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FB LABO ~エレクトロニクス研究所~

ノイズキャンセラーの製作

JS2AVK 濱島守

今号での掲載を予定しておりました「シャック大改造~組み立て編~」は、周辺機器の部品調達が遅れているため、次回号にて掲載予定とさせていただきます。


マンションから現在の一軒家に引っ越してきてから、40mや80mバンドを中心にHFを楽しんでいますが、住宅地であることと高圧線が近いせいか昼頃にはノイズ量が増えて、多い時ではSメーターでは9あたりまで振れるようなノイズに悩まされてきました。パルス性ノイズではないのでノイズブランカーでは打ち消すことができず、弱い信号や、海外から飛んでくるDX局の信号も度々取りこぼすことも少なくはありませんでした。そこで対策を練ろうとインターネットで調べてみたところ、ノイズを位相反転させて逆位相で打ち消すというノイズキャンセラーを見つけたのでご紹介します。


自宅の環境


バンド内の様子1


バンド内の様子2

このノイズキャンセラーの仕組み


上のブロック図のとおり、ノイズ用アンテナとメインの送信用アンテナを使ってノイズの位相を反転させて、混合するというシンプルな回路になっています。送信時はこの回路をスルーさせないといけませんので、今回はICOM機仕様で作ったので、ACCプラグに接続して、そのまま使えるようになっています。電源はACCの13.8V出力、送信切り替えは13.8V端子とSEND端子を使用してリレーで送受信切り替えを行っています。環境によってはノイズ増幅が不要な場合があるので、その場合は、ノイズ増幅用アンプはそのままスルーしても大丈夫かと思います。

回路図


※Hamjournal No.96でJA1DI氏が設計したものを少し改変、ノイズ用アンプをつけてあります。

今回は2SK192を使用しました。元の回路は2SK115を使っていましたが、現在では入手しにくいため、比較的入手が容易な2SK192に変更しました。リレーはある程度余裕をもってオムロンのLY2Nを使用しました。部品表を以下に示します。


使用方法


位相可変ツマミで位相を調整しながら、ノイズレベルツマミで混合するノイズのレベルを調整します。位相反転SWなどを切り替えながら回していくとノイズが一番少なくなる点があるので、そこまで粘ります。短波放送などを受信しながら練習すると感覚がつかめるようになります。

設営

メインアンテナとノイズアンテナをそれぞれ接続し、無線機本体のACC端子とアンテナ端子にノイズキャンセラーの出力を接続します。


背面の様子

ノイズアンテナは、極力信号を受信せずにノイズのみ拾うアンテナが望ましいです。いくつかの例をご紹介します。

1. ベランダの手すりに接続


ノイズアンテナを無線機に直接接続した様子

2. 地面に電線を這わせる


ノイズアンテナを無線機に直接接続した様子

環境によって色々な方法があるので色々と試してみるといいかもしれません。

実験

この機械の特性上、メインアンテナとノイズアンテナで同じ電波が受信できていると、強力な電波も逆位相で打ち消すことができます。この特性を利用すると短波放送を打ち消すことができるのかどうかを試してみました。


ノイズキャンセラーを掛ける前


ノイズキャンセラーを掛けた後

このように放送波がほぼ聞き取れなくなるぐらいまで減衰させることができました。同じようにノイズも消すことができます。

次に、1エリアの局に協力してもらい実践的な環境でも使用可能かどうか検証してみました。CWで50W→25W→10Wと出力を落として実験してみました。

結果

ノイズアンテナさえ工夫することができれば、様々なノイズを消すことができそうです。かなり弱い信号もうまく調整することで聞き取ることが出来るようになりました。

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次号は 7月15日(水) に公開予定

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