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旅行のお供 HFアンテナの製作(続編)

月刊FBニュース編集部

リレーの消費電流を減らす裏技

リレーは、接点を動かす時に大きな電流が必要ですが、接点を動かさない時には小さな電流で状態保持されることがわかっています。そこで、この特性を使って消費電流を削減することを考えました。

今回使用した3Vリレー。手持ちが無く、ジャンク箱の中から5V動作の、以下のようなリレーを見つけましたので、これで基本的な動作を見てみました。


松下製AE5619というリレーです。当然ディスコン品です。

カタログを見てみます。


コイルには約30mAの電流が流れるようです。実際に動作させてみます。


こんな回路でDC電源電圧可変して、電流とリレー接点の動き(赤色LEDの点灯)を見ていきます。


5V印加時の電流は


仕様通りに30mA流れています。DC電源を落としていきます。


20mAでも安定して接点はONになっています。


10mAが限界のようでした。この辺りだと、何等かのきっかけで接点が開放になってしまいました。励磁電流が落ちてくると、外来からの物理的なショックで接点が外れてしまうことがあります。試しに


こんな感じて落としてみて、接点が外れる電流を調べてみたところ、15mA流していれば外れないことが解りました。

以上のことから、リレーの消費電流を減らす方法としては以下手順


ということを行えば良さそうです。


こんな回路でどうでしょうか。
CRD:定電流ダイオード(規定電流が流れるように動作する素子)
C:電解コンデンサ

動作は、以下のようになります。


カットアンドトライで値を探してみます。

CRDは、手持ち品で、15mAのものはありませんでしたが、近い数値で、5.8mAのものがありましたので、これを2本並列にして11.6mAでやってみます。
(CRD: SEMITEC製 E-562: 秋月電子通商で購入できます。)

Cは10uFでやってみました。


10uFだと、リレーがONする時と、ONしない時がありました。


もうちょっと容量を増やした方が良さそうです。22uFか47uF程度でしょうか。

CRDで最小励磁電流を流している時にかなりのショックで接点が外れてしまった場合はどうしましょうか。


この回路では、リレー接点の1回路を使うことになってしまいます。抵抗Rは、RLを励磁した時にたまった電荷を放電させています。でも、回路としてあまりスマートではありませんね。まだ、一考の余地がありそうです。

リレーが接点ONになっているか、OFFになっているか、接点回路を使わずに検出方法が何かないか?と考えました。別な大きなリレーで確認してみます。


こんなリレーを分解しました。12V用のリレーです。


左がリレーOFFの状態。右がリレーONの状態です。(右では、ピンセットの先で押しています)この状態での励磁コイルの状態を計測してみます。


Lのインダクタンス値が変化していることがわかります。励磁コイルの磁気回路に接点を動かす鉄片が吸い付くわけですから、当然といえば当然です。


これを上手く検出して制御すればいいということになりますが…まだ答えは見つかっていません。アレコレ思考を巡らすのも、また楽しいものです。

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