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Summits On The Air (SOTA)の楽しみ

その15 私のハムライフを変えてしまったSOTAの魅力(JI3BAPさんの楽しみ方)

JH0CJH・JA1CTV 川内徹

皆様、あけましておめでとうございます。2019年が皆様にとりまして、素晴らしい年となりますようお祈り申し上げます。

今回は関西地区でSOTAを楽しんでおられる、JI3BAP 松田さんを紹介したいと思います。松田さんは、山も無線も長い経歴をお持ちです。その2つの嗜好にぴったりSOTAが一致したということなのだろうと思います。松田さんには、どのようにSOTAを自分の中で進化、発展させていったのか、ご自身のハムライフを変えてしまったというほどのSOTAの魅力をたっぷりと語っていただきたいと思います。

私のハムライフを変えてしまったSOTAの魅力

JI3BAP 松田明浩

私がSOTAを始めてから1年半ほどが経過しました。SOTAは手軽に始められて、いろいろな楽しみ方がある大変魅力的なアワードだと思います。まだSOTAに馴染みのない方に、私のハムライフを変えてしまったSOTAの魅力をご紹介したいと思います。


葛城山959m (SOTA JA/OS-001)にて

自己紹介

少年時代を福岡県で過ごし、ボーイスカウト活動を通じて山とふれあい、またアマチュア無線を知ることになりました。小学生のときに免許をとって、中学生で開局し、その後、大阪に引越して現在のコールサインをもらいました。

私の無線の楽しみ方は細く長くの運用スタイルです。あまり大きな設備がなくても楽しめるCWを中心に、開局から今日までほぼ継続的にやってきました。一方、山の方は、少年時代には九州の山に登り、社会人になってからしばらくは、夏休みごとに北海道を旅行して山に登っていましたが、その後、公私とも忙しくなりあまり山に登らない生活をしていました。

SOTAを始めたきっかけ

毎年7月になると、大阪府池田市で開かれる関西ハムフェスティバル(関ハム)に行っています。2017年にSOTAのブースが初めて関ハムに出展されました。SOTAは、聞いたことはありましたが、ブースに立ち寄り色々お話を聞いているうちにおもしろそうだったので、軽い気持ちでメーリングリストに参加させてもらいました。SOTAのメーリングリストは、話題が自由で初心者でも気楽に投稿できるところが良いです。

チェイサーの楽しみ

まずは山に登らなくても参加できるチェーサー(追っかけ)から始めることにしました。SOTAデータベースにユーザー登録すれば準備OKです。私が住む近畿地方では、SOTAの山に移動される方がたくさんおられます。交信するごとに、SOTAのデータベースにポイントを入力していました。SOTAは本来点数を競い合うアワードではありません。しかし、ポイントが自動集計され、自分の国内ランキングがリアルタイムで見えるので、だんだん面白くなってきました。本当によくできたシステムだと思います。


SOTA DatabaseのChaser Results
http://www.sotadata.org.uk/

週末に433.00FMの呼び出し周波数を聞いているとSOTAのアクティベータ(山岳移動局)がCQを出されている声が聞こえます。山に登らなくても自宅のシャックで、相手局からの山のお話を聞いたり、そのバックでは鳥のさえずりや風の音が聞こえて山の雰囲気を味わうことができます。


移動した時に撮った写真 (山の雰囲気のイメージです)

しばらくするとHFのアクティベータを追いかけるようにもなりました。山頂から電波を出せる時間は、それほど長くありません。また、周波数がどこかもわかりません。そこでSOTA Spotterというアプリを使っています。


SOTA Spotter
https://play.google.com/store/apps/details?id=ro.netroute.sotaspotter&hl=ja

このアプリはSOTAのアクティベータが出てくると通知時刻、コールサイン、周波数の情報をスポット情報として知らせてくれます。スポットの周波数を聞くと「CQ SOTA…」の信号が聞こえます。信号が非常に弱いこともありますが、スポットがあると見つける可能性が増します。短いタイミングで、貴重な山の上の移動局と交信をするスリルがなんとも言えません。

また、SOTA Spotterは、会社帰りの電車の中でも眺めることがあります。ヨーロッパが朝を迎え、SPOTを上げている様子がリアルタイムで見えます。自分と同じようにSOTAをやっている人がヨーロッパにいると思いながら家に向かう。なんとも地球規模なアワードだと思いませんか。SOTAには、このような便利なツールを開発した先人が多数おられて、大変刺激を受けます。

アクティベータの楽しみ

元々山好きなこともあり、だんだんアクティベータ(山岳移動局)がやりたくなってきました。登山用品を少しずつ買いそろえ、リグを持って久しぶりに山登りをしました。とは言っても、長いブランクがあるので山登りの計画を立てたりする下準備からが大変でした。まずは地元のポンポン山に行きました。

山に登ると、交信し過ぎて帰りの時間を忘れてしてしまう、バッテリーが思ったより早くなくなる等々の失敗があり、次はこうしようとか反省することが多々あります。実際にやってみないとわからないことばかりで、行くたびに発見があります。このあたりに、アマチュア無線の醍醐味でもある工夫する楽しみがあると思います。


初めてのSOTAの移動運用は、地元のポンポン山679m (SOTA JA/OS-005)で

それでも、言うまでもなく、山の上は電波がよく飛びます。たくさんの局からコールしてもらったり、思わぬ遠方から声がかかったりと普段とは違う状況が楽しめます。また、人気のある山では、運用しているアマチュア無線家とアイボールができたり、アマチュア無線を知らない登山客から声をかけられたりと色々な出会いもあります。


武奈ヶ岳1214m (SOTA JA/SI-004)にて
多くの出会いがありました

このようにして、あまり移動運用をしなかった私が、しばしば移動運用にでかけるようになりました。最近は、いかに短い時間でアンテナを設営して交信を開始するかが課題になっています。まだまだ自分の運用スタイルを模索している途中段階です。

アンテナ作り

HFの移動では、最初は設置が簡単なロッドアンテナを使っていました。これでもある程度、交信できるのですが、もっと強い電波を飛ばしたいという思いに駆られて、ダイポールアンテナを作りました。バランはキットを使いました。最近、手先を使うことが少なくなったせいか、作業には苦労しましたが、やっているうちに勘が戻ってくるのが感じられます。ダイポールは調整が簡単で送信、受信ともに良いので大変満足しています。


(左)葛城山959m (SOTA JA/OS-001)にて(右)大峰山610m (SOTA JA/KT-063)にて

工作をしなかった私が、アンテナを作るようになりました。次回は、移動運用に便利なマルチバンドのギボシアンテナの製作にも挑戦したいと思っています。

山頂からのFT8運用

ダイポールアンテナを作ったものの設営の状態が悪いのか、山頂からDXとは交信ができていませんでした。CWよりもよく飛ぶFT8でSOTAの運用に挑戦しました。パソコンを持っての山登りになるので、できるだけ山頂付近まで車で行けるところを選びました。シャックを設営し受信してみると、自宅では見たことがない程、多数の局が入感していました。CQを出すと海外からも呼ばれ、何とか初DXが達成できました。野外ではパソコンの操作がやりにくかった点や、機材の小型軽量化が今後の課題となりました。


大野山754m(SOTA JA/HG-052)にて

最後に

SOTAをきっかけにアマチュア無線の楽しみ方が大きく広がりました。まだまだやってみたいことはありますが、見よう見まねで試行錯誤をしながら、マイペースでやってみようと思います。ハムフェア、関ハムなどでのSOTAを楽しまれている多くの方との出会いもありました。色々教えてくださった皆様ありがとうございます。この場をお借りしてお礼申し上げます。これからもSOTAを中心にアマチュア無線を楽しみたいと思っています。コールが聞こえていましたら交信よろしくお願いいたします。

いかがでしたでしょうか?まずはチェイサーとしていろんなツールを使いこなしながら、チェイサーを極め、次に山からのアクティベータをスタート、こちらもHFでやり、アンテナも自作まで展開。運用も山頂からFT8でDXをやるという、それぞれの段階でとことんまで極める、松田さんの探求心が読み取れました。特にFT8は設備が大掛かりになるというハンディのある中で、実際にやってみて普段、自宅では見かけないほどの局が受信できているというくだりは、FT8をやっていない私も興味を覚えました。新しい運用モードでのSOTA運用も始まっています。新しい年、ぜひ皆さんもSOTAを始めてみませんか?

SOTA日本支部では常時メーリングリストの申し込みを受け付けております。私宛、コールサイン@jarl.comでも結構ですし、SOTA日本支部のホームページの問合せのページから連絡を頂いても結構です。

JH0CJH 川内 徹

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