Monthly FB NEWS 月刊FBニュース 月刊FBニュースはアマチュア無線の電子WEBマガジン。ベテランから入門まで、楽しく役立つ情報が満載です。

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第29回 名古屋工学院専門学校アマチュア無線クラブ(JA2YAF)の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

レピータ装置とアンテナ

続いては1号館の最上階へ! ここは昔、マイクロ波(103GHzなど)の実験を行っていた場所で、その送信設備の一部や、精密な位置合わせに使われていた架台などが残っていました。そこに430MHz帯のアナログレピータ「JR2WT」(439.74MHz)や、1200MHz帯のD-STARレピータ「JP2YGE」(DV 1291.69MHz、DD 1290.125MHz)が設置されています。


マイクロ波の実験に使っていた架台の上に、430MHz帯のアナログレピータが設置。遠隔操作には懐かしいIC-3N(トーンパッドつき)が今でも使われています


昔使われていた23GHz帯の実験局(JS3AJ)の受信装置と、カラーテレビジョンの送信端局装置も置かれていました

「D-STARレピータは、愛知県内にある他の3つのレピータ局と、10GHz帯や5GHz帯のアシスト局を経由して結ばれています。タワーにはその中継用パラボラアンテナもありますよ」
--あ! ICOMと書かれたパラボラアンテナが見えます! これでD-STARの中継をしているんですね。私、アシスト局のアンテナは初めて見たかも!?


タワーにはレピータのアンテナや、D-STARのアシスト局(5GHz、10GHz)のパラボラアンテナも取り付けられています

タワーのすぐ下まで行かせてもらい、ロケーションの良さに驚きました。このタワーは実験のための大切な設備であると同時に、学校のシンボルでもあるんだ~と感じました。

南極の石とドローンにビックリ!

続いて私たちは100m離れた3号館へ移動! この建物にはアマチュア無線クラブのシャックもあるんです!


アマチュア無線クラブがある3号館。屋上にはワイヤーアンテナやGPアンテナが設置されています

1階のロビーには、昔、南極観測隊のメンバーが持ち帰った「南極の石」が展示されていました。石の後ろには「第33次南極地域観測隊員(総務省東海総合通信局勤務)影山達也氏 寄贈」というプレートもあります。え…影山さんって、2018年2月号の「むせんのせかい」でお邪魔した東海総合通信局の!!


3号館の1階には「南極の石」を展示。学校OBの影山さんが寄贈したものだそうです

「はい、影山さんは昭和59年3月に本校を卒業したOBなんですよ。当時は南極の石を持ち帰ることが可能でしたので、母校に寄贈していただきました」

--そうだったんですか!

「ちなみに、本校の卒業生で南極地域観測隊員の経験者も大勢います。一部の方の名前は南極の石コーナーに掲示してあります」

--南極に行きたい人は、名古屋工学院専門学校で勉強するのが近道なのかもしれませんねー(笑)

3号館のロビーでは、私たちを歓迎して、無人飛行機「ドローン」の実験を指導していらっしゃる伊藤先生が屋内でのドローン操縦を実演してくださいました。名古屋工学院専門学校の通信・デジタル家電分野では、こうしたドローンやロボットに関連した勉強もできるそうです! うらやましいなあ~!!


伊藤先生によるドローンの実験飛行を見学! GPSの信号が届かない屋内でも、安定した飛行ができるそうです


3号館のロビーにはたくさんの真空管も展示! JA2AC 村松さんが寄贈したものだそうです

JA2YAFのシャックでインタビュー

アマチュア無線クラブ「JA2YAF」のシャックは、3号館の5階にありました。広いデスクにはIC-7800、IC-R9000といった大型機から、IC-7000やIC-910などのオールモード機、D-STAR機のID-1やID-800などがズラリと揃っています! 壁にはコンテストで入賞した賞状がたくさん!! アクティブな活動ぶりが見ただけで伝わってきます♪


アマチュア無線クラブの部室にメンバーと高等課程の皆さんが集まってくださいました!


JA2YAFのシャック。懐かしい無線機や大型のHF機などがズラリと並んでいます♪

堀内先生からいただいた資料によると、このクラブは昭和32年に「NRSアマチュアラジオクラブ」として開局したそうです。開局当時のメンバーは26名、先生たちで自作したオール真空管の大型送信機(2B29のプッシュプル)で3.5/7/14MHz帯のA1/A2/A3でオンエア! 当時はまだ日本のアマチュア無線局は珍しく、CQを出すと世界中から呼ばれたんですって。


クラブの歴史を物語る資料も保管されています。これは昭和30年代の無線局検査簿です。当時はアマチュア無線局にも「定期検査」がありました


昭和58年の「第4回 全市全郡コンテスト」の参加記録を発見!

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~ バックナンバー

2018年7月号トップへ戻る

次号は 12月 1日(木) に公開予定

サイトのご利用について

©2024 月刊FBニュース編集部 All Rights Reserved.