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日本全国・移動運用記

第45回 北海道・函館方面移動 (+IC-9700で、V/UHF帯の遠距離通信にチャレンジ)

JO2ASQ 清水祐樹

2019年も、4月末から5月初めの大型連休に合わせて北海道での移動運用を計画しました。気候が良く、伝搬のコンディションも上がってくる時期でもあり、多くの交信ができることを楽しみにしていました。ところが、10連休の影響で、例年とはちょっと違った移動運用になりました。

人の動きが大きく変わった10連休

例年、4月末から5月初めの大型連休には、自分の車でフェリーに乗船して北海道に移動し、移動運用を実施しています。しかし、2019年は前例の無い10連休だったことで、予想外の状況がいくつか発生しました。

まず、フェリーの予約が困難を極めました。いつも利用していた敦賀-苫小牧航路が満室と分かり、行きは舞鶴-小樽航路を利用しました。続いて、帰りのフェリーを予約しようとすると、北海道から本州に向かう航路が全て満室でした。帰りの日を変更しようとしても、連休後半のフェリーは全て予約で埋まっていました。客室は満室で、車両航送には空きがあるパターンでした。

そこで、函館-青森航路のフェリーを確保し、青森からは自走で移動することにしました。このような事情により、行き先は函館方面に決定。函館-青森航路のフェリーも数日後には予約が満室になり、気づくのが遅れたら、北海道からの帰りのフェリーが確保できず、北海道への移動自体をキャンセルせざるを得ない状況でした。

フェリーの客室も大混雑で、例年はトラックドライバーや、旅行に慣れていそうなお客さんが多いのですが、今年は家族連れや年配のお客さんが特に多く見受けられました。

連休初日は、季節外れの寒さに

連休初日の4月27日は、北海道では季節外れの寒さと報道されており、早朝には札幌周辺でも雪が舞っていました。降雪に備えて、あらかじめ高速道路のパーキングエリアに退避しておき、凍結防止作業が済んでから移動を開始することを考えました。インターネットで気温と路温の情報を収集しながら、移動のタイミングを待ちました。幸い、路温は高めで雪が積もることはなく、朝から移動を開始できました。

札幌周辺でリクエストが多かった場所の一つに、恵庭市があります。ここは市街地に近い公園で運用しました(写真1)。HF帯の伝搬のコンディションは、あまり良くなかったようです。北海道のこの時期は日の出が早く、午前4時頃には明るくなります。日の出とともに1.9MHz帯と3.5MHz帯は徐々に聞こえなくなるのが、例年のパターンでした。しかし、今年は7MHz帯の伝搬が不安定で、代わりに3.5MHz帯が午前8時台でもしっかり聞こえる、これまでに無かった状況となりました。


写真1 恵庭市の運用場所の様子

午後からは気温も上がり、道路や観光地の混雑も目立つようになりました。市街地の渋滞を抜けて、札幌市では運用場所の確保が難しいと思われる豊平区で運用を行いました。建物に囲まれた場所であり、電波の飛びはあまり良好ではないようで、ローバンドの運用はパイルアップも少なく、物足りなさを感じたまま札幌市1日目の運用を終えました。

令和時代の幕開けは、丹波篠山市との交信から

札幌から、まだ雪が残る中山峠を越えて、虻田郡などいくつかの町村で運用した後、函館に向けて移動しました(写真2)。


写真2 虻田郡(後志)喜茂別町の運用場所の様子

ここからは渡島(おしま)半島の各市町を、時計回りに順番に移動しました。最初は北斗市の公園で運用しました。渡島半島にあるJCC(市)は函館市と北斗市しかなく、函館市と比較すると北斗市は明らかに運用局が少なく、需要が多いようです。特に、14MHz帯がオープンした時には多くの局から呼ばれ、CWで北斗市と交信するためDX QSO向けの設備? で呼んで頂いた方もいらっしゃったようです。

上磯郡木古内町、知内町のあたりになると、海岸付近に駐車スペースがあり、南側が開けた場所が容易に確保できます(写真3)。しかし、天気が雨模様でアンテナの設置に手間を掛けられなかったことと、伝搬のコンディションが良くなかったこともあって、QSO数はあまり増えませんでした。松前郡福島町は、リクエストが多かった町でした。この町は南側に開けた場所が少ないので、山に囲まれた駐車場から運用しました。雨が降り続く中、ここの7MHz帯は長時間のパイルアップになりました。


写真3 上磯郡知内町の運用場所の様子

松前郡松前町は公園の駐車場で運用しました(写真4)。5月1日、令和時代の幕開けは、この公園で迎えました。無線界では、丹波篠山市が新たなJCCになりました。午前0時には激しい雨でアンテナの設置が困難だったため運用は行わず、夜明けを待って丹波篠山市の各局との交信を狙いました。しかし、北海道からは距離が遠すぎてパイルアップを抜けないことも多々ありました。


写真4 松前郡松前町の運用場所の様子

檜山郡上ノ国町、檜山郡江差町の海岸を北上すると、今度は西側が海に面したロケーションになり、国内交信に適した、南側に開けた場所を確保することが難しくなります。海岸で周囲に高い山や建物が少ない場所を探して、HF帯のコンディションが上がってくるタイミングを見計らって、各バンドでCQを出しました。Eスポの気配は無く、例年の移動運用と比較するとQSO数は大幅に少なくなりました。

爾志(にし)郡乙部町は一郡一町であるため、リクエストが多かった場所です。高台にある公園の駐車場で運用しました(写真5)。この場所は西側が開けており、地平線がはるか遠方まで見えました。南側は少し高い山があり、国内向けの飛びが弱くなるかと心配しましたが、他の場所と同じように交信できました。


写真5 爾志郡乙部町の運用場所の様子

太平洋側に移動して茅部(かやべ)郡森町、茅部郡鹿部町で運用した後(写真6)、北海道ツアーの最後は函館市に隣接する亀田郡七飯(ななえ)町に移動しました。ここではHF帯に加えて、本州とV/UHF帯での交信も狙いました。その様子を次ページで紹介します。


写真6 茅部郡鹿部町の運用場所の様子

今年の大型連休の北海道での運用は、18MHz帯以上のバンドで国内がほとんど聞こえない状態で、8エリアに滞在した8日間では、50MHz帯では1局も交信できない結果に終わりました。

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