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日本全国・移動運用記

第44回 山口県大島郡周防大島町移動 (プラスIC-9700で、D-STAR全国ツアー追っかけ)

JO2ASQ 清水祐樹

IC-9700で、D-STAR全国ツアー追っかけ

出力50WのIC-9700で、万全の追っかけ体制

移動運用を計画した後、同じ日にD-STAR全国ツアーが開催されることを知りました。4エリア向けの運用時には、周防大島町の近くのレピータにアクセスすることを考えました。

運用場所に最も近いレピータは柳井430です。地図を見ると、途中に山があって見通し範囲ではないため、電波が届くかは確信が持てませんでした。そこで、距離は遠いけれど海上伝搬となる岩国430へのアクセスを試みました。レピータまでの距離は23.5kmでした(写真4)。


写真4 レピータまでの距離を調べた結果

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~第38回に掲載の「レピータの電波がカバーするエリア」の地図を見てみました。DVモードの運用経験が少ない筆者は、DVモードの弱い信号で交信する様子が想像できず、「もっと遠い20kmぐらい離れた局からも届いています」の一文に一抹の不安を感じていました。

D-STARのレピータに対して指向性アンテナを使う場合、アクティビティの低いレピータは送信の頻度が低いため、受信信号が強くなるようにアンテナの向きを調整することが難しい場合もあります。風が強いため設置・調整後にアンテナの方向がずれてしまう可能性も考えて、無指向性のモービルアンテナを使用しました。

運用場所で、車に取り付けたモービルアンテナとID-51PLUS2(出力5W)で岩国430にアクセスすると、S5程度の強さで応答がありました。このままでも交信は可能と思われます。しかし、信号をさらに安定させるため、アンテナを高く上げて(写真5)、IC-9700で50W出力での運用にしました(写真6)。5Wと50Wの差は理論上で分かるといっても、やはり安心感が違います。


写真5 D-STARの運用で使用したアンテナ。ノンラジアルのモービルアンテナを、伸縮ポールで地上高4mほどに上げた。


写真6 IC-9700使用中の様子

IC-9700のプリアンプをONにすると、岩国430の信号はS9以上まで振れており、レピータ経由のDVモードの信号が、まるでローカルラグチューかのような臨場感あふれる音で聞こえました。この場所から約46km離れた広島廿日市430の信号も、強力に聞こえました。

送信音質を調整して、聞きやすい音に

IC-9700には受信・送信音質の調整機能があります。例えば、SSBでは低音がガツーンと効いたパワフルな音質、DVでは耳にやさしいソフトな音質のように、好みに合わせた設定ができます。

送信音質を調整するには、ヘッドホンを接続、MONIをONにして、送信時に自分の声をモニターできる状態で、トーンコントロール/送信帯域幅、MIC GAIN、COMP、TBWなどを設定します(ダミーロードを接続し、POWERを0%に設定するとよい)。SSBはTBWの調整で雰囲気が大きく変わります。使用するシーンで使い分けても良さそうです。

筆者はSSBやFMの運用で、ずっと気になっていたことがあります。SSBで弱い信号の時には相手局に自分の信号を拾ってもらいやすいけれども、FMの強い信号では、自分のコールサインを1回で取ってもらえない場合がありました。これは筆者の声の周波数帯域が、低音に集中しているためと考えています。

SSBの弱い信号では、低音を強調した音の方が了解度は高く、FMとDVでは、高音が適度に含まれた控えめの音質の方が聞き取りやすいように思います(個人の感想です)。そこで、FMとDVでは低音を下げるように設定しました(写真7)。


写真7 IC-9700における送信音質の調整

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