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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第17回 サーキットデザイン アマチュア無線クラブ(JR0ZBZ)の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

◆ライセンスフリー無線からハムを始めた中村さん

サーキットデザインにはたくさんのアマチュア無線家が働いているそうです。「たぶんスタッフの多くはプロ・アマチュアいずれかの資格を持っていると思います」と小池さん。

技術部の北澤さんは「松本市周辺でアマチュア無線家の方に“無線関係の仕事をしています”と話をすると、多くの場合、“あ~、サーキットデザインさんね”と言われ、サーキットデザインの社員の誰かしらと関わりがあったりするんですよ」と笑いながら、“入社してからアマチュア無線の資格を取りました”というお2人を紹介してくださいました。

始めは中村治彦さん。子供の頃はちょうど流行していたBCLを楽しんでいましたが、アマチュア無線の資格は取らなかったそうです。


技術部の中村さん。ライセンスフリー無線では「マツモトHN50」、アマチュア無線ではJJ0TJSのコールサインで活躍中です

ところが「4年前にサーキットデザインに転職してきたとき、“郊外での通信距離が約1~2km”という自社製品の特定小電力無線モジュールを見ました。そのとき“本当に1~2kmしか飛ばないのかな?”と疑問に思って、モジュールを借りて近所の高台に行き実験したら、なんと15kmも電波が届くことがわかって、面白さに取り憑かれてしまいました」


中村さんが開発に携わった最新の無線モジュールです

それで中村さんは、特定小電力のハンディ機や351MHz帯のデジタル簡易無線機(登録局)のハンディ機を買って、毎週のように長野の山々から電波を出したんですって。

「特定小電力のハンディ機は、たった10mWの出力なのに、長野の美ヶ原高原から新潟県の佐渡まで220kmも届きました。出力やアンテナに制約がある分、みんなが同じ条件で、どこまで届くかを挑戦できるのが楽しいです」と話してくださいました。

面白かったのは、中村さんがアマチュア無線を始めようとしたきっかけ!!

「地元の無線ショップで、顔見知りになった店長さんに“実はまだハムの免許を持っていない”と言ったら、“サーキットデザインに勤めていて、アマチュア無線をやっていないなんて、モグリか!”と言われたのがきっかけなんです(笑)」

--わあ~、地元では“サーキットデザインはアマチュア無線家が多い”って知られているんですね! そう言われたらハムを始めないわけにはいかないですね~。

「それで4アマを受験して、さらに3アマにも合格しました。144MHz帯と430MHz帯がメインですが、28MHz帯を試したくなってワイヤーアンテナを作ったら、たまたま24MHz帯にピッタリ同調していたので、そっちにオンエアしました(笑)。北海道、九州、沖縄と5Wでつながって面白かったですよ!」と、すっかりハマってしまったようです♪

◆ドローンの画像伝送を始めた荒川さん

続いては荒川 大さん! 少し前まで、サーキットデザインには“無線資格の取得者に奨励金を支給する”という制度があったそうで、それを励みに一昨年、第二級陸上無線技術士の資格を取ったそうです。

そんな頃、ちょうどドローンが流行しはじめ、YouTubeにはドローンに搭載したカメラで撮った映像や、ドローンレースの迫力ある動画が次々に公開され「面白そう!」と感じたんですって。

「ドローンで撮影した動画を送るには、5.6GHz帯の送信機をアマチュア無線用に改造して使うのが一番だということを知ったので、ハムを開局。2技の資格なら4アマの操作範囲でアマチュア無線ができるので、ちょうどよかったです」と荒川さん。

--へえ~、ドローンで撮った映像を送るために、プロの資格を使ってアマチュア無線を始めるなんて面白い動機ですね~。

「はい、これがそのドローンです!!」

--わあ、小さいんだ~!


カメラ付きの小型ドローンを手にする荒川さん。ヘッドマウントディスプレイで見ると自分が飛んでいるみたい!

「はい、200g未満なので航空法の制限も受けないので使いやすいものです。時速90kmぐらい出ますし、フル充電すれば5分ぐらい飛べますよ」

--テレビの送信機も小さいですね~。ちなみにお値段は全部でいくらぐらいですか?

「ドローンと送信機とコントローラが一式で4万円ぐらいです」

--アマチュア無線のハンディ機1台分ぐらいね!

「はい、あとはメガネのように装着して画像をモニターする受信機とヘッドマウントディスプレイが5万円ぐらい。目視だとドローンが小さいので見失うことがあります。これがあれば自分がドローンで飛んでいるような気分になりますよ。自分の首を振ると、ドローンのカメラの向きが変わるシステムもあるほどです」


ドローンに搭載されている1.2GHz帯のテレビ送信機。小池さんがノリノリで実演中♪

--へえ~! 自分が小さくなってドローンに乗り込んでいるような不思議な感じ。操縦は難しそう・・・。そういえば先日、ドローン芸人の【谷+1。】さんとお仕事をさせていただいて、ドローンにマシュマロをセットして、空中で一回転させて飛んできたマシュマロを口でキャッチするという凄技をみせてもらったなぁ! 彼もドローンへの興味から無線の免許を取ったそうなので、これからはドローンきっかけで「むせんのせかい」へ入る方も増えるんじゃないかなぁ~!

こんなお話を、隣で聞いていらっしゃった社長の小池さんから「今年は会社でも長距離を飛ばす大型のドローンを作ります。それでさまざまな実験や画像伝送も行いますよ」とニコニコ笑顔。荒川さんはますます活躍しそうですね~!!

◆社内を見学させていただきました♪

続けて、北澤さんのご案内で、サーキットデザインの社内見学です♪

最初は技術部のオフィスを訪問! 電子回路設計がお仕事なので、どの席にも工具や測定器、基板をチェックする拡大スコープが! そんな中、動物探査で使う2エレのHB9CVアンテナや、組み立て中の大きなドローンを発見! わあ、なんだか楽しそう~!!


2エレのHB9CVアンテナを発見! GPS首輪発信器からの電波を受けるためのものです


組み立て中の大型ドローンに興味津々♪

よく見たら、いろんなアマチュア無線機や受信機も! 超ベストセラーになったハンディタイプの受信機のIC-R1や、デスクトップ型の受信機、IC-R7000、IC-R7100も発見! どんなお仕事で使っているのかなぁ~。


懐かしい受信機、アイコムのIC-R1は北澤さんの机で発見!


デスクタイプの広帯域受信機、IC-R7000とIC-R7100も活躍中です

続いては長い廊下を通って別棟へ!! 大きくて重い、金属製の扉を開けると、その向こうにたくさんのデコボコのスポンジ(?)がついたお部屋が!!! え? 音楽スタジオ?!?


なんだか怪しそうな部屋を発見!?

「これは電波暗室なんです。壁や床などに電波を吸収する素材を使い、部屋自体がしっかりシールドされているため、外に電波を洩らすことがありません。それほど広くない部屋ですが、電波的には全部の方向に障害物が1つもない土地と同じ状態になっています」


電波暗室の内部。幅4m×奥行4.7m×高さ5mで、「EMI 3メートル法」の計測ができるそうです


電波暗室に設置された計測用の広帯域アンテナ。リモートコントロールで高さや偏波面を変えることができます

--電波暗室! 初めて見た~! どんな目的で使うのですか?

「電波を部屋の外に漏らさないようにして、ワイヤレス機器の計測や実験をするときや、アンテナの放射パターンを測定する場合に使うんですよ。当社ぐらいの規模の会社で持っているところは少ないので、貸してほしいというご要望も結構あります。総合通信局さんが実験局の落成検査で使われたこともありますよ」

--へえ~、すごい部屋ですね。

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