Monthly FB NEWS 月刊FBニュース 月刊FBニュースはアマチュア無線の電子WEBマガジン。ベテランから入門まで、楽しく役立つ情報が満載です。

今月のハム

JH9FEH 高村浩之さん

2023年2月15日掲載


富山県黒部市にお住まいの高村浩之さん。大学職員として働きながら、平成20年(2008年)以降は、JARL富山県支部長としても活躍されている。

BCLからのスタート

中学生の頃、BCLがブームであった当時、仲間内で競い合うように国内の中波放送や海外の日本語短波放送を受信し始めたのが、高村さんが電波に興味を持ったきっかけであった。
※Broadcast Listening (放送を受信して楽しむ趣味)


国内AM放送で得たベリカード
(左)KBS近畿放送(現KBS京都)、(右)地元富山県の北日本放送(周波数は10kHzステップ時代のもの)

当時受信に使っていた受信機は、父親の所有していたNational(松下電器産業)製の真空管式中波短波ラジオDM-650Eで、のちに同じNational製の最新式中波短波ラジオCOUGAR 2200を父親に購入してもらってさらにBCL熱が高まっていった。


父親所有のNational(松下電器産業)製の真空管式中波短波ラジオDM-650E


父親に購入してもらった半導体式中波短波ラジオCOUGAR 2200とペアデザインのアンテナカップラRD-9810

入手したCOUGARで放送受信を楽しみながら、ベリカード(受信確認証)を集めるようになると、海外の放送局からはペナントや、受信報告書を送ったあとグリーティングカードが届くこともあったという。
※受信報告書を放送局に送付し、その受信が正しいと認められると発行されるカード。


(左)モスクワ放送、(中)バチカン放送のベリカード、(右)アンデスの声のしおり


(左)地元富山県の富山テレビ放送
(右)FM東京(地元AM放送局が1991年にFM中継局の運用を開始するまでは八木アンテナを使用し聞くことができた)の各ベリカード

アマチュア無線との出会い

地元の高校に進学後、入学直後の部活動紹介で、物理部の中に社団局JA9YBFがあり、部活動でアマチュア無線ができると聞き入部を決めた。同部には、同学年で後の信越地方本部長となるJA9WIC髙橋氏(のちのJF0JYR)が、既に個人局の免許を持って部活動に参加していたそうである。

高村さんは入部後の秋に1年生で電話級アマチュア無線技士の無線従事者免許を取得し、2年生の春(1981年)にJH9FEHを開局した。開局当時よりHF~V/UHF帯で運用をしていたと話す。

また、高校在学中に地元にあるJARL登録の地域クラブである黒部アマチュア無線クラブにも入会して活動し、社会人になってからは当時電気通信術(受信のみ)の試験だけで電信級アマチュア無線技士に合格できることを知り、他のクラブ員と一緒に電信を勉強し取得した。

さらにその10年後に2アマを受験したのだが、当時の2アマは各試験期に試験日が2日間設定されていたため、万一に備えて保険をかける意味で自分の受験申込書が受付初日と終了日にそれぞれ日本無線協会に届くように2通送り、計画通り初日と2日目に試験日が決まって両日とも受験することができ、結果は両方とも合格することができたそうである。

アマチュア無線の活動

BCL時代にベリカードを集めていたことから、アマチュア無線を始めてからはQSLカードの収集に精を出し、平成の大合併前(JCC-600台の時)に、WACAおよびWAGAを達成しアワードを受賞した。また健康のためにARDFにも参加するようになり北陸地方大会や新潟県でのARDF大会に参加している。さらにスタッフとしても活動できるよう審判員の資格も取得し、県支部長となった現在でもARDF大会に参加したり、スタッフとしての活動を行っている。


ARDFで使用している受信機(144MHz用)


ARDFに参加中


高村さんは元々移動運用も好きであることから、黒部アマチュア無線クラブのクラブ員や、他の地域のクラブ、最近復活した大学のクラブと合同で、学生からOMの幅広い年齢の皆さんと無線談義をしつつ公園などで移動運用(公開運用)を楽しんでいる。その際には訪れた一般の方にも広くアマチュア無線のPR活動を行っている。

なお、現在自宅シャックには多くのアンテナを常設していないため、自宅からコンテストに参加などの際には、足りないバンド分は移動用のアンテナを自宅敷地内に仮設し楽しんでいるそうである。


敷地内に仮設したアンテナ(左のポール)。右は常設アンテナ

無線を通じて

就職試験の際に、所有資格欄に国家資格であるアマチュア無線技士を記載していたことは、面接時の話題にもなり選考に有利となったのではと高村さんは話す。また就職後においても職場の同僚や、先生達にも、現にアマチュア無線を楽しんでいたり、またかつてアマチュア無線を運用していたという方が多く、職場でのコミュニケーションに役立っている。そしてJCCなどのアワード収集もしていたことから、地理にも詳しくなり職場を訪れる学生さんたちとコミュニケーションをとるのにも役立っているという。

今後の活動

平成の大合併以後増加したJCCやJCGの収集を再開し、JCC-700,800を目指しながら他のアワードのハントにも挑戦していきたい。またデジタルモード(特にV,UHF帯でのFT8など)や、最近話題となっているSHF帯にも挑戦してみたいと将来の目標を教えてくれた。

今月のハム バックナンバー

2023年2月号トップへ戻る

サイトのご利用について

©2024 月刊FBニュース編集部 All Rights Reserved.