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Summits On The Air (SOTA)の楽しみ

その23 イギリスでのSOTA運用

JH0CJH・JA1CTV 川内徹

今月から数回に渡って、少し趣向を変えてイギリスでのSOTA運用について投稿してみたいと思います。

私は今年の5月の連休にイギリスのマン島とウェールズの山に登りSOTAの運用を行ってきました。海外で運用することは、某TV番組にて紹介してもらったように、今までも何度もありましたが、海外でのSOTA運用は初めてです。その時の様子やライセンスの取得方法について紹介したいと思います。

まずは番外編 UKでのライセンス取得です。最初から番外編というのもおかしな話でありますが、SOTAとはあまり関係のないことですのでご勘弁ください。私は1998年から2002年までイギリスのロンドンに住んでいた時に、何度かイギリスの当時のライセンス発行機関であったRSGBに対して何度も相互運用協定の締結について問い合わせましたが、結局日本の3級、4級のライセンスでは相互運用が難しいという理由で許可になりませんでした。残念ながらこの時は運用をあきらめるしかありませんでした。しかし、日本はCEPT系の国ではありませんが、2014年にCEPT系のライセンス国との間でCEPT Recommendation T/R 61-02という取り決めができ、国ごとに解釈は違うようですがUKでは、日本の第1級アマチュア無線技士だけが、このCEPT T/R 61-02を使ってライセンス取得ができるという情報を得ました。これはチャンスということでライセンスを取得し、JR1NHD田中さんとJF1OSL石井さんの3名で、イギリスで運用しようということになったのはJF1OSL石井さんが一時帰国中の2018年夏でした。私は2018年の秋からライセンス取得手続きを開始しました。現在UKでアマチュア無線のライセンスを発行しているのはOfcomという機関で、Ofcomのサイトから申請書をダウンロードして必要事項を記入してE-mailで申請しました。

Ofcomサイト https://www.ofcom.org.uk/

Ofcomのサイトで申請用紙をダウンロードし、必要事項を書き込み送付したものは

  • 1. 申請書
  • 2. パスポートのコピー
  • 3. 無線局免許状のコピー
  • 4. 無線局免許状の英文証明
  • 5. 無線従事者免許証のコピー
  • 6. 無線従事者免許証の英文証明(注)

です。ここで6の免許証の英文証明ですが、当初送ったものは免許証の英文証明として日本で昔から使われている形式のものでしたが、これではだめということでHAREC様式のものを送れとのことでした。このため総合通信局にHAREC様式の免許証の証明書をお願いし、これを送付しました。


(裏面は省略)

2週間ほどでOfcomから連絡が入り、OfcomのWebサイトで必要なライセンス料 20ポンドを支払うように指示が来ました。支払いはオンラインでクレジットカードにて支払うことが可能です。

支払いを済ませると、すぐにメールでPDFのライセンスが届きました。素晴らしいスピード感です。


(Page 2、3は省略)

当初はM/JH0CJHなどのコールが来るものと思いましたが、UKのFull Licenseで M#0ITPというコールサインです。#の部分は運用地によって変更、例えばEnglandであればM0ITP、WalesであればMW0ITPとなります。CEPT T/R 61-02ではプリフィックスの番号が0になるようです。サフィックス部分は希望するものを聞かれましたが、使われていたようで「ITP」になりました。希望したコールサインではありませんでしたが「ITP」はCWでのリズム感も良いので気に入りました。これでイギリスの免許は無事取得完了。来月はマン島でのSOTA運用の様子を報告したいと思います。

JH0CJH 川内 徹

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