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Summits On The Air (SOTA)の楽しみ

その42 山岳移動運用電源について4

JH0CJH・JA1CTV 川内徹

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皆さま、いかがお過ごしでしょうか? 桜の前線も北上を続け、この投稿が発刊される頃には桜の花も北海道を残すのみの状態ではないでしょうか?

さて、今月そして来月の2回に分けて、今まで紹介した3種類の山岳移動用として使っているバッテリーを比較してみたいと思います。比較といっても専用の測定器があるわけでもなく簡単なものばかりです、しかし、単に技術的な面だけではない所も含めて、山岳移動の場合に気になる項目を比較してみます。

まずは山岳移動では特に気になる重量です。

バッテリー名 重量
USB PDバッテリー 368g
Li-Ion 18650x4バッテリー 312g
Li-Feバッテリー 915g


USB PDバッテリー


Li-Ion 18650x4バッテリー


Li-Feバッテリー

電池の容量にもよりますので単純な重量比較では何の意味もないのですが、山に持っていけるレベルの大きさであるバッテリーのバリエーションの中でのご参考にしてください。Li-Feバッテリーも915gとはいえ、1kgを切っている重量は非常に荷物を軽くできます。

次は大きさです。突起物を含まない外寸です。

バッテリー名 寸法 mm 容積
USB PDバッテリー 150 x 65 x 25 0.244 L
Li-Ion 18650x4バッテリー 115 x 65 x 30 0.224 L
Li-Feバッテリー 150 x 90 x 65 0.878 L

ここで充電器についても比較してみます。

バッテリー名 充電器
USB PDバッテリー 小型専用充電器
Li-Ion 18650x4バッテリー 18650専用充電器
Li-Feバッテリー 安定化電源、専用充電器

実は充電器はバッテリー選択時の盲点です。

バッテリーそのものが小さくても充電器が専用で必要だったり、大きな充電器が必要だったりすると数日泊で山に行ったり移動運用する場合にはよく考えないといけません。

まずはUSB PDバッテリーですが専用の充電器が必要となります。これは充電電圧をバッテリーと通信して決めるために専用だと急速充電も可能です。私のPDバッテリーの充電器はこの写真のようなものでACソケット部分も折りたためる小型のものです。


次はLi-Ion 18650バッテリーです。4本直列で使用していますが、これをそのまま直列で15V程度で充電するのはとても危険です。バッテリー単体の特性差によって、ひとつのバッテリーに掛かる電圧が違ってしまいます。下の写真のように、それぞれを別々に充電する充電器で充電すべきです。これも急速充電が可能なタイプです。しかしこの場合は大きさは結構大きくなってしまいます。


次はLi-Feバッテリーです。最近は専用の充電器もあるようですが、私がLi-Feバッテリーを買ったころは専用充電器がなく、13.8Vの安定化電源で充電しています。充電電圧と電流をモニターしながら、充電初期は電圧を低めで電流が流れすぎないようにして、徐々に電圧を上げていき、最後は14.4Vで充電電流がゼロになれば充電をやめています。しかしこの方法だと旅行時が大変です。安定化電源を持っていくのは面倒なので、私は秋葉原のジャンクで700円で買ったPC用の電源モジュールを使っています。電圧は15Vで、電流は4Aです。少し心配ではありますが充電しすぎないように気を付けて移動時だけ使っています。



このようにバッテリー以外の部分も考えて装備を決めることが必要になってきます。

今回の比較はここまでにしておきます。今回は特に物理的な大きさや重さ、そして充電器の大きさなどの観点で比較をしてみました。来月は電流容量などの技術的観点での比較そしてちょっと変わった観点からの比較もやってみたいと思います。

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