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日本全国・移動運用記

第37回 富山県中新川郡移動

JO2ASQ 清水祐樹

富山県は、バンド・モードによっては運用の少ない市町村があるようで、愛知県在住の筆者にも、移動運用のリクエストがしばしば届きます。

富山県は市町村の総数が15で、日本で最も少ないため、うまく計画すれば(短時間で立ち寄るだけの場所も含めれば)2日で全ての市町村で移動運用することも可能です。今回は、時間の都合で、中新川郡(なかにいかわぐん)の3町村で移動運用しました。

“日本一ちっちゃな村”に行ってみる

富山県を訪問する機会があれば、中新川郡舟橋村でぜひ運用したいと考えていました。その理由は“日本一ちっちゃな村” (面積が最も小さい村)であるからです(写真1)。面積が小さいため移動運用する局が少なく、運用すれば多くの局から呼ばれると期待しました。


写真1 舟橋村にある“日本一ちっちゃな村”を示す看板

舟橋村は以前にもリクエストがあり、移動運用を行ったことがあります。その時はHF、特に10MHz CWで多くの交信ができたことと、144MHzと430MHzで新潟県や長野県と交信したことが印象に残っています。

144MHzや430MHzの移動運用は、「見通しの良い山の上などから、人口の多い平地にアンテナを向けて」交信するようなイメージがあります。しかし、舟橋村での運用は、「広い平地から、新潟や長野の山にアンテナを向ける」という普段とは違った構図になり、不思議な感覚がありました。

舟橋村での運用

舟橋村は面積が小さいといっても、人口も比較的少ないため建物が密集しているわけではなく、運用場所の確保はそれほど難しくありません。運用場所としては、地面がしっかりと舗装されている公園を利用しました(写真2)。雨が降っている時に、土の上に乗り入れると車内が泥だらけになってしまいます。


写真2 舟橋村の運用場所の様子

強い雨が降り続く中、アンテナを設置するとワイヤーを伝って雨水が流れ落ちてくるような状況でした。VSWRがいつもより高く、水濡れの影響で共振周波数が通常より低くずれていました。アンテナを短くして(=あらかじめ取り付けておいた、アンテナの長さを短くするためのギボシ端子を開放して)目的の周波数でSWRが最小になるように調整しました。

舟橋村のリクエストを頂いた周波数・モードは7MHz RTTYでした。朝から運用すれば、どこかのタイミングで聞こえるだろうと楽観していました。ところが、7MHzのログは7エリアから始まり、6エリア(沖縄)、5エリア、7エリア、7エリア…と続きました。近距離に対しての伝搬のコンディションが悪く、1エリアが聞こえないため交信数は伸びていきません。一方、すっかり日が昇っている時間帯なのに3.5MHzは好調で、途切れることなく応答が続きました。

各バンドを行き来してみても、昼間ならば少なくとも数局は交信できるはずの10MHzが、北海道と沖縄の計2局だけ。9時台にはようやく7MHzで1エリアの強い局が聞こえてきたといっても、続けて呼ばれるような状況ではありませんでした。

7MHzの近距離があまりに聞こえないことが気掛かりで、午後から同じ場所・同じアンテナで再チャレンジしました。15時を過ぎても7MHzは空振り連発で、16時台になってようやく1エリアが聞こえても、時すでに遅し。聞いている局が少ないようで空振り連発に終わりました。

後から聞いた話では、1エリアの一部では私の信号は強かった様子、しかし富山県内ではほとんど聞こえなかったとのことでした。舟橋村は広い平地の中にあって標高が低いため、地表波では平地の外側にある山を越えることが難しいようです。また、この日は強い雨が広範囲で降っており、ノイズレベルが高かったことも大きな影響がありました。

上市町での運用

上市町に移動し、公園の駐車場で運用しました(写真3)。雨が強く降っていたため、路面が安定している場所を選びました。この場所は東側に山があり、東側との交信は少し難しいと予想していました。実際には伝搬のコンディションが非常に悪く、山の陰になる1エリアに対しては、電離層反射による伝搬そのものが全く無いような気配でした。


写真3上市町の運用場所の様子

立山町での運用

立山町は、河川敷にある駐車場で運用しました(写真4)。悪天候にもかかわらず駐車場には人が多く出入りしており、人が通れる場所にアンテナを張ると、人が接触するかもしれません。そこで、水が溜まっていて人が近付かないような駐車場の一角で運用しました。


写真4 立山町の運用場所の様子

伝搬のコンディションは相変わらず悪く、空振りCQを連発しながらコールをひたすら待つだけ。1時間の運用で、HF帯での1エリアとの交信は1局だけでした。

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