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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第53回 一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

こんにちは、Masacoです! 皆さんお変わりないですか!? ついに8月になりましたね~! 本当なら今ごろ、東京オリンピックで盛り上がり、毎日、テレビの前で“頑張れニッポン!”と応援に励む日々のはずが…。特別記念局の運用もしたかったですね~。まさか、みんながマスクをつけて過ごす夏なんて想像もしませんでしたよね…。来年こそは思い切り楽しみたいですね~。皆さんにお会いできる日が恋しいです♡

さて今月は、アマチュア無線家の皆さんに「JARD(ジャード)」の略称でお馴染みの、一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会を訪問するため、東京都豊島区に向かいましたよ~!!

第53回 一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)の皆さん


JARDの事務局はJR山手線の巣鴨駅前から、広い国道を北へ6分ぐらい歩きます。その途中に「とげぬき地蔵(高岩寺)」があり、門前にある商店街はお参りを済ませた人たちでいつも賑やか。私、上京して初めて案内してもらった町が、この巣鴨なんです(笑)。なんだか東京と思えないほど親しみやすさを感じる町ですよね~。「おばあちゃんの原宿」と呼ばれることもあるんですよ。


巣鴨駅からJARDに向かう途中に「とげぬき地蔵」の高岩寺と、賑やかな商店街があります

昭和の時代、巣鴨駅の周辺は秋葉原に次ぐ“ハムの街”でした。JARL(日本アマチュア無線連盟)の本部や無線雑誌の出版社、JAIA(日本アマチュア無線機器工業会)の事務局のほか、無線ショップや電子パーツ店も5~6件あったそうですよ。そんな時代にこの街を歩いてみたかったなあ~。

さてJARDの本部は国道沿いの10階建てビルに入居、7階が事務局、8階が養成課程講習会の会場になる「ハム教室」があります。今日は8階のほうにお邪魔しますね!

実は私…、4アマも3アマも、このハム教室で開かれたJARDの養成課程講習会で取りました。だからここは私のハムの故郷! めっちゃ懐かしいです!


JARDが入居するビルに到着!! 懐かしい8階のハム教室へ!

教室の入口で、あ…この教卓と黒板は覚えてる! 机と椅子は新しくなったなあ~、なんてキョロキョロしていたら、7階から専務理事の坂本さん(JJ1JXK)と管理部長の伊藤さん(JH1OPI)がいらっしゃいました。

「Masacoさん、こんにちは。ご苦労様です」

——今日はよろしくお願いします! 私もこのハム教室で受講して4アマと3アマの資格を取ったので懐かしいです!

「そうでしたか。ハム教室も最近改装してきれいになったので、まずご案内しましょうか」

——ありがとうございます!

ハム教室の中には長い机が24基(1列あたり3基×8列)あって、50人近くが同時に受講できます。講師の先生が使う教卓の横には、学校でおなじみの黒板のほかに、パソコンを内蔵した大きな電子黒板があって、ビギナーズセミナーなどで活用されています。


ハム教室には机がズラ~リ!! リニューアルで明るくなりました♪


養成課程講習会にはパソコン内蔵の電子黒板も活用しています

ちなみに今、ハム教室で行われる養成課程講習会は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、定員を半減しソーシャルディスタンスを確保した座席配置にしているそうです。そして受付に透明のシールドを貼り、入口には手指消毒剤を置き、教室の換気を強化、受講者の検温の実施といった対応策を取っています。

教卓の後側にはJARDのクラブ局「JO1ZRD」のシャックがあり、屋上のアンテナを使ってHF~430MHz帯の運用ができるようになっています。最近は養成課程講習会で新たに免許証を取得した人が、JARD主催の「HAMtte交信パーティー」(1月、5月、8月に開催)の期間に、JARDのコンテスト委員会の皆さんの指導を受けながら、ここでオンエアするそうです。


JARDのクラブ局、JO1ZRDのシャック。私のCD「晴れおんな」も飾ってありました。ありがとうございます♪


10階の屋上にはHF~430MHz帯のアンテナが取り付けられています

また壁にはたくさんのQSLカードがパネルになって掲示されていました。これからハムを始める人は憧れたり、自分が開局した時に作るカードの参考になったりしますね。

「Masacoさん、パネルの中にはJH1CBXのQSLカードもありますよ」

——本当だ~!! 嬉しいです♪


展示されているQSLカードのパネルには私のサイン入りカードもありました

そしてハム教室のお隣には「測定器室」があります。ここには較正された測定器(中には1千万近くする機器も!)がいっぱいあり、専門のスタッフが「スプリアス確認保証」を受けるために持ち込まれた無線機などの測定を行っているほか、予約制で測定器室の開放サービスも行われているそうです。


測定器室でスプリアス測定のデモンストレーションを見学しました

——ここには、どんな無線機が持ち込まれることが多いのですか?

「自作機や海外製の無線機、それからだいぶ昔に製造されて“スプリアス確認保証可能機器リスト”に載っていない機種などです。ここで測定して、新スプリアス規格を満たすことがわかった機種は、スプリアス確認保証の手続きをすることができますが、中には高調波が基準を超えているものが見つかる場合もあります。海外製の安いハンディ機などに多いですね」

——スプリアスが基準を超えていた機種はどうしたらよいのでしょう?

「新スプリアス規格を満たさない機種は、フィルタを付けるなどの対策をアドバイスしています。ユーザーが対策を取ってからまたお持ちになり、合格するものもありますよ」

——愛着のある無線機が、これからも安心して使えるようになるのはいいですね!


周波数帯やパワーに応じたフィルタの見本も準備されていました。取り付けることで新スプリアス規格をクリアできる場合は、作り方も説明するそうです

JARDの業務いろいろ

続いて坂本さんと伊藤さん、それぞれの部門のご担当の方にいろいろとJARDや業務について教えていただきました。


専務理事の坂本純一さん。中学3年生で電話級アマチュア無線技士の資格を取得、JH6AORのコールサインで開局されました。なんと第18次南極地域観測隊として、昭和基地での越冬経験があるそうです。当時、日本との連絡手段は短波帯の無線だけでした!!

JARDは1991(平成3)年8月に「電波法に基づく無線設備の技術基準の適合証明、アマチュア無線技士の養成、電波利用秩序の維持への協力等の事業を行うことによって、アマチュア無線の振興を図り、我が国の電波利用の健全な発展に寄与する」ことを目的に設立された財団法人(2011年4月から一般財団法人)です。

現在の会長は電気通信大学名誉教授の三木哲也さん(JA1CIN)。この連載でも電子情報通信学会創立100周年記念特別局の「8J100EIC」にお邪魔したときに大変お世話になったほか、JL3ZGL/1の移動運用で交信していただいたことがあります。

現在はこの事務所で、専務理事の坂本さんをはじめ、常勤・臨時職員合わせて19名のスタッフの方が「養成課程講習会」、アマチュア無線機の「技術基準適合証明(工事設計認証)」、アマチュア無線設備の「保証」という3つの業務を行っているそうです。

★養成課程講習会について

私も受講した養成課程講習会は、1993年5月にJARLからの業務移管でスタートし、4アマ(標準コース)と3アマ(短縮コース)の集合講習を全国で、そして2アマ(短縮コース)と3アマ(標準コース)のeラーニングを開催しています。アマチュア無線がブームの頃は、年間で6万人ぐらいが受講していたこともあったそうですが、今は「各級合計で年間約1万人強」と教えていだたきました。


養成部長の伊藤和也さん(左)と養成部担当部長の佐藤好英さん(右)に、養成課程講習会やeラーニングのお話を伺いました

——養成課程講習会を受講するのは何歳ぐらいの方が多いのでしょうか?

「多い順で40代→50代→30代・60代ですが、70代や80代で受講される方もいらっしゃいます。最近は昭和30年代生まれ(1955~1964年生まれ)の方が増えてきました。少年時代に憧れたハムの資格を取りたくなった、ということかもしれません」

——小さなお子さんの受講者もいらっしゃいますか?

「お父さん、お母さんと一緒に、小学校1、2年生のお子さんが受講することもあります。JARDでは、青少年にもハムを楽しんでもらうため、4アマと2アマの集合講習は18歳以下、2アマと3アマのeラーニングは22歳以下でそれぞれ受講料の割引制度を設けています。また夏休みには小中学生対象で、通常2日を3日コースにしたゆとりのある4アマ集合講習会を開催していますよ」


夏休みに開催される小中学生対象の4アマ養成課程講習会の模様。通常は2日間の授業のところを、無線の楽しみ方を学ぶなど3日間コースにしているのが特徴です(授業終了後のビギナーズセミナーで撮影)

——受講者に女性は多いのでしょうか。私が受講したときも何人かいらっしゃいましたが…。

「3アマ・4アマの集合講習を受講する人の9割は男性で、女性は1割ですね」

——1割ですか! 楽しい趣味なので、もっと多くのYLさんに受講してほしいですよね~。

2015年から、3アマの有資格者が対象の「2アマ短縮コース」の養成課程がeラーニング方式を中心にスタートしました。今は年4回の開講で合計600人以上が受講しているそうです。「最近は、2アマの無線従事者免許証の年間発給数の6割以上がJARDの2アマeラーニングの受講生で占めています」というお話で、“上級ハムの登竜門”としてすっかり定着した感じです。

そして「実は、2アマeラーニングを終了した方の3割ぐらいが、その後で1アマの国家試験にも挑戦しているようです」と伺ってビックリ! モチベーションが高いですね!!

ちなみに2アマをeラーニング方式の養成課程でスタートしたのは、「短縮コースでも、講習時間が46時間(無線工学29時間、法規17時間)と長くなってしまう」から。教室で授業を行う“集合形式”の講習会だと、受講生の時間的な負担、講師の先生の確保、会場費用といったハードルがあるので、全国どこからでも都合のよい時間に勉強できるeラーニングが最適! と判断したそうです。

2アマeラーニングを始めるため、教科書を一から作ったり、補助教材として実際の講習風景を収めたビデオを撮影したり、学習管理のシステムを作ったりと、準備はなかなか大変だったそうですよ。


JARDの2アマeラーニングの学習ページ(デモ画面)。わかりやすい電子版の教科書と、講義の様子を収録した映像補助教材などを使い、自分で立てた学習スケジュールで勉強します

また「講師の先生から直接講義を受けたい」というニーズもあるため、2アマの集合講習会もこれまでに東京や大阪などで数回開催したそうです。

2アマeラーニングが大好評だったので、2017年4月からは、4アマ資格がなくても受講できる「3アマ標準コース」のeラーニングもスタート! こちらは毎月開講で年間500人以上が受講。なんと期間内に受講を終えた人の修了試験合格率は「100%」なのだそうです!!

——ところで今年は新型コロナウイルスで大変ですが、講習会はどうなりましたか?

「集合形式の講習会は地域や開講時期によって中止になるものが発生しました。ご希望の方には3アマeラーニングへの振り替えを行いました。実はそれ以外の一般の方からも“今のうちにハムの資格を取ろう”ということなのか、3アマeラーニングの受講申し込みが殺到しました」

——わあ、凄いですね!!!

「7月の2アマeラーニングにも200名を超える受講申し込みがありました。これは4月期の上級ハム国家試験が中止になった影響かもしれません」

“新型コロナウイルスで会社や学校に行けないので、eラーニングで3アマや2アマの資格を取ろう”という人が増えたのでしょうか。時間の有効な活用法ですね!!

★技術基準適合証明について

JARDの2つめのお仕事は、電波法で定める「登録証明機関」として、各メーカーなどが製造したアマチュア無線機(195種類ある特定無線設備の1つ)が、電波法の技術基準に適合しているかの審査を行っています。メーカーなどから申請があった無線機は1台ずつ審査を行って、技術基準に適合していると認められたアマチュア無線機には技適番号入りの「技適マーク」が発行されるそうです。

ちょっと難しいのですが、特定無線設備が技術基準に適合しているかを、メーカーの設計図などのデータや製造の品質管理方法から審査を行い認証する「工事設計認証」という制度もあります。この認証もJARDが行っていて、認証に基づいて製造された無線機にも技適マークが発行されます。


JARDの技術基準適合証明(工事設計認証)に合格したアマチュア無線機には「技適マーク」と「技適番号」が表示されます。写真はアイコム・IC-705の例

技適マークのついたアマチュア無線機を使えば、地方総合通信局に直接申請で免許手続き(無線局の開設、増設、変更など)ができますし、申請書は記載を省略できる項目も多くなるので便利です。

「新しく技術基準適合証明や工事設計認証を受けた無線機は、JARDのホームページで公表しているので確認できます。また総務省の電波利用ホームページでも検索が可能です」と教えていただきました。


技術基準適合証明や工事設計認証の詳細はJARDのホームページで確認できます。ちなみに技術基準適合証明は個人でも申し込み可能!! 過去には自分の無線機で技適を取得した人もいらっしゃるそうです

★アマチュア局の保証(一般保証、スプリアス確認保証)について

JARDの3つめのお仕事が、「アマチュア局の保証業務」です!

自作機や昔のアマチュア無線機、海外製の無線機、旧スプリアス規格で作られた古い技適機種を使ったり、ブースターなどの付加装置を付けた無線機で開局、増設、変更などを行ったりする場合は、その無線設備が電波法の技術基準に適合していることを保証する「アマチュア局の保証」を受けなくてはなりません。


保証事業センター担当部長の齋藤一男さんにもお話を伺いました

JARDではこの保証業務(基本保証)を1992年4月から行っています(2001年4月~2014年10月は他事業者が実施)。現在は年間で約5,000件の保証申し込みがあるそうですが、なんと! そのうちの700~800件が「ドローン(無人航空機)に5.7GHz帯アマチュアバンド用のビデオ送信機を取り付けたい」という申し込みだそうです。

——ドローンのユーザーからの保証申し込みがすいぶん多いのですね!

「はい、年々増加していますJARDではドローンユーザーに向けた保証の案内ページも開設しています」


ドローンユーザーに向けた保証の参考資料も公開されています

また最近は、JARDの「スプリアス確認保証」を利用する人も増えています。

スプリアス確認保証は、電波法令に定められた「無線機のスプリアス規格」が変更され、2005年11月以前の「旧スプリアス規格」で作られた無線機で、現在も局免許を受けている人が、その無線機を2022年12月以降も使い続けたい場合の保証制度です。

「2005年11月以前に作られたアマチュア無線機をJARDが測定して、新スプリアス規格での保証が可能な機種(約1,000種類)が、JARDのホームページに“スプリアス確認保証可能機器リスト”として公表されています。このリストにない無線機や自作機、海外製の無線機などは、JARDの測定器室でスプリアス強度を測定して、スプリアス確認保証を受けることができます」

——さっき見せていただいた測定器室の作業ですね!


JARDが公表している「スプリアス確認保証可能機器リスト」には、およそ1,000機種が掲載されています

ちなみに、これまでスプリアス確認保証ができるのは「200W以下のアマチュア局の無線設備」に限られていましたが、この7月から200Wを超える無線設備(エキサイターとリニアアンプの組み合わせなど)のスプリアス確認保証も受け付けられるようになりました。

「200Wを超えるハイパワーのアマチュア局は約4,500局あるので、スプリアス確認保証の開始を待っていた方も多いと思います」ということで、開始から半月で30件近い申し込みが届いているそうです。

ところで、まだまだ多くのアマチュア無線家が、旧スプリアス規格の無線機で免許を受けて使い続けているようで“スプリアス確認保証を受けたのは対象者の1割にも満たない”というデータが出ているそうです! 残りの9割の人はどうしたの??

「最終的な使用期限まであと2年半しかないので、地方総合通信局にお願いをして、旧スプリアス規格の無線機で免許を受けている方に注意を呼び掛けています。信越総合通信局が該当するアマチュア無線局にダイレクトメールを送ったら、0エリアのハムからJARDへの問い合わせが一挙に5倍になりました」というお話も! 昔の無線機を使っている人は早めに手続きしましょうね!!

JARDでは、各地で開催される「ハムフェア」や「JARL支部大会」などにブースを出展したり、講演を行ったりして、スプリアス確認保証の案内や養成課程講習会のPRを行っているそうです。ブースではさまざまな相談に乗ってもらうこともできるので「気になることがあればお気軽に相談してください」とおっしゃっていました。


地方で開催されるアマチュア無線イベントにもJARDがブースを出展。スプリアス測定のデモンストレーションや各種相談コーナーを設けています

初心者をサポートするHAMtte(ハムって)

さて、養成課程講習会を修了して無線従事者免許証を受け取ってからも、初心者は疑問や悩みがいっぱいですよね!?

私も「コールサインの申請はどうやるの?」とか、「どの周波数の無線機を買えばいいの?」「ベランダにアンテナを取り付けたい」」「交信でどんなことを話せばいいの?」などなど、本当に悩みました!

こんな初心者を助けてくれるのが、JARDが創立25周年記念事業として2016年にスタートさせた「HAMtte(ハムって)」という受講者交流サイトです! JARDの養成課程講習会を修了した人なら誰でも無料でメンバー登録ができて、養成課程講習会の講師の先生やJARDスタッフの皆さんなど約300名の「サポーター」が悩みに答えてくれたり、メンバー同士が掲示板やミニブログで交流できたりするシステムです。


JARD受講者交流サイト「HAMtte」のトップページ

疑問や悩みを書き込むと、サポーターやメンバーの人が回答やアドバイスを送ってくれる「お助け隊」や、誰かと交信したいけれど、相手になってくれる人はいないかなあ…という時に役立つ「交信相手探し機能」はとても便利そうです!!

——メンバーの数はどれぐらいですか?

「現在、9,000名が登録しています」

——わあ、多いですね!! 私もHAMtteのメンバーになれますか?

「はい、2016年秋以降に養成課程講習会を修了した人には、HAMtteの案内とログインID、パスワードを記載した案内書を、試験結果通知書と一緒にお送りしています。Masacoさんのようにそれ以前に養成課程講習会を修了された方は、HAMtteの事務局にお申し出いただければ、受講歴を調べてIDとパスワードをお送りしています」

——よかった! ぜひ仲間に入れてください!!

ちなみにHAMtteでは、年3回「メンバー同士」や「一般局とメンバー」の親交を深める「HAMtte交信パーティー」を行っています。冒頭で紹介した、初心者メンバーによるクラブ局(JO1ZRD)の運用希望者もこの期間に合わせて募集しています。またハムフェア会場にHAMtteメンバー専用サロンを設けたり、専用の規格QSLカードを斡旋したりと、さまざまなサービスも行っています。


「HAMtte交信パーティー」の期間中、初心者メンバーによるJO1ZRDの運用体験も行われます

またHAMtte以外にも、毎年6月に科学技術館でハムに興味のある小中学生向けに「アマチュア無線ってどんなもの?」というイベントを開いたり、アマチュア無線家に向けたセミナーやイベントを不定期で開催したりと、アマチュア無線のPRと育成に力を注いでいるそうです。


毎年6月に科学技術館で行われる小中学生向けのアマチュア無線セミナーも大好評。写真は参加した子供たちにお話をするJARD会長の三木哲也さん(JA1CIN)

「原 昌三メモリアルアワード2020」について

最後に伊藤さんから、JARDで行っている「原 昌三メモリアルアワード2020」のご案内がありました。

原 昌三さんはJARDの初代会長(その後は名誉会長)のほか、社団法人時代のJARL会長を長く務めた方です。2018年6月にサイレントキーになられた後、ご遺族からJARDに寄付があり、それを活用して3年間限定でアワードを発行しているそうです(今年の詳しいルールは月刊FB NEWSの7月15日号のニュースコーナに掲載されています)。


「原昌三メモリアルアワード2020」は管理部長の伊藤 純さんからご案内いただきました

2020年7月29日(アマチュア無線の日)から9月26日(原昌三さんの誕生日)までが開催期間で、“異なるサフィックスの局とたくさん交信してポイントを集める”というのが基本ルールだそうです。

日本国内の異なるサフィックスの局との交信は2ポイント、日本以外の局との交信は3ポイントなどと規定されていて、100ポイント達成でブロンズ、500ポイントでシルバー、1000ポイントでゴールドのアワードが申請できます」

——一番簡単なブロンズでも、1局2ポイントとして…50局の交信が必要なんですね。できるかしら…。

「実は、JARDの設立日である8月22日の交信は、特別ボーナスポイントで、1局が“10ポイント”になります。この日なら10局交信すれば100ポイントになります!」

——そんな素敵なルールが!(笑) 今年の8月22日は土曜日ですね。10局なら私も頑張れるかも!!!

「ぜひ、Masacoさんからの申請をお待ちしています」

ちなみに第1回の去年は、3クラス合計で337件(ブロンズ178件、シルバー70件、ゴールド89件)の申請があったそうですよ。今年はもっと参加者が増えるといいですね!!


JARDの皆さん、ありがとうございました!!

専務理事の坂本さん、管理部長の伊藤さんをはじめ、ご担当の皆さんから熱の入った説明をいただき、あっという間に時間が過ぎていきました。アマチュア無線の発展を願って、それぞれの事業で頑張っている皆さんですが、とても気さくで、肩の凝らない訪問となりました。そういえば電気系が超苦手な私が受講した養成課程講習会も、「初めて聞く単語ばかりで難しい…!?」と戸惑ったのですが、講師の先生の魔法にかかり、すんなり頭に入っていったのを思い出しました。

JARDの皆さん、本当にありがとうございました。CDまで飾っていただき、あたたかいお気持ちが嬉しくて背中をおしていただきました! またいろいろなイベント会場でお会いできる日が1日も早く来ますように♪

(JH1CBX Masaco)

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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