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日本全国・移動運用記

第33回 大型連休の北海道移動

JO2ASQ 清水祐樹

4月末~5月初めの大型連休は、北海道でのんびりと移動運用するのに適した時期です。気候が良く、夏のハイシーズンのような混雑が無く、電波の伝搬も良好…。そんな北海道の魅力に惹かれて、今年も移動運用を計画しました。

北海道は非常に広いため、各運用場所での活動記録を詳細に説明するには紙面が足りません。そこで、運用のねらい、運用の様子、結果などの概要を、地域別にまとめて解説します。

計画編

1日に4~5か所を目安に、HFと50MHzの各バンドで電波伝搬のコンディションを見極めながら、各市町村で順次運用することを計画しました。北海道には公園や公共の駐車場が多く、札幌市の市街地を除いては運用場所探しは容易です。ただし、平地が少ない地域で、V/UHFやサテライト(衛星通信)を目的とするには、運用場所の確保が難しい場合もあります。

北海道は広く、移動に時間がかかるため、短い移動時間で効率的に各市町村を回れるよう、移動ルートは事前に十分に検討しました。

序盤:高速道路に沿って、市を順番に移動

フェリーで苫小牧に到着した直後は、毎回異なる場所で運用しています。今年は1.9MHzでリクエストが多かった新冠郡新冠町で運用しました。北海道は1.9MHzの移動局が比較的少なく、特に一郡一町(一郡一村)での移動運用は多くの局から呼ばれます。ただし局数が多い1エリアとは距離があるため、交信数は伝搬のコンディションに大きく左右されます。今回の運用は伝搬の状態が良く、ノイズも少なかったため、夜遅い時間の割には多くの局と交信できました。

翌朝は隣接する日高郡新ひだか町の公園で運用を開始し、その夜に札幌市に移動しました。新ひだか町の高台にある公園では、駐車場のすぐ隣まで馬が来ており、馬を見ながら運用するといった珍しい光景になりました(写真1)。


写真1 日高郡新ひだか町での運用の様子

札幌市から深川市まで、道央自動車道を利用して移動しました。このルートは通過する市の数が多いことが特徴です。岩見沢市、美唄市、砂川市で運用した後、ICを下りて一般道に入り滝川市、赤平市、芦別市、深川市と、1日で7市の運用ができました(写真2)。伝搬のコンディションはあまり良くなく、昼間は10MHzや14MHzがそれなりに聞こえる程度で、朝と夕方には7MHzを集中的に運用しました。


写真2 赤平市での運用の様子

リクエストが多かった増毛郡増毛町、留萌市、留萌郡小平町は1日かけて3か所から運用しました。この地域は南東側に山があり、本州方面が開けた場所を探すのは難しい傾向にありますが、高台で良さそうな場所を発見し、電波の飛びは良好でした(写真3)。


写真3 留萌市での運用の様子

中盤:積丹半島周辺

中盤は、積丹半島周辺の各市町村で運用しました。この辺りは海岸に駐車スペースが多く、オフシーズンで空いているため、運用には便利です(写真4、5)。一郡一町や、移動局が少ない町村が多いこともあって、コンディションの上昇と重なって多くの局と交信できました。一方で、海に面しているため場所によっては風が強烈で、釣竿アンテナにロープでステーを張って運用することもありました。


写真4 積丹郡積丹町での運用の様子


写真5 岩内郡岩内町での運用の様子

終盤:到着した市町村で各バンドを巡回

一郡一町で珍しいと思われる島牧郡島牧村(写真6)で運用しました。この村は南側に山があり、本州方面に電波が飛びそうな場所を見つけることが難しいです。集落から離れた地域で何とか場所を見つけました。ロケハンの成果があり、日本よりも南のDX局からも呼ばれました。


写真6 島牧郡島牧村での運用の様子

その後、日本海側の久遠郡せたな町から、太平洋側の山越郡長万部町へと移動しました。久遠郡せたな町(写真7)では夜間に雷雨に見舞われ、翌日の移動が心配されたものの、天気が回復し移動には影響はありませんでした。伝搬のコンディションは低調で、7MHzや10MHzでの交信が多くなりました。


写真7 久遠郡せたな町での運用の様子

最終日:Eスポが絶好調

最終日の5月6日は、室蘭市・登別市・白老町・苫小牧市でそれぞれ移動しました。朝からコンディションが良く、各バンドとも猛烈なパイルアップになり、50MHzでも交信ができました。運用の時間を少しでも確保するため、登別市以降はパーキングエリア・サービスエリアを利用するなどして運用に徹した結果、1日の交信数が1,500近くに達しました。

大型連休の間、西日本では50MHzのコンディションが良い日があったと伺ったものの、北海道ではその恩恵が少なく、連休最終日にようやく本格的なEスポに出会えて50MHzでも多くの局と交信できました。

設備と運用方法

アンテナは、7~50MHzでは車1台分のスペースで運用できる釣竿アンテナを主に使用しています。運用中は常時イオノグラム(解説は2014年4月号)を見て伝搬状況を判断しています。伝搬状況が良い周波数帯を集中して運用すれば、このような簡単なアンテナでも多くの局と交信できます。

北海道での運用では、昼間に国内向けの伝搬が安定している14MHzが主力の周波数帯の一つになります。アクティブ局がいる市町村でも14MHzが未交信という局は多く、運用すれば需要が期待できます。運用方法を工夫すれば、外国からのパイルアップを浴びる可能性があることも魅力です。

電源は無線機専用のバッテリー(115Ah×2個)を使用し、走行中に急速充電、宿に泊まる時には宿にバッテリーを持ち込んで充電することで対応しました。発電機は使用していません。

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