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Summits On The Air (SOTA)の楽しみ

その53 山頂からの7MHzについて-1

JH0CJH・JA1CTV 川内徹

アマチュア無線を趣味として、いろんなバンドでワッチをしてみた時、一番賑わっているバンドは? と聞かれるとどう思われますか? 大半の人は「7MHz」と答えるのではないでしょうか? 7MHzバンドは一日中、そして一年を通して、とても多くの人が出ているバンドです。時間帯によって聞える場所や地域は変わりますが、世界中の誰かがいつも出ている、いつも聞こえている、そんなにぎやかなアマチュア無線の楽しさを味わえる周波数です。これから数回に分けて、そのアマチュア無線の王道とも言える7MHzバンドに山頂からQRVすることについて考えてみましょう。

一般的にSOTAで山頂からのQRVは周波数が低いほど難しくなります。たとえば関東の中でもとてもSOTA運用の多い神奈川県大山JA/KN-006を見てみましょう。


出典 SOTLAS

このように40mバンドでのQRVは人気があって、良く聞こえているという印象に反し、実はとても少ないです。良く聞こえているが故、多くの局が7MHzバンドで山岳移動しているように勘違いしがちですが、山頂からHF Low BandへのQRVはとても少ないのが現状です。80mバンドが少ないのは、このバンドがオープンするのはほとんどが夜間です。安全が第一である山岳移動ではこのバンドでの運用が少ない理由は判ります。では昼間でも良好な伝搬が望める7MHzバンドについては、なぜこんなに少ないのでしょう?

冒頭に山岳移動でのQRVは一般的に周波数が低いほど困難となりますと書きましたが、これはアンテナの長さそのものということもありますが「比帯域」という観点でも困難さがあります。たとえば7MHzバンドでは7.000MHz~7.200MHzが日本のアマチュア無線運用に割り当てられている周波数ですが、この両端での波長の違いは
・7.000MHzの場合、300÷7.0=42.86m
・7.200MHzの場合、300÷7.2=41.67m

たった200kHzの帯域幅をカバーするのに、その上端、下端での波長差は1.2mにもなります。
一方で144MHzバンド(144.000~146.000MHz)の場合はどうでしょうか?
・144.000MHzの場合、300÷144.000=2.08m
・146.000MHzの場合、300÷146.000=2.05m

7MHzの場合、たかが200kHzを上下カバーするために1.2mも波長が異なっていたものが、その10倍の帯域幅の2MHzを上下カバーするため144MHzの場合には、たった3㎝弱でカバーできるのです。これが「比帯域」の効果で周波数が高くなるほど物理的にある固定長を持つアンテナのカバーする周波数帯域が広く取れるということになります。

逆の見方でいえば、低い周波数で出る場合はカバーする周波数範囲が狭くなってきます。HFのLow Bandで出る場合の困難なところは、まず波長が長いためアンテナが大きくなることに加え、そのアンテナのカバーする周波数範囲がとても狭いという点での難しさがあります。しかもフルサイズの半波長ダイポールであれば、ある程度の周波数範囲はカバーできても、短縮コイルを入れてアンテナ長を短縮した場合は、更にカバーする周波数範囲が狭まります。

私がいままで山岳移動でローバンドをやっていなかった理由はこの2点(アンテナのサイズとカバレッジ周波数)の難点の克服です。ただでさえQRP運用を余儀なくされるSOTA運用でこの2点はとても大きな足枷となってしまいます。

しかし、この7MHzの賑わい、そして活気の中に何とか山頂からも飛び込みたい、そんな気持ちをずっと持っていました。


それを説明する前にまず、「ギボシアンテナ」、このアンテナは何でしょうか?

ギボシアンテナはFBニュースのSOTAの過去記事にもあるように、ここに示したようなものです。アンテナをギボシ端子で切り替えることでフルサイズのダイポールアンテナが構築できるものです。このフルサイズのダイポールは私が思う限り、一番輻射効率よく電力を放つアンテナであり、このギボシアンテナはマルチバンドで、つまりどのバンドでもフルサイズの半波長ダイポールを構成できるものです。今回このギボシアンテナを使って、しかもアンテナサイズを大きくすること無しで7MHzに出ることを目指してアンテナを作成してみることにしました。アンテナを使用した実績も含めて次号から数回に分けて説明して行きたいと思います。

さて、先月に続いて宣伝です。SOTA日本支部では今年の3月20日に「SOTA Japan Day」として「JA SOTA QSOパーティ」を開催します。


皆で一斉にSOTA山岳移動運用をしませんか? アクティベータの方は山岳間通信(S2S QSO)のチャンスが広がります。チェイサーの方々も大量得点のチャンスです。

詳細はSOTA日本支部のホームページをご覧ください。https://www.kawauchi.homeip.mydns.jp/sotajp/ja-sota-qso-party-2022/

SOTA日本支部では常時メーリングリストの申し込みを受け付けております。私宛のメール、jh0cjh599アットマークgmail.comでも結構ですし、SOTA日本支部のホームページの問合せのページから連絡を頂いても結構です。

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