Summits On The Air (SOTA)の楽しみ
2023年3月15日掲載
寒い毎日が終わり、急に春めいてきました。今年の桜の開花は東京では3月中旬という予報も出ていますので、おそらくこの投稿が掲載されるころには桜が咲いているのではないかなどと思っています。さてSOTAを楽しむ仲間たちを前月からご紹介していますが、今月はJG0AWE若麻績さんからの投稿を掲載させていただきます。若麻績さんは先日SOTA運用中に素晴らしい快挙を成し遂げられました。さあ、それが何なのか? そんな様子も語っていただきましょう。
SOTA: JA/NN-077 長野県飯綱山(1917m)
JG0AWE 若麻績宗亮
ハンディー機一台でSOTA、コンパクトなHF機でSOTA、50WのHF機でSOTA・・・。時には20mフルサイズのHB9CVを山頂まで担ぎ上げて・・・。
安全に、そして確実に戻って来ることが絶対条件。SOTAは全ての機材を山頂まで自分で持参する必要があるので、運用する山・気象条件・目的・自分の体力に合わせチョイスしています。HFの運用が多いですが、山域によってはハンディー機だけのこともあります。
@SOTA: JA/NN-004 長野県前穂高岳
@SOTA: JA/NN-001 長野県奥穂高山頂
テント泊装備を持って縦走の場合、無線設備は最小限になってしまいます。
私のSOTAの90%がKX2+EFHW or DPこれまでアンテナはDPが多かったのですが、最近は設営の楽なEFHW(End Fed Half Wave)が中心
気合十分でFT-891M+EFHW。使い慣れたKX2も持参しています
番外: 14MHzフルサイズHB9CVを設営 @SOTA: JA/NN-075 長野県鉢伏山
諸用で時間が取れず、約2週間ぶりのSOTA。幼少期から登らせていただいている思い出の詰まった飯綱山にしてみました。最近再開したFT8も試してみようとFT-891M+ノートPCも持参。朝仕事をしてから10:00過ぎに登り出し11:45に登拝できました。風は強いものの2月の飯綱山にしては暖かく、また既に他の登山者もまばら(これ大事です!)。
まずはEFHWを設営しKX2に移動用パドルAshi Paddle 45を接続、ここまで約5分。既に運用中のSOTA局とQSOをしS2S(Summit to Summit)を確保、そのまま40Cで暫し運用。続けてFT-891Mの準備、FT8ではDXが何局も見えていたので運用を始めたところ北米・南米・インドネシア(西パプア)・中国など国内外のSOTA/POTA局含め各局から呼んでいただけました。
(飯綱山はPOTA: JA-0013妙高戸隠連山国立公園内にあります)
私のSOTAは、無線だけではなく山登りも楽しみます。周囲の山を拝んだり、山行を計画している付近の積雪状況を確認したり。食事もその一つ。お米好きな私は通年「嫁の握り飯(3個=合わせて二合だそう)」が登山のルーティーン。これに冬期は鍋焼きうどんも追加。
当日は穏やかな天候とは言え、吹き晒しの雪山の山頂。景色を眺めながら温かい食事は最高です!
※夏は美味しそうな香りにつられて野生動物が寄ってくることも考えられるので鍋焼きうどんはしません。
15:15 バッテリーの残量も少ないですが、体の中から温まったところで運用を再開。普段はこの時間からEUが開き出します。
まずはFT8から。早速南アフリカの局からCALLがあり、「-8」のレポートをいただきました。FT8でもEUが何局か見えてきたのですが、PCのバッテリーもFT-891M用のバッテリーもLow。再度KX2を取り出しCWでCQ SOTAするも、こちらもバッテリー不足でMax 5Wでの運用、そろそろ撤収かな? と思った時、お馴染みのフランス局から爆音でCALLいただきWkd。同時に月刊FBニュース「SOTAの楽しみ その19」で登場したJG4LCS局が広島のお山からお出ましのSPOTを確認。5W送信でも電源が落ちる状態で出力を2Wで呼んでみたところ、数回でコールバックいただけました。どうやら私がS2Sで呼んでいるのに気がついたSOTAチェイサー局は譲ってくれたようです(MNI Tnx!)。
あらかじめ自分で設定していた下山開始時間も近いのでここでCL.(尚、この時点ではWAC達成できたことに気がついていませんでした汗)
帰宅後、SOTAのDatabaseにLogをUPしSOTA Mapを出したところJG1BOK局、JA1CTV局から「WAC達成おめでとう!」とのコメントをいただき、ここで初めて気がつきました(笑)。
通常QSLカードで交信を確認するにはカードが届くまで数ヶ月から数年要しましたが、翌日にはそれぞれの地域の局とのQSOをLoTWまたはSOTA Database上で確認できました。アマチュア無線の世界も便利になりましたhi。
今回のSOTAでは世界中の局とQSOさせていただきました。夕方まで山頂で運用しているとEUのチェイサー局(SOTA局を追っかけてくださる局)はVY FBな設備でロングパス、ショートパスそれぞれ試して呼んでくれているようです。また国内のチェイサー局から「私(の電波)もその山にいます」といわれたことがあります。なるほどな~と。電波で繋がる「ご縁」、大切にしたいと思います。
引き続き色々な山から運用します。弱いことも多いですが聞こえましたらよろしくお願いいたします。
See you On The Air.
Thanks ALL.
73,
いかがでしたでしょうか? SOTAでOne Day + One SummitでのWAC達成です。素晴らしいですね。今後も何かSOTAでの企画もいろいろと考えておられるようです。楽しみですね。
SOTA日本支部ではSlackを使ったコミュニティプラットフォームがあります。すでに100人以上のSOTA愛好家の方々が参加されています。このコミュニティに新たに参加をご希望の方は私宛のメール、ja1ctvアットマークjarl.comでも結構ですし、SOTA日本支部のホームページの問合せのページから連絡を頂いても結構です。登録案内を送らせていただきます。
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