時間とお金に余裕ができたら社会人になってからも無線をやりたいです。

★川井さん(物質工学科 4年)
福井市出身です。2年生のとき、アマチュア無線をやっているクラスメイトがいて、モールス信号の練習をしているのを見て興味を持ちました。好きなのは18MHz帯のFT8です。SSBだと日本の人と繋がることが多いですが、FT8は海外と繋がることが多いので楽しいです。将来は製薬系の仕事に就きたいと思っています。


左からの川井さん、杉本さん、酒井さん、部長原松さん

★初代部長 市原さん(電気電子工学科 4年)
福井県敦賀市出身です。東先生に「いっしょに無線をやらないか?」と誘われたのが入部のきっかけです。好きなのは7MHz帯のSSBで、このサークルが今あるのは7MHzで頑張ってきたからだと思います。アマチュア無線のコンテストは一人でマイクに向かう“個人戦”みたいなところがありますが、そのまわりでみんなで協力しながらワイワイやっているのが楽しいです。これから卒業研究も頑張って、ちゃんと卒業したいです(笑)。

★2代目部長 山下さん(機械工学科 4年)
福井県坂井市出身です。新入生対象の部活紹介のときに知ったこの研究会にノリで入りました(笑)。入部してからモールス通信にハマっています。アンテナが大きくて、学校でしか楽しめない3.5MHz帯がいいですね。アマチュア無線は楽しみ方が多彩で、周辺機器の自作や電波のことを学んだり、いろいろな人との繋がりが持てるところが魅力だと思います。自分は車が好きなので、将来はいいクルマを買いたいです(笑)。


左は2代目部長の山下さん、右は初代部長の市原さん

★副部長 根本さん(電気電子工学科 2年)
茨城県土浦市出身で、茨城県の茗溪学園中学校に通っていました。自分が学びたかったカリキュラムが全国でいくつかの高専にしかなく、その中で一番近かった福井高専を選びました。今は学生寮に入っています。好きなバンドは深夜の3.5MHz帯で、10W出力でも日本中に飛んでいきます。将来は航空管制官になりたいと思っています。

★中川さん(物質工学科 1年)
滋賀県長浜市の出身です。親とドローン操縦をやってみたくて、ドローンのFPVには4アマの資格が必要なことから部活紹介で知ったアマチュア無線研究会に入りました。好きなバンドは7MHz帯でSSBばかりやっています。これからはCWにも挑戦します。

★皿山さん(物質工学科 1年)
福井市出身です。テレビ番組の「ポツンと一軒家」で山の上に大きな無線のアンテナが建っている家を見てアマチュア無線を知り、親からも福井高専に入ることを勧められました。好きなバンドは局数が多い7MHz帯です。これからはモールス交信がすらすらとできるように頑張ります。

★山内さん(機械工学科 1年)
鯖江市の出身です。テレビやアニメで登場するモールス通信のシーンがカッコ良く、自分もやってみたいと思っていました。中学生のときに見た福井高専のパンフレットにアマチュア無線研究会の紹介が出ていて、自分も入りたいと思いました。学校志望の理由の1つになっています(笑)。好きなバンドは最初に出た7MHz帯で、モールスの交信も頑張っています。家業が自動車関係なので整備士になって父親と働きたいです。


左から山内さん、皿山さん、中川さん、副部長の根本さん

★糟谷(かすや)さん(機械工学科 1年)
愛知県一宮市出身です。同じ寮の小田さんに誘われて入りました。まだ交信できていないので好きなバンドはわからないのです。3Dプリンタに興味があるので本場のドイツに留学して勉強したいと思っています。

★武村さん(機械工学科 2年)
滋賀県彦根市出身です。入部のきっかけはよく覚えていないのですが、寮で先輩に声をかけてもらったような気がします。入って1年になりますが、アマチュアバンドの違いがよくわかりません。でも人と話すのが好きなので電話モードが気に入っています。言語に興味があるので外国の人と英語で話してみたいと思っています。

★小田さん(物質工学科 1年)
福井県勝山市の出身です。たくさんの部活の幽霊部員をしていたところ、東先生に声を掛けていただきこの研究会に入りました。入部からまだ1週間ぐらいなので、これから好きなバンドを見つけたいと思います。アマチュア無線はお互いの顔が見えないで話ができるのがいいですね。近い将来やりたいことは、ホールケーキを2個食べることです(笑)。


左から小田さん、武村さん、糟屋さん

★顧問 東先生
一般科目教室(自然科学系)の教員で保健体育が専門ですので、無線工学や電波法規は一切わかりません(笑)。が、2アマです。好きなバンドは21MHz帯で、偶然見つけた局との交信が楽しいです。アマチュア無線研究会は市原君を初代部長として結成し、彼はこの春から学生会長にもなります。

外部コーチとして前川先生にはSSBやCWをはじめとして、いろいろなアマチュア無線の楽しみ方を教えていただき、FT8、衛星交信や流星散乱通信なども学生とともに経験させてもらっています。今後も引き続きご指導いただきたいと思います。

最近はメンバーがARDFの選手としても活躍していますが、3月にはARDFをスポーツ科学の視点から捉えた私の論文が発表されることもあり、保健体育の面からもこの競技に関わっていきたいと思います。

仕込みナシ! 初めてのモールス交信を体験!

皆さんへのインタビューの後、東先生が「ではMasacoさんにも、1つ体験してもらいましょう」とおっしゃいました。

--はい! どんな体験ですか?

「アマチュア無線研究会では、新しく3アマ資格を取った部員にモールス通信を身につけてもらうため、実際の無線交信を体験してもらっています。それをMasacoさんにもお願いしたいと思います」

--私…3アマですけど、まだモールスでの交信はしたことがなくて…。

「大丈夫です。モールス通信ができるメンバーがサポートしますし“この符号をそのまま打てば大丈夫”というペーパーも用意してあります。JA9YDBのゲストオペレーターとして、安心してオンエアしてください」

--私がモールスでCQを出して、呼んできてくださるのは部員の方ですか?

「いいえ、ガチです! 事情を知らない一般の方が呼んでくるはずです」

--え~~! 大丈夫かなあ…。Liveや生放送より緊張するわ…。

こんなやり取りのあとで、東先生の「しっかりサポートしますから」というお言葉を信じて(汗)、私は縦ぶれ電鍵に向かい、3.5MHz帯で初めてのCQを出しました。


縦ぶれ電鍵を使って、3.5MHz帯で人生初のCWによるCQを送信中! もう緊張でドキドキが止まりませんでした…

「CQ CQ CQ DE JA9YDB JA9YDB K」という短いCQを、モールス符号で書かれたカンニングペーパーを見ながら必死で打ちました。もう短点が長くなったり、長点が短すぎたり…、自分でもハッキリわかるたどたどしさ(涙)。それでも先生や部員の皆さんの励ましで、何度か打っていたら、応答があったんです!!!

「JA9YDB DE JA9…」

雑音で、最初はコールサインが聞き取れなかったのですが、東先生に「Masacoさん、“JA9?”って打ってみてください。?は“トトツーツートト”です」と言われて、その通りに打つと、相手の方がもう一度コールサインをゆっくり打ってくれました。すかさず東先生が聞き取り、パソコンの画面にその局のコールサインをモールス符号で表示してくれました。


「この通り符号を打てば大丈夫ですから」という、カンニングペーパーと、相手局のコールサインをモールス符号で表示するツール。あとは周囲の皆さんのサポートで、なんとか交信を終えました(汗)

「Masacoさん、この通りに相手局のコールサインを打ってから“GE UR 599 BK”と続けてください」

--はい!(と返事はいいのですが・・・汗)

手は震えて、単点だか長点だかわからない符号も入りましたが、なんとか相手局にリポートを伝え、相手局からも「UR 599」をいただき、「TU E E」を打って短い交信は終わりました。部員の皆さんからは一斉に拍手が!!

「初交信おめでとうございます!」

--もう、メッチャ緊張しました~!!

私のつたないCQに応答していただき、きっといろいろ察して、根気よく聞き取ってくださった、富山県のJA9A**さん、本当にありがとうございました。私のモールス初交信でした!

そして緊張できちんと打てない、聞き取れない…という飲み込みの悪い私を、丁寧に優しく鉄壁のサポートで交信終了まで導いてくださった東先生、部員の皆さん、ありがとうございました!! 皆さんこうやって少しずつ慣れて、上達していくんですね。私もこの日を出発点に、モールス交信も少しずつ頑張るようにしていきます!


福井高専アマチュア無線研究会の皆さん、ありがとうございました!

連載50回目の良い思い出ができたところで、ちょうど部活終了の時間になりました。福井高専アマチュア無線研究会の皆さん、今日はありがとうございました。4月からは念願の「部」に昇格して、ARDFにコンテストに、ますますのご活躍をお祈りしま~す!!

- ・・―  -・・ ・  ・--- ・・・・ ・---- -・-・ -・・・ -・・-

(JH1CBX Masaco)

★Masacoプロフィール

兵庫県生まれ。シンガーソングライター。
学生時代は陸上競技ランナー、全日本インカレ出場。公務員となったが「歌い手になりたい」を実現すべく退職し上京。

NHK朝の連続ドラマ小説出演などを経て、IBS茨城放送のレギュラーラジオ番組パーソナリティーを6年、ラジオNIKKEI第一でもパーソナリティーとして活躍。全国高校統一模擬試験「英語リスニングテスト」の 日本語出題ナレーターなども務める。

オリジナル「あなたとともに咲かせましょう/むせんのせかい」はバックに流れるモールス信号も話題となり無線愛好家からの支持も得る。昭和歌謡の懐かしさに心躍る最新作「晴れおんな」ではMasacoの新しい世界を聞くことができる。

コールサインはJH1CBX(第3級アマチュア無線技士)

・公式サイト:http://www.19box.net/masaco/
・オフィシャルブログ(Masaco Diary):http://blog.goo.ne.jp/33masaco/
・Twitter:https://twitter.com/Masaco3
・Facebookページ:https://www.facebook.com/Masacosama

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次号は 6月15日(月) に公開予定

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