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日本全国・移動運用記

第124回 山梨県移動

JO2ASQ 清水祐樹

2026年1月5日掲載

山梨県は山が多く、見通しが良い広い場所が少ないため、移動運用が難しい市町村も多くあります。そこで、雪が降る前の12月上旬に、山梨県東部の山間部の市町村を対象として、1泊2日で移動運用の計画を立てました。

山間部の市町村を目指して、1泊2日で全6か所の運用

各局の未交信リストの集計(私信として頂いている場合もあり、非公開)を見ると、山間部に位置する南都留郡道志村と、北都留郡丹波山(たばやま)村は特に交信が難しいようです。そこで、1泊2日の日程で、県の南部にある道志村で運用を開始し、大月市で宿泊した後、翌日に、県の北部の丹波山村に向かうルートを考えました(図1)。さらにその周囲で移動局が少なそうな市町村を検討したところ、道志村に近い南都留郡西桂町も需要がありそうだったため、こちらも移動ルートに含めることにしました。


図1 移動ルート

12月6日(1日目) 道志村の運用場所探しは難しかったが、早めの対応で何とか確保

1日目は、最初の目的地として山間部にある道志村へ向かいました。午前4時に自宅を出発し、高速道路を利用して約4時間で到着しました。朝8時過ぎに高仰角で通過する衛星FO-29があったため、この時間に間に合わせれば、山に囲まれた場所でもサテライト通信で多くの交信ができると期待しました。途中、山中湖村付近では気温が-6℃まで下がり、厳しい冷え込みを感じました。

事前に地図で見ていた通り、この周辺には広い平地がほとんど無く駐車できる場所は限られており、何とか駐車できる場所を見つけました。北側には高い山があり、衛星からの信号が聞こえる時間は短かったものの、効率よく交信を済ませて目的の局との交信はできました。続いて、いつものように釣竿アンテナとアンテナチューナーを使ってHF帯で運用を始めると、特に14MHz帯では近距離の伝搬が良好でした。到着時には空きがあった駐車場も、道志村での運用を終える頃にはほぼ満車となり、天気が良かったこともあって多くの人が訪れました。

続いて、山を越えて都留市を経由し、西桂町に移動しました。この町も山に囲まれており平地が少ないため、公園の駐車場を見つけて運用しました(写真1)。午後からは14MHz帯の近距離が聞こえにくくなり、代わって7MHz帯が強力に聞こえるようになりました。


写真1 西桂町での運用の様子

その後、都留市と大月市の公園に移動して運用しました(写真2)。日没前の都留市では28MHz帯でも交信できたものの、時間の経過とともにHF帯のハイバンドは聞こえなくなり、17時30分頃に大月市に到着した頃には、既に日没後で真っ暗になっていて、10MHz帯の近距離への伝搬が厳しくなってきたため、3.5MHz帯と1.9MHz帯の運用に切り替えました。


写真2 都留市での運用の様子

12月7日(2日目) 山間部の小菅村・丹波山村で、運用に適した場所を求めて移動

早朝に大月市を出発し、国道139号を約30km走行して、小菅村で運用場所を探しました(写真3)。運用を開始した時の気温は-3℃で、地面には霜が降りていました。

HF帯は、午前6時台の3.5MHz帯から運用を開始し、21QSOを記録しました。その後は7MHz帯と10MHz帯が好調で、多くの交信ができました。14MHz帯は前日よりも伝搬が良くなかったものの、一定数の交信が可能な状態でした。


写真3 小菅村での運用の様子

次に向かった丹波山村は、村の中心部が深い谷底に位置しており、その周辺ではサテライト通信の運用が難しいと予想されました。そこで、標高が高い、登山口の駐車場を運用場所として選びました(写真4)。それでも、周囲を山に囲まれているため、衛星からの信号が聞こえる時間は通常より短くなりました。

ここでは約3時間滞在する予定だったものの、伝搬のコンディションがあまり上向かず、HF帯のハイバンドでは、なかなか交信が進みませんでした。そのため時間に余裕があり、13時台に3.5MHz帯を運用したところ、近距離の信号が非常に強力に聞こえていました。


写真4 丹波山村での運用の様子。高い山に囲まれており、衛星で通信できる時間は短くなる

結果

運用日、QTH、バンド別のQSO数を表1に示します。地理的条件から、関東平野の各局とは全バンドで交信できるだろうと予想していました。実際には24MHz帯で聞こえても28MHz帯で聞こえないなど、伝搬は不安定でした。また、50MHz帯は垂直偏波の釣竿アンテナとオートアンテナチューナーでは利得が不足していたようで、残念ながら交信には至りませんでした。


表1 QSO数。1.9~28MHz帯はCW、サテライトはCW/SSB

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