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Summits On The Air (SOTA)の楽しみ

その90 簡単SOTA運用地19

JH0CJH・JA1CTV 川内徹

2025年4月15日掲載

新年度のスタート、4月になりました。桜の花は今年の開花が遅かったと思いますが、関東地方では3月の末に夏日があるほど暖かい日が続き、いっきに開花が進みました。同じ山に2週続けて行く機会がありましたが、前の週は桜のつぼみも固く色もついていないような状況から、一週間後には開花を通り過ぎ5分咲きになっているという急激な変化に驚きました。しかし油断は禁物、この季節、高山ではまだまだ雪も深い冬山です。くれぐれも標高の高い山に登る人は気をつけてください。さて今回も比較的簡単に登ることのできるSOTA山を紹介してみたいと思います。

神奈川県相模原市緑区城山(JCC#111001, SOTA#JA/KN-022)

今回取り上げるのは神奈川県相模原市緑区の城山です。この山も前回同様に車で山頂付近まで行ける山ではありませんが、登山口から1時間ほどで登ることのできる山です。

地図出典 Google Map 地図データ2025

城山という名前の山は日本で一番数が多い山ですが、この山も他と同じで、山頂に津久井城という山城があったためにこのような名前になっています。昨年1月にも香川県坂出市の城山を紹介させていただきました。今回は神奈川県相模原市の城山の紹介です。

津久井城は鎌倉時代に三浦一族の津久井氏による築城とされ、その後は関東一帯を統治した北条氏の支城として使われたようです。この一帯は北に武蔵の國、西に甲斐の國があり、交通、軍事などでとても重要な要衝だったようです。

山全体が城という形になっており、山頂部分に城跡も残っています。またいたるところに城の堀切や山道の曲輪の跡なども残っているので当時の様子がうかがえます。また、通常山城は山頂部分が狭いため麓に城主や家臣の居住場所があります。これを根小屋式山城という築城方式になっていますが、この近辺の集落には根小屋という場所があり、まさしくこの城の成り立ちや歴史を表しています。


出典: 神奈川県厚木土木事務所津久井治水センター報告書 作図は守屋浩之氏

この城山にはいくつも登り口がありますが、北側の津久井湖畔にある「城山公園花の苑地」から登るのが一番良いと思います。この苑地には駐車場があります。またバスで行かれる方はJR横浜線、京王線の橋本駅から「津久井湖観光センター前」までのバスが出ています。同じ橋本駅から「城山登山口」バス停を通る路線がありますが、この登山口は城山の東側からのルートで急坂が多いため注意が必要です。「津久井湖観光センター前」で停車するバスに乗りましょう。

花の苑地からは整備された山道を登っていきます。


危険な場所はありませんが、ゆっくり登りましょう。山頂はこんな感じ、小高い土塁の向こうが城跡です。


山頂にはベンチが二つあります。この山は登山客があまり多いわけでは有りませんが、ベンチは短時間運用に使う程度にしましょう。長時間占有するのは他の登山客のためにも良くないので、このあたりは良識のある行動を心がけましょう。


この時はIC-705でFT8の運用もやってみました。


1時間ほどで登れる気持ちの良い山です。歴史も感じながら春の一日を楽しんでみませんか?

SOTA日本支部ではSlackを使ったコミュニティプラットフォームがあります。すでに100人以上のSOTA愛好家の方々が参加されています。このコミュニティに新たに参加をご希望の方は私宛のメール、ja1ctvアットマークjarl.comでも結構ですし、SOTA日本支部のホームページの問合せのページから連絡を頂いても結構です。登録案内を送らせていただきます。

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