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日本全国・移動運用記

第28回 岡山県移動

JO2ASQ 清水祐樹

JCC、JCG、AJAなどのアワードでは、多くの市郡区と交信してポイントを稼ぐことが必要です。このうち、郡の数は、平成の大合併によって全体としては大きく減ったものの、郡が数多く残っている県があり、アワードハンターが交信に苦労する場合があります。その一つが岡山県です。

岡山県は市の数が多く、さらに岡山市は政令指定都市で、区が4つあります。そこで短時間で岡山県の多くの市郡区から運用する計画を組みました。今回の移動運用は、大型連休ではない普通の土日の2日間を使って、無線以外の観光などは一切行わない、強行日程となりました。

1日目は山陽自動車道の和気ICから移動

今回の移動運用では、できる限り多くの市郡区で移動運用するため、移動の道順を事前に十分に検討しました。例えば、兵庫県から山陽自動車道を通って岡山県に入ると、最初のICは備前ICです。このICで下りると周囲が備前市で、それ以外の市区町村に移動するまでに時間がかかります。そこで、もう一つ先の和気ICで下りて、和気郡和気町を先に運用してから国道374号を南下して備前市、さらに国道2号を西に進んで瀬戸内市、という具合に道順を設定すれば、短時間で多くの市区町村を通過できます。

午前5時過ぎ、予定通り和気ICを下りて国道374号を南下しました。早朝の移動運用は天候、交通事情、体調などの要因で、計画通りの運用が困難な場合があるため、予告は行わずに、最終的にはその場の状況で判断して時間と運用場所を決めました。

日の出前の時間帯で辺りは真っ暗、さらに、霧で視界が悪く遠方の様子はあまり良く分かりません。7MHzでは国内がまだ入感しておらず、1.9MHzと3.5MHzの運用が中心になりました。日の出の後、すっかり明るくなった後に、1.9MHzで1エリアが激しいQSBを伴いながらも強力に入感することがあって驚きました。

岡山市内での運用は河川敷を主に利用しました(写真1)。ここは2009年4月に岡山市が政令指定都市になった際、深夜も含めて移動運用を行った場所で、駐車できる場所は大体把握していました。河川敷でスポーツ大会などのイベントが多数開催されていて車の出入りが多い場所もあったため、片隅でひっそりと運用しました。岡山市の市街地は高い山などが無く、周囲が開けた場所を確保することが容易なため、短時間で4つの区の全てで運用できました。


写真1 岡山市南区での運用の様子

運用場所の確保が難しい都窪郡早島町

岡山県で移動運用が最も難しい場所は、都窪郡早島町と思います。一郡一町で、人口密度が高く、広い場所はあまり見当たりません。パーキングエリアなどでの運用と同様、車1台分のスペースで運用することにしました。駐車場の片隅が1台分だけ空いていたところ、この駐車場もすぐに満車になりました。

次第に良い天気になり、日差しが照りつけるようになりました。HFの各バンドをワッチしていると、バンドによっては強烈なノイズが入りました。このノイズは衛星通信のダウンリンクに使用する144MHz帯でも聞こえており、アンテナを回すと、特定の方向から飛来していることが分かりました。周囲は住宅地や工業地帯で、エンジンやモーター関係は見当たらなかったので、太陽光発電のインバータから発生するノイズが原因の可能性があります。

都窪郡早島町は各バンドでいくつかのリクエストを頂いたのですが、特に7MHzはコンディション的に近距離が聞こえておらず、交信数は少なめに終わりました。

河川敷や公園を利用しての運用

倉敷市は広い河川敷を利用しました。東方向は川の水面であるため、電波の飛びは良好でした(写真2)。移動運用で気づくことの一つに「大きな都市での移動運用は、意外に多くの局から呼ばれる」があります。大きな都市は移動運用の対象地として選ばれにくく、またアクティブな固定局がいても、運用形態が違うと交信の機会が少ないためと考えられます。ここ倉敷市がまさにそのパターンで、HFの伝搬状態が良くないにもかかわらず、多くの局から呼ばれました。


写真2 倉敷市での運用の様子

浅口市と浅口郡里庄町の境界付近には大きな公園があり、どちらのQTHでも容易に運用できると期待しました。実際は公園の利用者が多かったこともあって、大きなアンテナを張るスペースの確保は難しく、釣竿アンテナを使用し、浅口市と浅口郡里庄町を短時間で行き来して1.9MHzと3.5MHzをそれぞれ運用しました。

一郡一町を続けて運用

日曜日の朝は、一郡一町である小田郡矢掛町で運用を開始しました。地図上で公園を見つけて行ってみると山間部で電波の飛びが期待できなかったので、周囲が開けた道路脇にある休憩スペースを利用して運用しました。1.9MHzは珍しい様子でした。その後、総社ICを経由して賀陽ICに移動し、これまた一郡一町である加賀郡吉備中央町で運用しました。

この日の移動運用の最後は一郡一町である苫田郡鏡野町に移動しました。ここは川の合流地点で周囲に何もなく、岡山県内の局からの地表波(電離層を経由しない直接波)がよく聞こえていました(写真3)。


写真3 苫田郡鏡野町での運用の様子

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